むかしむかしあるところにMTFがいました
彼女は、自分が男だった過去がばれないようにばれないようにしてくらしていました
住むところを変え、仕事を変え、知っている人のだれもいないところでくらしていました
そこでは女性としてたくさんの人と知り合い、
女性としてたくさんの人と友達になり、
たくさんの人と助け合って
ただ、過去だけではあいまいににごして毎日をくらしていました
彼女は仕事で目立つことはしません
過去を知っている人に今の自分を知られてしまうかもしれないからです
彼女は恋をしません
子どもを作ることができないからです
それでもつつましく毎日を楽しくくらしていました
ある日のことです
一緒に仕事をしている仲間がけがをしてしまいました。
救急車を呼びましたが玄関までは運ばなければいけません。
タンカは近くにありません
そこには同じ職場の女性達と、腰を悪くしたりして重いものを持てない男性達しかいませんでした
その場にいた彼女は、同じくらいの体重のその仲間をとっさに背負いました
そして救急車が到着することになる玄関までの長い道のりを背負って歩きました。
もう少し待てば彼女と同じくらい屈強な男性が来たかもしれません
もう少し待てば救急隊が来たかもしれません
彼女は待てませんでした
ふつうの男性なら当然するであろうことを当然のようにしただけでしたが
異様などよめきの中
彼女は玄関まで背負いきり
また静かに仕事に戻りました
※実話を元にしていますがかなり誇張しました。こんな深刻な状況ではありませんでした。けれども、重い荷物を持つ間、自分がまるでジャンバルジャンのような気分になっていました。
むかしむかし2
むかしむかし女の子になりたいと強く願っている男の子がいました。
毎日朝晩神様に祈っていました。ある日神様が表れ言いました。
毎日欠かさず家族のご飯の準備をしてお母さんを助け、家族以外の誰かを毎日ほんのちょっとでいいから助けることを10年続けたら、お前を女の子にしてあげよう
その子はそれから毎日欠かさずご飯の準備と人助けを続けました。
お父さんの畑仕事を手伝って顔は真っ黒、腕は筋肉隆々になりました。
熱が出てふとんに臥せっている時は、悩んでいる子にはげましの手紙を書きました。
たくましく成長したその青年は、願いが叶って10年後女の子になることができました。
ちょうど適齢期のとっても美しい女の子になりました。
彼女の美貌とやさしさにたくさんの男が求婚にやってきました
けれども、彼女は結婚にふみきれませんでした。
以前と同じくらいやさしい彼女に、たくさんの人が助けを求めてきました
彼女は、神様にお願いして
彼女の髪を、病気で抜けてしまった人にあげました
彼女の声を、病気で話せなくなった人にあげました
彼女の美貌を、やけどでただれてしまった人にあげました
彼女の体を、本当は生まれる前に亡くなってしまうはずだった赤ちゃんにあげました
彼女の時間を、たくさんの子どもを抱えたシングルマザーにあげました
そして彼女のやさしさを、本当の愛を知らないずるい人にあげました
みずぼらしく、ずるくなった彼女は、みんなの嫌われ者になって一生を送りました
※勿論創作で、いくつかの仏教説話が元になっています。手塚治虫のブッダの何かの話をほとんどパクっています。女になるというのはこんな感じかなと思います。けれども、本当のやさしさは伝染するし、自己犠牲ではなく、自分が強くなることだと思うので、10年後くらいに、ハッピーエンドなお話に改変できたらいいなあと思います。
彼女は、自分が男だった過去がばれないようにばれないようにしてくらしていました
住むところを変え、仕事を変え、知っている人のだれもいないところでくらしていました
そこでは女性としてたくさんの人と知り合い、
女性としてたくさんの人と友達になり、
たくさんの人と助け合って
ただ、過去だけではあいまいににごして毎日をくらしていました
彼女は仕事で目立つことはしません
過去を知っている人に今の自分を知られてしまうかもしれないからです
彼女は恋をしません
子どもを作ることができないからです
それでもつつましく毎日を楽しくくらしていました
ある日のことです
一緒に仕事をしている仲間がけがをしてしまいました。
救急車を呼びましたが玄関までは運ばなければいけません。
タンカは近くにありません
そこには同じ職場の女性達と、腰を悪くしたりして重いものを持てない男性達しかいませんでした
その場にいた彼女は、同じくらいの体重のその仲間をとっさに背負いました
そして救急車が到着することになる玄関までの長い道のりを背負って歩きました。
もう少し待てば彼女と同じくらい屈強な男性が来たかもしれません
もう少し待てば救急隊が来たかもしれません
彼女は待てませんでした
ふつうの男性なら当然するであろうことを当然のようにしただけでしたが
異様などよめきの中
彼女は玄関まで背負いきり
また静かに仕事に戻りました
※実話を元にしていますがかなり誇張しました。こんな深刻な状況ではありませんでした。けれども、重い荷物を持つ間、自分がまるでジャンバルジャンのような気分になっていました。
むかしむかし2
むかしむかし女の子になりたいと強く願っている男の子がいました。
毎日朝晩神様に祈っていました。ある日神様が表れ言いました。
毎日欠かさず家族のご飯の準備をしてお母さんを助け、家族以外の誰かを毎日ほんのちょっとでいいから助けることを10年続けたら、お前を女の子にしてあげよう
その子はそれから毎日欠かさずご飯の準備と人助けを続けました。
お父さんの畑仕事を手伝って顔は真っ黒、腕は筋肉隆々になりました。
熱が出てふとんに臥せっている時は、悩んでいる子にはげましの手紙を書きました。
たくましく成長したその青年は、願いが叶って10年後女の子になることができました。
ちょうど適齢期のとっても美しい女の子になりました。
彼女の美貌とやさしさにたくさんの男が求婚にやってきました
けれども、彼女は結婚にふみきれませんでした。
以前と同じくらいやさしい彼女に、たくさんの人が助けを求めてきました
彼女は、神様にお願いして
彼女の髪を、病気で抜けてしまった人にあげました
彼女の声を、病気で話せなくなった人にあげました
彼女の美貌を、やけどでただれてしまった人にあげました
彼女の体を、本当は生まれる前に亡くなってしまうはずだった赤ちゃんにあげました
彼女の時間を、たくさんの子どもを抱えたシングルマザーにあげました
そして彼女のやさしさを、本当の愛を知らないずるい人にあげました
みずぼらしく、ずるくなった彼女は、みんなの嫌われ者になって一生を送りました
※勿論創作で、いくつかの仏教説話が元になっています。手塚治虫のブッダの何かの話をほとんどパクっています。女になるというのはこんな感じかなと思います。けれども、本当のやさしさは伝染するし、自己犠牲ではなく、自分が強くなることだと思うので、10年後くらいに、ハッピーエンドなお話に改変できたらいいなあと思います。