迷宮映画館

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きっと星のせいじゃない

2015年03月10日 | か行 外国映画
心からの青春ラブロマンスだったわ。カップルがガン患者と元患者・・という二人。未来に何の希望もなく、酸素ボンベが手離せない末期ガンの少女。なんとも言葉がない。希望を持とう・・・なんて、空しく響くだけ。人を愛したら・・・なんて、とてもじゃないが言えない。もしも愛したとしたら、それはどうなるのか。じゃあ、患者はどう生きたらいいのか。死ぬまで生きる?それは生きてるということか。

末期ガンのヘイゼルは、元骨肉種で片足を切断したガスに出会う。気力をもて!という方が難しいヘイゼルに、超前向きにぶつかってくるガスにどんどんと惹かれていくヘイゼル。ついつい先のこと考えてしまうのは人の常。先に何の希望もないヘイゼルにとって、大事なのは今!それを教えてくれたのはガス。

ヘイゼルが大好きな作家に会うためにオランダに行った二人は、作家に裏切られたり、いままでにない体験をしたりと、刺激的な日々を送るが、二人を待ち受けていたのは過酷な運命だった・・・。

展開は想定内だったので、驚きはしないし、いかにもお涙ちょうだいな作りで、薹が立ったおばさんには、どうにもむずがゆかった。さすがに子供を葬らねばならない母親の慟哭にはぐっと来たが、なんかできすぎくん。こんなに若くして、悟りきって、すべてを受け入れて、人を愛しぬいて、始末をつけてこの世を去られたら、年配者はどうしたらいいもんか。

難病もんにいちゃもんつけるのは、性格の悪さを披露してるようなもんだが、綺麗すぎた感がぬぐえなかった。目が見えなくなってくガスの友人はよかったなあ。一番素直だったような気がします。


追記

見た時に感じたことだったが、書くのが遅くて、書き忘れたことを今更思い出した。なもんで、追記。
人生、いたるところ青山あり!
最近とみに思うことがこれだが、いつ何時人生の終りが来るのかわからない今日この頃。特に、昨日は3月11日で、多くの人が思いもかけず、本当にかけらも思ってなかったのに、命を終わらせてしまった。

この映画を見て、人生の終りが見えるのは本当につらく悲しいことだけど、キチンと死ねる?妙な言い方だが、死ぬ準備と決意と思いをきっちりやれるって、うらやましさすら感じてしまった。

10代で、こんなに若くて死ぬって、どんだけ辛いか・・というより、常に死に向き合って、生きることと死ぬことを否応なしに考えて生きてる人たちの生き方って、こういうもんなのかな・・とも思ったことを、今更思い出した。

◎◎○

「きっと星のせいじゃない」

監督 ジョシュ・ブーン
出演 シャイリーン・ウッドリー アンセル・エルゴート ローラ・ダーン ナット・ウルフ
サム・トラメルマイケル


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2 コメント

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短絡的~ (cyaz)
2015-03-12 12:18:18
sakuraiさん、こんにちは^^
TB&コメント、ありがとうございましたm(__)m

やや短絡的なストーリーでしたね?
これで賞狙いはちょっとクエスチョンです(汗)
でも、隣に座った今どきの女子高生が、
大泣きしているのを目の当たりにすると、
オジサン、枯れてきたなと色んな面で思いました(笑)
>cyazさま (sakurai)
2015-03-12 12:42:10
え!賞狙いだったんですか!
それは大胆な。

女の子は、はなっから泣きに来てる!という前提だったでしょうから、泣かないと損!みたいに思ったのかな・・っても感じました。
いかにも泣かせますよ・・・・には泣けないっすよ。

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