雨の上海

ゴーン、ゴーン、ゴーン……。

朝から凄い音で目が覚めました。
時計を見ると7時。
しかも5回や6回でもなく10回や20回でもなく、30回前後。


新人編集者：「何事？なんの音？」

友人A：「わかんない。どっかの鐘が鳴ってるみたい…」


気持ちよく寝ていたのに無理やり起こされ、
再び寝ようと思ったら友人Aが、

「せっかくだから起きようよ。外に散歩に行こう」

というので、しかたなく着替えることに。
外を見ると雨。
ホテルで傘を借りることに。

中国にきてめんどくさいのが「デポジット」制。
ホテルのカードキーを渡される前に、ひとり100元ずつのデポジットをとられる。
ホテルで傘を借りるのにも10元のデポジットをとられる。

傘なんて日本では無料はもちろんのこと、たとえ壊したり無くしたりしても
お金をとられるなんてことはないだろうに。
お国柄なのね。


メインストリートを歩いていると、
太極拳ならぬ社交ダンスを踊っている一団に出くわす。
その周りを見物人が取り囲んでいる。

友人A：「まるで昭和の日本みたいねー」

新人編集者：「そうなの？日本でも踊ってたの？」

友人A：「いや、知らない。なんとなく思っただけ」


本当にテキトーなやつ……。

更に歩いていくと、旅行会社のパンフレットでよく見かける風景が広がる。
しかし、雨が降っているのと夜じゃないため、いまいちきれいじゃない。

こんな写真で社長は納得するのだろうか……。
しかし雨が降っているのは私のせいじゃないし。
とりあえずひと通り写真を撮って移動。
今度は市内の裏側に潜入しました。


つづく

上海初日

いざ飛行機に乗って上海に出発。
上海に着く予定時刻は現地時間の21時半。
着いたら早速何か食べようと張り切っていましたが、
機内食が出た瞬間、もろくも崩れ去りました。

お腹が空いて我慢できんっ！
JALの機内食って結構食べられるのよねー。

3時間で上海に到着。
チェックを抜けて、外に出ると姉が迎えに来てくれてました。
4人の荷物を車に積み、ホテルに向けて出発。


高速道路を1時間走り、だんだんビルが見えてきましたが
ほとんど明かりがついていません。

新人編集者：「暗いわよね。なんで明かりがついてないの？」

姉：「まだ市内じゃないから」

友人A：「東京で言うと町田って感じ？」

新人編集者：「あんた、町田をバカにしてない？」

友人B：「町田はすごく都会よ！」

新人編集者：「一度行ったけど、今住んでる所より都会だったわよ。うちの方が都心に近いっていうのに」

友人A：「そーなの？知らなーい」


和気藹々とおしゃべりしている間にホテルに到着。
ホテルに着いたのはすでに11時半。

ここから私は姉と一緒にマッサージに繰り出し、
友人3人はクラブへ遊びに行きました。

マッサージは2時間みっちりやってもらって、
日本円にして1800円ぐらい。
とっても安いし、とっても上手！

姉：「地元の人しか来ないところだから、安くてうまいのよ」

新人編集者：「毎日通う！」

姉：「いいよー、毎日連れてってあげる」

新人編集者：「マッサージって毎日受けてもいいの？」

姉：「知らなーい。いいんじゃないのー」

新人編集者：「姉は毎日やってる？」

姉：「私は1週間に１回よ。そんなにやったら体に悪そうだし」

新人編集者：「……」



姉、妹を止めろよ。



さて、ホテルに送ってもらって寝たのが4時。
明日は前の公園で太極拳をやってるというので参加しようと思ったけど、
この時間じゃ、早起きは無理そう。
起床目標は9時ということで、眠りにつきました。


つづく

餃子で乾杯

上海から帰ってまいりました。
毎日3時間しか睡眠がとれず、
とてもハードな旅行でした。



上海へ旅立つ前日。


社長：「明日からお前は上海か。よし、飲みに行くぞ」

新人編集者：「えー、今から？（すでに21時半）」

社長：「いいから。餃子でも食いに行こう」

新人編集者：「おお！いいね。お腹すいた。行く行く」


そして近所の中華料理屋で乾杯。
餃子に空芯菜の炒め物、レバニラ炒めに紹興酒。


新人編集者：「よくよく考えてみたら明日から中国なんだけど」

社長：「？」

新人編集者：「なぜ中国へ行く人間に中華料理を食べさせる？」

社長：「俺は餃子が食べたかったんだ」



なんだよ、自分の夕食に付き合わせただけかよ……。
まあいい、明日から中国大陸。
本場の中華料理を堪能してこよう。

そして中国旅行へ旅立つのでありました。


つづく

準備

今日も残業です。
上海に出発するまでにできるかぎりの仕事をこなさないといけません。
が、やってもやっても原稿は終わらず……。

社長：「上海に仕事持っていくか？」

新人編集者：「そのまま帰らないと思います」



じゃあブログなんて更新してる場合じゃないじゃないか！
と、思っているそこのあなた。
私の集中力なんて何時間ももちません。
自由なことが書ける息抜きも大切なのです。


決して現実逃避じゃないもん……（泣）


ところでまだ何一つ準備をしておりません。
とにかくパスポートだけあれば向こうに無事に着く。
そうだ、救心と正露丸だけは用意していかなくては！
お金は……


忘れたふりして姉にたかろうっと♪

お、さっきまでブルーだったのにちょっと元気になった♪
やっぱり息抜きは必要だ。



原稿の続きを書こうと思ったけど、内容を見たら「恐山大祭」。
やめやめ！帰ろうっと。

お土産

リ～ル、リ～ル、どこにいるのかリ～ル。
だ～れ～か～リ～ルを知ら～な～いか♪


上海に行く日も近づいてきました。
中国大陸に行くのは初めてなのでウキウキです。
ついつい『上海帰りのリル』など口ずさんでしまいます。


さて、姉からメールが来ました。
日本から持ってきて欲しいもののリスト。

カップラーメン
つゆの素
塩鮭
秋のオータム宝くじ（当たるやつ）


当たる宝くじを知っていたら私が購入するよ…。
当たりそうな売り場で購入するから許してくれ。


上海に行くにあたり、社長に、

「一眼レフのデジカメ持って行っていいぞ」

という、ありがたくないお言葉を頂きました。

“持って行っていいぞ”＝“持って行け”

暗黙の脅し文句です。
何かの折に使えるかもしれないので国内外へ行くときは
必ず写真を撮ってくるというのが弊社の掟。

お金がある会社ならフォトエージェンシーで写真を借りますが、
お金がない会社は自力でなんとかします。

そういわれて国内外のプライベート旅行すべてにカメラを持って行った私。
いまだに使用した写真は一枚もありません。
韓国、グアム、九州、四国、中部、東北、関東近県……。

画像データだけは700MBのCD-R10枚ぐらいにはなっております。
努力が報われるときはくるのだろうか。



ところで中国からのお土産ですが、
何かと問題がある国ですので購入予定はございません。
自分の分も他人の分も。
ですので何も期待しないでください。


……紹興酒か老酒だけは購入しようかと考えております。
たとえ毒が入っていても酒で死ねるなら本望だ。