『原水爆禁止運動のあゆみ-戦後日本の証言-』
守田義典・著/日本青年出版社1971年
「戦後日本の証言」という感じがしました。
--原水爆禁止運動だけに限らず書かれてあります。

アメリカ軍も日本軍と同様……。下「」引用。
「いまベトナムでおこなわれている“殺しつくし”“焼きつくし”“破壊しつくし”てしまう残虐な侵略戦争は、「核兵器をいつでもちゅうちょなく使用」できる、帝国主義者、侵略主義者の危険な思想にもとづいて強行されているのです。」
栗原貞子の「生まれしめん哉」が「地下室の夜」と題されて掲載されていました。
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残留放射能について、アメリカのラジオ。終戦の日。下「」引用。
「一方、八月一五日直後のアメリカのラジオは、放射能の害を強調し「広島は七五年間、人畜の生存を許さぬ土地となった。また被害調査のための学者を派遣するような行為は自殺にひとしい」とのべました。このことは日本の新聞でも大きくとりあげられました。」
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ファーレルは嘘をついた。それを続けるアメリカ政府。下「」引用。
「アメリカ軍が、日本にはいるとファーレル代将を中心に「原爆災害調査団」がつくられました。九月のはじめ、彼らは広島・長崎の現地に行く前に、東京で記者会見をおこない「広島や長崎では、原子爆弾で死ぬものはみな死んでしまったから、九月上旬現在、原爆の放射能で苦しんでいるものは一人もいない」と発表しました。
有名なジャーナリストであるバーチェットがこの記者会見に出席していましたが、アメリカ軍のその発表に「それは事実と違う」と反論しました。バーチェットは被爆直後の広島をみてきたばかりでした。
広島をおとずれた外国人記者はバーチェットでした。」
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ABCCのことがわかりやすく書かれてあります。下「」引用。
「アメリカは、このABCCをつかってきたるべき核戦争の準備をすすめるために調査・研究をつづけてききました。日本の厚生省国立予防生研究所もこれに協力しています。
-略-ABCCの活動は、一口でいえば、加害者が被害者を標本あつかいして調査の研究し、核戦争の準備をおこなうというおそろしい行為です。それが、アメリカ軍の直接占領の時期には、とくに恥知らずにおこなわれました。学校の帰り道、むりやりに誘拐同様にジープにつれていかれた子供-略-」
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そして、安全装置も安全ではない……。下「」引用。
「安全装置の研究もすすみ“電子のカギ”というものまで開発されましたが、事故はあとをたちません。現に本年二月二○日にも米国で「核戦争誤報事件」がおこりました。
朝日新聞ニューヨーク特派員田中記者は次のようにその事件の様子を報じています。-略-」
『これはテスト』と前書きのテスト用のテープを流すのを忘れていて、大混乱だったという。
--人間だから、笑い話のようなことも起きるが、こんなことは笑い話ではすまない……。
第五福竜丸事件につて、阿川が語る。下「」引用。
「作家の阿川弘之さんは「久保山さんがなくなれたというのは、ただ不幸な事件だというだけでなく、日本の将来を暗示しているように思える。発病以来アメリカのいうことは楽観的であり、ほかの原因があるなどと、日本の発表とはくいちがった説を流した。われわれは太平洋のむこうでいう推測より、日本の医者のことばを信ずる。アメリカは被害を大きく見せまいと努力しているようだ。そういう政策的な考えをもっている人は別として、大多数の善意のアメリカ国民に久保山さんの死というこの現実を、むきだしに知らせたい。もう一つの問題は、わたしも広島の出身だからよく知っているが、広島・長崎にも、久保山さんと同じケースの患者が、悲惨な状態のまま置かれている現実を、もう一度思いだしてほしい」と語ったのでした。」
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第五福竜丸だけではなかったのに、小さく見積もらせたようです……。
もうひとつのビキニ実験 1000隻をこえる被災船を追う
ビキニの海は忘れない 核実験被災船を追う高校生たち
隠されたヒバクシャ 検証=裁きなきビキニ水爆被災
もくじ



守田義典・著/日本青年出版社1971年
「戦後日本の証言」という感じがしました。
--原水爆禁止運動だけに限らず書かれてあります。

アメリカ軍も日本軍と同様……。下「」引用。
「いまベトナムでおこなわれている“殺しつくし”“焼きつくし”“破壊しつくし”てしまう残虐な侵略戦争は、「核兵器をいつでもちゅうちょなく使用」できる、帝国主義者、侵略主義者の危険な思想にもとづいて強行されているのです。」
栗原貞子の「生まれしめん哉」が「地下室の夜」と題されて掲載されていました。

残留放射能について、アメリカのラジオ。終戦の日。下「」引用。
「一方、八月一五日直後のアメリカのラジオは、放射能の害を強調し「広島は七五年間、人畜の生存を許さぬ土地となった。また被害調査のための学者を派遣するような行為は自殺にひとしい」とのべました。このことは日本の新聞でも大きくとりあげられました。」

ファーレルは嘘をついた。それを続けるアメリカ政府。下「」引用。
「アメリカ軍が、日本にはいるとファーレル代将を中心に「原爆災害調査団」がつくられました。九月のはじめ、彼らは広島・長崎の現地に行く前に、東京で記者会見をおこない「広島や長崎では、原子爆弾で死ぬものはみな死んでしまったから、九月上旬現在、原爆の放射能で苦しんでいるものは一人もいない」と発表しました。
有名なジャーナリストであるバーチェットがこの記者会見に出席していましたが、アメリカ軍のその発表に「それは事実と違う」と反論しました。バーチェットは被爆直後の広島をみてきたばかりでした。
広島をおとずれた外国人記者はバーチェットでした。」

ABCCのことがわかりやすく書かれてあります。下「」引用。
「アメリカは、このABCCをつかってきたるべき核戦争の準備をすすめるために調査・研究をつづけてききました。日本の厚生省国立予防生研究所もこれに協力しています。
-略-ABCCの活動は、一口でいえば、加害者が被害者を標本あつかいして調査の研究し、核戦争の準備をおこなうというおそろしい行為です。それが、アメリカ軍の直接占領の時期には、とくに恥知らずにおこなわれました。学校の帰り道、むりやりに誘拐同様にジープにつれていかれた子供-略-」

そして、安全装置も安全ではない……。下「」引用。
「安全装置の研究もすすみ“電子のカギ”というものまで開発されましたが、事故はあとをたちません。現に本年二月二○日にも米国で「核戦争誤報事件」がおこりました。
朝日新聞ニューヨーク特派員田中記者は次のようにその事件の様子を報じています。-略-」
『これはテスト』と前書きのテスト用のテープを流すのを忘れていて、大混乱だったという。
--人間だから、笑い話のようなことも起きるが、こんなことは笑い話ではすまない……。
第五福竜丸事件につて、阿川が語る。下「」引用。
「作家の阿川弘之さんは「久保山さんがなくなれたというのは、ただ不幸な事件だというだけでなく、日本の将来を暗示しているように思える。発病以来アメリカのいうことは楽観的であり、ほかの原因があるなどと、日本の発表とはくいちがった説を流した。われわれは太平洋のむこうでいう推測より、日本の医者のことばを信ずる。アメリカは被害を大きく見せまいと努力しているようだ。そういう政策的な考えをもっている人は別として、大多数の善意のアメリカ国民に久保山さんの死というこの現実を、むきだしに知らせたい。もう一つの問題は、わたしも広島の出身だからよく知っているが、広島・長崎にも、久保山さんと同じケースの患者が、悲惨な状態のまま置かれている現実を、もう一度思いだしてほしい」と語ったのでした。」

第五福竜丸だけではなかったのに、小さく見積もらせたようです……。






