元オランダ代表FWのファン・ニステルローイが、「ゴールはケチャップ瓶みたいなもの。出ないときは全然でないが、出るときはドバドバッと出る」と言ったのは言いえて妙の名言だが、こちら安永観光の高速船も同じ、「昨日まで出ていたのに突如として全くでなくなる」から困ったもんだ。
2014年の夏、7月から8月初旬にかけ台風が連続して発生し波照間への高速船も欠航が続き、その後、八重山諸島へ直接の影響は無かったものの出発日直前まで11号ハーロンがノロノロと北上を続けていたのも記憶に新しいところです。
しかし私達が石垣島に渡るころから天候は安定し、安永観光も通常運航の日々が続いていたわけで、自分としてはすっかり安心しきっていたところ不意を突かれました。
高速船離島ターミナル、ご覧の通り快晴。朝、ホテルイーストチャイナシーのベランダに出てのんびり港を眺めていました。
だがしかし、この日は台湾付近に低気圧が発生しており、本州に横たわる前線に向かって強い南風が流れ込んでいたのです。安永観光の運航状況お知らせメールが「本日の運航未定」を知らせてきて、はじめて状況を知った次第でした。
波照間への渡り方は、2014年時点では安永観光の高速船か貨物フェリーしかありません。来年2015年からは空路再開の情報もありますが、いかんせん座席数の少なさと料金からみても、この高速船の利用がメインであることは間違いありません。
私達もこの日、高速船の第3便を予約してあったのですが、1便が「条件付出航」したのを知り慌てて荷物をまとめます。もし2便が出航するなら予約を繰り上げ乗ろうと思ったのですが、時すでに遅し、2便以降は全て欠航となりました。
実は、この日の1便は3隻出航したそうです。つまり渡りたい人を積んで、帰りたい人を引き上げるために3艘必要だったわけで、この時点でもう2便以降は「出すまい」と決めていたんでしょう。
ということは、このような「未定」から「観測がてらの条件付出航」になった場合、1便目が何隻船が出たのかということは一つの目安になるでしょうね。
ちなみにこの日の1便、60分予定のところを140分かかって到着したそうです。
予定の変更を強いられた私は、やむなく翌日の貨客船「はてるま」で島に渡ることに決めました。風の状況からみて明日14日も「運航未定」となるのは確実ですし、貨客船が出る日は高速船は積極的に出さないし、これはもう最初から高速船に期待せずまっすぐフェリー「はてるま」のチケットを手に入れたほうが確実だと考えたからです。
安永観光の貨客船「はてるま」は、火・木・土曜日に出ています(隔週金曜日とか変更とかありますので公式HPで要確認)
この「はてるま」は高速船と違い安永観光の貨物事務所扱いになっています。今では離島ターミナルの安永観光カウンターにも地図が貼り出してありますが、以前は高速船が欠航になっても貨客船への案内が全くなくその存在を知ることなく諦めてしまう人が少なくありませんでした。
場所は離島ターミナル高速船発着場の反対側になります。
(クリックで拡大)
貨客船のチケットは、安永観光の貨物事務所で販売しています。ホテルイーストチャイナシーの横、駐車場にプレハブが置いてありそこが事務所になっています。9時出航の1時間前から発売していますが、この日は7時過ぎにはもう開いていました。貨客船なので、人は40席分ほどしかなく先着順の定員締め切りです。予約はできません。
乗船すると座敷席か椅子席があります。座敷席のほうが揺れないと思います。外洋に出ると立っていることさえ困難な揺れです。デッキは波をかぶり海水がざぁーっと甲板を洗っていきます。身を乗り出したらマジ危ないです。私は全然問題なかったのですが、早い人で港を出て10分、到着までには半数以上の人がゲロ死してました。
この日の貨客船「はてるま」は2時間と40分ほどで波照間港に入りました。そこまでして渡りたいのかという人も居るでしょうが、やはり波照間の魅力といえばニシハマの青さ、苦労してもゲロ吐いてもこの海を眺めれば来た甲斐があろうというもんです。
波照間の風景はまた別記事で。
以下、前記事を編集し記録しておいた「安永観光波照間便、高速船運航状況」を更新しておきます。
安永観光「石垣-波照間」高速船運航状況(2014夏)
石垣島から波照間島(2014年夏季)
1便 08:30
2便 10:30
3便 11:50
4便 15:30
2014年
07/10(木) ×全便欠航(台風08号ノグリー)
07/11(金) △1便○ 2-4便×
07/12(土) ○通常運航
07/13(日) ○通常運航
07/14(月) ○通常運航
07/15(火) ○通常運航
07/16(水) ○通常運航
07/17(木) ○通常運航
07/18(金) ○通常運航
07/19(土) ○通常運航
07/20(日) ○通常運航
07/21(月) ○通常運航
07/22(火) ×全便欠航(台風10号マットゥモ)
07/23(水) ×全便欠航
07/24(木) ×全便欠航
07/25(金) ○通常運航
07/26(土) ○通常運航
07/27(日) ○通常運航
07/28(月) ○通常運航
07/29(火) ○通常運航
07/30(水) △1-2便○ 3-4便×
07/31(木) ×全便欠航(台風12号ナクリー)
08/01(金) ×全便欠航
08/02(土) ×全便欠航
08/03(日) ×全便欠航
08/04(月) ×全便欠航
08/05(火) ○通常運航
08/06(水) ○通常運航
08/07(木) ○通常運航
08/08(金) ○通常運航
08/09(土) ○通常運航
08/10(日) ○通常運航
08/11(月) ○通常運航
08/12(火) ○通常運航
08/13(水) △1便○ 2-4便×(低気圧)
08/14(木) ×全便欠航
08/15(金) ○通常運航
08/16(土) ○通常運航
08/17(日) ○通常運航
08/18(月) ○通常運航
08/19(火) ○通常運航
08/20(水) ○通常運航
08/21(木) ○通常運航
08/22(金) ○通常運航
08/23(土) ○通常運航
08/24(日) ○通常運航
08/25(月) ○通常運航
08/26(火) ○通常運航
08/27(水) ○通常運航
08/28(木) ○通常運航
08/29(金) ○通常運航
08/30(土) ○通常運航
08/31(日) ○通常運航
(安永観光運航状況お知らせメールより集計) ※時々メールが飛んでこないので間違ってたらご指摘下さい。
自分が高速船に乗り損ねた13日、そして貨客船で渡った14日、見事にピンポイントで出ませんでした(笑)
前回は「奇跡の復活」でギリギリ渡れたのですが、今回は逆パターンでした。しかしハプニングも旅の楽しみですから仕方ありません。
ちなみに私が乗った14日の貨客船は、波照間からの折り返し便で引き返したい人が乗り切れずに大量の積み残しが出たそうです。この日、高速船は4便とも欠航、どうしてもその日中に石垣島へ戻りたい人は貨客船に無事に乗れたのでしょうか。 飛行機の予定でもあれば戻らないわけには行きませんよね。
そして翌15日の1便はなんと5隻も到着しました。2便も2隻、出るときはドバドバでます安永観光(笑)
どうしても今日中に・・・という人は、お宿(島のひと)に相談されてはどうでしょうか。船長権限という言葉もあります。どうにかなる場合があるそうです、このあたり海上保安庁がどーたらこーたら、ごにょごにょ・・・。
最悪は漁船に乗って西表島へ。こちらは最終兵器ですが、出来ればお世話になるようなことが無いように。
2015年の運航状況は、こちら。「波照間の渡り方、2015」(随時更新)
たまたま通りかかりました。
去年の11月1番最後に書かれている”最悪は漁船に乗って西表へ”をやりました。
懐かしくてつい書き込んでしまいました。
またお邪魔します。
11月12月になっても台風連発だったので、随分と荒れたでしょう。帰りの日程が決まってるとどうしても今日中に…。
来年からは空路も再開するようですが、ちょっと高いのがネックですね。
以前のような「融通」が効きにくくなっているようで、波照間発の貨客船は、朝から順番待ちがデフォルトになりました。
どうしても今日中に帰りたい観光客、石垣島の病院に行きたい島民、工事関係者、皆それぞれに事情はあれど早朝から並んだ人に一人一枚の乗船券が必要です。
観光客の私が言うのもなんですが、せめて島民には優先枠を用意すべきだと思うのですが。