Travel Sketch
旅の記憶を写真でスケッチ
介護
2011-07-25 / 介護
介護生活がスタートして1ヶ月ほど経った。 母の癌が解ったのが今年の2月。解った時点で手術しても根本的な治療にはつながらないという話だった。 何故、末期癌になるまで見つからなかったのかというと、町医者の誤診が原因ということになる。 去年の8月、血尿が出たので母は掛かり付けの医者に診てもらったところ結石という診断だった。 年が明けて、また血尿が出た。医者の診断は前回同様結石。今回はなかなか血尿が止まらないので相談すると、その医者は墨東病院でMRIを撮ってくるように指示をする。MRIを見た結果、やはり結石という判断を下した。 その後も血尿が続いたので、紹介状が無くても初診で受け付けてくれるあそか病院で診てもらうことにした。所謂セカンドオピニオンというやつだ。 あそかで診てもらった結果、腎臓から膀胱に癌が出来ていて、リンパにも転移している末期癌ということだった。その時点で腎臓と膀胱を全摘出しても手遅れという診断結果だった。 私も結石の疑いがあり慈恵出身の医者に診てもらっていたので、診察のついでにMRIを持って行き診てもらったが同じ所見だった。 どの医者が診てもすぐに癌と診断したのに、何故あの医者にはわからなかったのか…。やぶだった…では納得がいかない。 父が直腸癌の検査入院で、癌で細くなったところに下剤を飲まされたため腸閉塞を起こし、それ以来1年半も寝たきりになって死んでしまった。母は完治につながらない手術を拒否し、治療を何もしないことを選んだ。 もう一度、大きな病院の意見を聞きたいという母の要望で、あそかに紹介状を書いてもらい墨東で診てもらうことにした。 あそかから書いてもらった紹介状は泌尿器科の一番年配の先生宛で、良い先生がいるからと言われ「良かったね」などと言っていたのだが。初診の予約もその先生の担当日に取ったはずなのだが、4時間ほど待たされて診てもらったのは紹介状にあった医者ではなく若い医者だった。 その医者の見立ても同様に末期癌で、全摘出しても根本的な治療ではなく一時的な延命にしかならないということだった。「手術はいつにしますか?」と、とにかく手術の日取りを決めたがる。 手術をするつもりはないと告げると、「墨東では治療しないのなら診ることは出来ない」という回答だった。まあ、仕方のないことだろう。他の医者と話し合って、また連絡するといわれその日は家に帰った。 墨東から連絡があったのは、2週間ほど過ぎてから。すっかり落ち込んでしまった母は、墨東からの連絡を断ってしまっていた。二日ほど過ぎてそれを聞いたのだが、溺れる者は…と、話だけは聞いてみようと母を説得し墨東を訪れた。 前回、威圧的にも感じた若い医者は、今日は少し下手にでてきた。他の医者の意見を聞き再検討したところ…「現状では手術する状態ではなく、放射線治療をした後、癌が小さくなったら手術が可能になるかもしれない。」ということだった。前回、手術をしなければ入院も診ることも出来ないといいましたよね? というとそんなことは言っていないの一点張り。明らかに表情はそれを認めているのだが…。 そこで緊急地震警報が鳴った。3月11日である。 「何の音ですか?」 「地震警報ですね。」 只今の地震警報は間違いです…という放送のさなか、建物が大きく揺れはじめた。 「ここは大丈夫です。落ちてくるものもありません。」 泌尿器科は2階だったがかなり揺れた。揺れが続くなか、「地震警報は間違いではありません」と、慌てた声の放送が入る。 結局、全てをあそか病院に委ねることにした。墨東では紹介状に書いてもらった先生に診てもらえなかったことを告げると、担当医は少し寂しそうな顔をしていた。 血尿が出続けているため貧血状態になり、6月末に輸血のため1週間ほど入院した。退院後、一気に体力が無くなり、介護が必要になってしまった。 現在、介護保険を申請中。これがまた初めてだとなかなか厄介だ。 その話はまた次回。 |
コメント ( 2 ) | Trackback ( )
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<MRIで結石の診断、、、、
これを、運が悪いと諦めれるはずがありません。
癌は、完治は難しいです。それは、私も理解して納得しています。
でも、何かやりようがあったはずですよね。
私は手術も放射線治療(内照射)もしましたが、抗がん剤だけは、やりたくない。そういう意思がある私は、やれる事は頑張るけれど、やりたくない事には、頑張れませんし、怖い。
癌患者の一番願うことは、苦しみを軽減したい。
苦しい辛い日々が続くと、死ぬことを願うようになります。
諦めるのではなく、どれくらいならやれるか?
やるなら、どこまで頑張れるか?
本人の希望が一番ですが、家族の支えで強くなれます。
私は今、2個目の癌の疑いで結果待ちですが、手術は頑張ってみるつもり。(妹も卵巣がんで子宮付属器全部と摘出しています)
だから、どんなに辛い痛い手術かを見て知っているので、怖さ倍増ですが、、、。
癌になってしまったものは、しょうがない。
なら、これからの毎日をどう生きるか?
死ぬまでの時間を有意義に過ごしたい。と、私は生きています。
(私はまだまだ体力も気力もあるけれど、、)
何したい?何食べたい?どうしたい?
とはいえ、ブログは拝見させていただいています。
母は80歳なので、体力的にも手術に耐えられるか不安もあったようで、まして手術しても一時的な対応ということもあり「自然に任せる」事を選択したようです。
いのぶーさんの検査のことも気になっていました。
良い結果が出るといいですね。