到着するなり地元の空気を味わい 片付けが後回し。
翌日は少しだけ真面目に住まいを整え、ほぼ完了。
(もっとも単身の荷物ですから 実に楽)
三日目は 転勤が決まるとすぐに購入する「るるぶ」で見つけて
なぜかどの観光地より惹かれるものがあった吹屋へ行くことに。
吹屋は 吉備とか備中というエリアに位置する山村で
かつては 弁柄(鉄由来の顔料)と銅山によって栄え、
当時の豪農の家屋なども残っている ここも町並み保存地区になります。
倉敷への異動が浮上するまではまったく知らない地名でしたが
るるぶに載っている赤茶色(弁柄の色)の屋根や建物が並んだ風景は
なぜか最初の目的地をそこに決めさせる魅力が。
住まいから するするっと高速に乗って(こりゃ便利)とほくほくしていたのですが
連休中の軽い渋滞の中、ふっと「どっかでガソリン入れなきゃ」
次のSAで入れちゃう?……
あ ガソリンスタンドないや…
インター下りたら道の駅があるから そこでとりあえず探そうか
いやいや ガソリンスタンドの ガ もないです。
あと何キロ走れる?
10キロ?だったり13キロって表示されたり…これはまずい。
ということで 道の駅の人に聞いてみると
10キロは超える。
さらに 慎重にそのガソリンスタンドが休みだったりすると
もうアウトだから と電話番号を調べて確認すると「この電話は現在……」のアナウンスだ…。
同じ系列のお店を検索して電話してみると 「そこにはありませんねぇ……」
こ、こんな山の中で…。
仕方がないので その営業中のガソリンスタンドに行くことにして発進。
すでに走行可能距離は0kmの表示。
わたくしはスマホで必死にスタンドを検索。
途中 地味なよろづ屋さん的なコンビニがあったので情報収集すると
どうやら一番近いスタンドは JAに委託しているので今日はおそらくやっていないだろう。
そしてこの周辺にスタンドはない。
山を下って町に出れば いくらでもあるかと思われる。
そして お店のおじさんのナイスアドバイスが わたくしたちを救う。
「町までは下りしかないから とりあえず下りられると思うよ」
それから山下りの長かったこと…
ニュートラ坂道走行とやらで 対向車も追従車もなくただひたすら下るだけだったので
夫もなんとか行けるぞ 行けるぞと 自分を励まし、
かつて 雪道でチェーンが切れたときの怖い話などしながら
それに比べれば いざとなったら自動車保険のおばちゃんに電話しようとか
そのうち 眼下に町並みが見え始め 麗しの黄色に貝殻の看板とかが見えてくる。
「どんなに高くても 最初に目に入ったスタンドに入ろう」
「もちろん」
山を下り終わったところに 最後の難所があった。
…信号だ。
止まらないわけにいかんだろう(笑)
まずい 発信できないかも… そこになぜか後続車…。
ここで止まったら顰蹙かも。
信号が変わるまでがまた長く感じる。
黄色に貝殻の看板だけを目印に 発進。
おおー動いた。
目の前に貝殻のスタンド。一軒先に オレンジの縞々もあったけど
迷わず貝殻のスタンドに入る。
トイレをぎりぎりまで我慢して間に合った時のような安心感。
貝殻スタンド万歳。
夫は ほっとしたように飲み物を買いに走っていた。
なまじ 高速の入り口が近かったばっかりに 給油しそびれた痛い教訓。
ここは山の中 いつでも給油できると思うなかれ。
あ、吹屋の町に行ったことを書こうと思ったのですが、疲れちゃったのでここで休憩。
吹屋の町まで もう少しです。
ちなみに 今日の画像は全く本文と関係ありません。
海岸で撮ったのに なぜか山頂で苔むした石が飛んでいるみたいにも見える変な写真。
……………………続く
| Trackback ( 0 )
|