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日々の暮らしから

「街中の案山子」「庭にいます。」から更にタイトル変更します。

ズッコケタような、でも、それなりに、いい話。

2010-04-07 22:09:10 | 私の雑感あれこれ
先日散策しながら聞いた話。

あの頃は貧しかったのよ、と。
彼女は72歳です。
私、塾のようなものをやっていたの。
学歴も資格もないから、タダ、そう、無料で。
自分の息子3人と、それぞれの息子が友達を連れてくるから、10人ぐらいにはなるわね~。
我流よ。
だけど、ひとりひとりの子供のレベルに合わせて、充分満点が取れるまで、何度も根気よくがんばらせる、というやり方をしていたの。
そんなに人数が多いと、それなりの机なども用意したの?
そんなの、安いのを揃えたわよ。
問題集も、本屋さんで買ってくればいいもの。

あとから思えば、あの公文式学習って、私のやり方と同じよ!
私、公文より先に、あのやり方やっていたってわけ。
彼女、そういって笑っていました。

そろばん教室もしたの。
そろばん、私はできないわよ。
だけど、あの頃、夕方ラジオで、そんな番組があったのよ。
だから、同じように息子とその友人で10人ぐらいに、そろばん塾を自宅でやっていたの。
だって、お金がないのだもの。タダだからお母さんたちにも感謝されたわよ。

ラジオにあわせて読み上げ算をしたり、私は机の周りを回って、見張っているだけ。
そろばん練習帳も、何十円かで本屋さんに売っていたでしょ。

話を聞いて、呆れてしまいました。
なんとパワフル。
自分の子供の勉強の面倒をみるついでに、こんな風によその子もまとめて、という発想。
そして、学校の成績を上げるために教えるのではなく、分かるようになるため、得意になるために繰り返す、結果、学校の成績も良くなるだろう、という発想。

学歴もないのよ、
と、彼女は繰り返し口にしたけれど、
やー、間違っていないし、すごいお母さんだったのだなー、
と感嘆しました。

彼女の子育て年齢からいって、昭和50年代のことでしょうか。
まずしかったから、節約するしかしようがなかったから、
と何度も彼女は口にしましたが、
子供手当てがなくっても、母は強し、です。
それだけの話、です。

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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (serena)
2010-04-08 00:10:32
良い話、同感。
そういう人、偉いと思っちゃいます。
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そう思うでしょ。 (街中の案山子)
2010-04-08 06:58:42
実は、私、いつも彼女と考え方が会わず、カチンカチンときていたのですが、この話を聞いて、この話には説得させられました。
ここまでやったから、コレまでの発言があったのだ、とも納得した部分もあります。
「私は息子3人を夫の少ない給料の中から大学まで出した。息子たちはその後自分の力で大学院へ行ったり、留学までするように育ってくれた」が金科玉条の人でもあります。
子育て熱中の後遺症でしょうね(笑)。
でも、彼女肝の据わった知恵者ですよね。
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