2024年3月28日 泉代表ぶら下がり(予算案の委員会採決について)
★首相・岸田文雄は27日の参院予算委員会で、党内の政治とカネの聞き取りを「来週に向けて聞き取り調査を続けていく」と説明した。その裏では自民党、立憲民主党が来年度予算案について28日の参議院本会議で採決に合意。予算が成立することで首相は聞き取り、処分決定、訪米の段取りが固められる。
★元自民党幹事長・二階俊博が25日に会見し、次期衆院選への不出馬を表明したのは、役職上も金額的にも処分が一番重いことを前提に、まして秘書が略式起訴されている二階自身が、処分決定前に自らの政治責任として不出馬を表明することで、安倍派幹部らの処分がそれより軽くなることを狙ったものだ。そもそもどうして次期総選挙に出馬しないということが政治とカネの処分の免罪符になるのか。引退するまで選挙区の支部長を務め自民党議員として何事もなかったように過ごすことは政治的責任や道義的責任を取ったことになるのか。加えて岸田には岸田方式といえる政治とカネ問題があり、幹事長・茂木敏充も茂木派方式なる政治資金のロンダリングの手口があることは報道されている。疑惑の当事者が処分するのだからお笑いだ。第三者のメスが入らない党内処分でお茶を濁すことでいいのだろうか。
★なんとなく自民党の大甘処分が許されそうな理由の1つは、労組からの支援など額は違えど構造的に同根といえる立憲民主党が政治改革路線を強めてはいるものの、実態は自民党に否決してもらいたいという本音が見え隠れすること。つまり現状維持を望んでいる。そして春闘で労組の要求を上回る回答をした大企業のベアが4月下旬の給料日に実感する。6月の所得税減税と共に、国税庁すら手を付けない政治とカネに怒ってみても懐は温かくならないが、結局岸田が給料を上げてくれたことを実感する大型連休ごろには、政治とカネのことは国民の話題に上らなくなるという官邸の皮算用がある。この政界のもくろみを判断するのは国民だ。(K)※敬称略
LIVE 🌏 国会中継 衆議院 内閣委員会(2024/03/28)
LIVE 🌏 国会中継 予算委員会 締めくくり質疑(2024/03/28)
裏金議員にどんな処分が下されるのか──。岸田文雄首相は26日、組織的に裏金をつくっていた自民党安倍派の幹部だった塩谷立元文科相と下村博文元政調会長を都内ホテルで聴取。27日は、西村康稔前経産相と世耕弘成前参院幹事長への聞き取りを実施する。聴取後、4人を含む裏金議員80人超の処分を4月第1週にも決定する予定だ。
安倍派の裏金を巡っては、安倍元首相が「キックバック中止」を指示したにもかかわらず、安倍元首相の死去後の幹部会(2022年8月)を経てキックバックが継続となった経緯がある。4人は幹部会に出席していながら、キックバックを止めなかった責任で、党則で定める8段階の処分のうち4番目に重い「選挙
さらに、26日の毎日新聞によると、幹部だった萩生田光一前政調会長と松野博一前官房長官、高木毅前国対委員長の3人の処分については「選挙における非公認」か「党の役職停止」が下される方向だという。岸田首相が直接、聴取した4人よりは軽い処分になるとみられている。
「浮上しているのは、幹部会に出席していた4人を『党員資格停止』とし、3人を『選挙における非公認』とする案です。しかし、この処分案に7人が猛反発するのは必至です。実際、自主的な離党を迫られかねない4人の幹部の1人は『離党なんかするわけないだろ!』と激怒しているそう。逆に、抜け目がない西村さんについては『いち早く離党を申し出て潔さをアピールするのでは』という見方もある。いずれにせよ、党の公認がなければ比例重複立候補ができませんから、7人とも次の衆院選は当選が厳しくなるでしょう」(官邸事情通)
中でも危ういのが、東京・八王子市が地元の萩生田氏(東京24区)だ。21年の前回衆院選では、15万票を獲得し、次点の候補に10万票差をつけて当選。ところが、出馬した野党系3候補の票を合計すると10万票を超え、萩生田氏との差は約4万票になる。次期衆院選で非公認となり、公明党の推薦を得られないとなれば“黄信号”である。選挙区内の公明票は約4万票だからだ。
■「ご心配おかけして申し訳ないです~」
ある地元関係者が言う。
「2700万円以上も裏金化していたのに、萩生田さんはもう自分は“無罪放免”と思っているようです。普通に地元回りをやっていますから。最近、市内の飲食店で、店員のおばちゃんに『ご心配おかけして申し訳ないです~』と笑顔で声をかけている姿が目撃されています。裏金についての謝罪も釈明もない。みんな『ふてぇ野郎だ』『誰も心配なんかしてないっつーの』とカンカンです。安倍派5人衆のひとりなのに、彼だけ政治倫理審査会に出ず、逃げているのも情けない。次の衆院選では公認を得ようが得まいが、確実に票を減らすでしょう」そもそも、党員資格停止や非公認程度で、国民は納得しないだろう。いっそのこと、二階氏のように不出馬を表明してはどうか。
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衆院東京15区補選 江東区長選を巡る公職選挙法違反事件で有罪が確定した柿沢未途・元自民党衆院議員の辞職に伴い、4月16日告示、28日投開票の日程で実施される。日本維新の会、共産党、参政党、諸派の「日本保守党」が候補者擁立を発表した一方、自民党、立憲民主党、小池百合子都知事が率いる都民ファーストの会などは3月27日現在、候補者を決めていない。東京15区を拠点としていた元自民党衆院議員で、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)事業を巡る汚職事件で収賄などの罪に問われた秋元司被告も立候補を表明した。
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深谷隆司(ふかや・たかし) 1935年、東京・浅草生まれ。終戦を満州(現在の中国東北部)で迎える。早稲田大法学部卒業後、東京都台東区議(1期)、都議(1期)を経て、1972年から2009年まで衆院議員を通算9期。初当選同期は「YKK」と呼ばれた小泉純一郎、加藤紘一、山崎拓の3氏や石原慎太郎氏ら。中曽根派、渡辺派、山崎派に所属した。郵政相、自治相、通商産業相、自民党総務会長などを歴任し、2012年に政界引退。現在は自民党都連最高顧問、「TOKYO自民党政経塾」塾長を務める。