『1987』(2017年公開)という映画を観た。
韓国の1987年の民主化運動の実話を題材にした映画である。
実話を元にした作品はやっぱり見ごたえがあるのよ。
1987年といえば、俺は社会人になって2年目、中曾根首相の時代で、パソコンも携帯電話もこれから世に出るという頃
キャノンがEOS650を発表しオートフォーカスの一眼レフカメラが幕を開けた年
ダイハツ『リーザ』のCMで早見優が「本当に大きい車の時代がやって来るのでしょうか?」とバブルに向かっていた時代である。
韓国では翌年にソウルオリンピックを控えていたが、政治体制は軍事独裁の酷い状態だった。
軍や警察が国民を拷問し殺害するような社会を民衆が変えようとしている激動の時代。
たった35年前の韓国の姿が描かれている。
日本は敗戦によって強制的に民主化が進んだが、もし戦争に勝っていたら、あるいは戦争をしていなかったら軍や特高警察を恐れる社会が続いていたかもしれない。
歴史に『もし』は禁句だが、多くの犠牲者の上に今の日本が成り立っているのは事実である。
日本に住んでいると意識しないかもしれないが民主主義の実現が如何に難しいか、これが世界の現実(リンク)である。