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しかし本当に思い返すたびに興奮と感動が蘇る文化祭でしたけど、
あのクライマックスが「シング・シング・シング」ということで思い出される映画がありますよね。
えーっと、あれはなんやったっけなあ、
タイトルが思い出せないけど、誰やったか秋子によく似た女優が主演のやつ、
あちらでは演奏が終わったその最高の瞬間ですぱっと幕を閉じてて、
それがまたとてもよかったんですけども、
一方こちらの文化祭でも、同じようなところで「つづく」を出すってのもアリかとも思えるけど、
しかしその後にエピローグがつけられてて、
しかもそれが和ちゃんとのとても幸せに包まれたひとときであるというところが、
このドラマにとってとても重要やったんやなあってことに改めて思い至らされますわ。
そう、「昼寝の夢」やったんですよねえ。
とってもとっても充実した昼寝の夢……というわけで、
「あたし、パン屋になろう思てんねん」と冬子が打ち明けるのは、
ここは予科ルーム……じゃなくて本科ルームですよね、
部屋の作りやロッカーの位置まで酷似してるので一瞬戸惑いますけども、
とにかくここで、立川麻子や恵美子たちに打ち明ける冬子。
皆はとても驚くけど、授業に遅れるからと冬子を残して部屋から出て行き、
それでももう一度「みんな、ごめんなさい」と頭を下げる冬子、
バックには「冬子の自立」とサントラ盤では題されてる曲が流れてますが……と、
「アホ!」
その美しい旋律をかき消すのは春男さんの怒鳴り声、
工場で手拭いを作業台に叩き付け、
「まだそんなこと言うてんのか、勝手な真似は許さへん!」
「そやけどもう決めてん、音楽学校のみんなにも言うてしもた」
「アホ!」
「そんなアホアホ言わんといて」
「アホ!」……と、
書き起こすと笑えるけどそれぞれに真剣な2人でして、
宝塚を中途半端に投げ出して、そんな根性で何が出来る……という春男さんの言い分もよくわかるし、
音楽学校に行ったからこそ、何がいちばん嬉しかったかに気付いたという冬子の気持ちもよくわかるし、
しかし、てるてるパンで夏子や同期生たちが喜んでくれた、
その嬉しい気持ちがいちばん大事にしたいもんやとわかったという冬子の素直な気持ちを、
それは軽い気持ちでやってるからや、働くというのはまた違うと退ける春男さんの主張もよくわかるし……
それでも訴え続ける冬子はやがて、工場も潰したくないと言い、
すると「俺のためや思てそんなこと言うてんのか?」と春男さん。
「違う、自分のためや。
…そやけど、なんでお父ちゃんのためやったらアカンの?
あたしが、お父ちゃんの力になりたい思てもええやんか、
あたしは家族やねんから」
……そう言われて返す言葉をなくすけど、
それでもパン作りは教えないと言う春男さんに、
家を出て他所で修業してもいいと冬子、
「いつかお父ちゃんに負けへん、うんと美味しいパン作ったる、
大手の会社も敵わへんような、遠くからでも買いに来たなるような、
あたしのパン作ってみせる」
そこまで堂々と言い切られた春男さん、
「好きにせい、もう勝手にせい!」と出て行き、
残された冬子は肩で息をつき、そしてどこか遠くのほうを見遣り……そして、
画面はオーバーラップして夜、物干しでやはりどこか遠くのほうを見遣る冬子。
そこへやってくる照子さんは、ただ自信のないことから逃げてるだけと違うか?と指摘し、
何から逃げてるのかと問い返す冬子にひと言、
「自分の胸に聞いて見なさい」
すると意外な反撃を始める冬子、
「お母ちゃんの口からは言われへんよね、お母ちゃんこそ自信あらへんから」
「何の自信?」
「あたしのことや、
お母ちゃんはずっとあたしに自信なんか持ったことあらへん、
あたしはずっとアカンて思てる」
「思てへんよぉ…」
「そしたら、あたしは宝塚に入って、トップスターになれると思う?」
すると少し考える照子さん、
「トップだけが人生やあらへんで…」と言った後、
まるでウソ付いたことを注意された子供のような表情で斜め上のほうを見遣ったりなんかするけど、
「お母ちゃんにそんな物わかりのええこと言われたら傷つくわ」と冬子、
スターになれなくてもいい思って2年間やって来た、
それくらい宝塚が好きで、そしてそれと同じくらいパン作りも好きだ、
パン作りがいちばん大事だ……そう語る冬子は、
「パン屋になってどないするいうの?」と照子さんから訊かれ、
「そしたら訊くけど、オリンピックに出てどないすんの?
歌手になってどないすんの?」……って、
ここからはもう冷静さを欠いたやりとりになって来て、とにかく言葉の投げつけ合い、
果てには「アホ!」と言い合ったりまでして、
もう興奮した冬子はろれつもうまく回らなくなってしまうけど、
それでも、あんたのことを大事に思ってると照子さんに言われ、
ようやく黙り込む冬子。
やがて「ホンマにパン屋でええんか?」と尋ねる照子さん。
「ええねん…お母ちゃんは今までやって来たことで無駄やったって思たことある?」
「ない」
「そやろ? お母ちゃんはどんなこともええように考えていっしょう懸命やって来た、
そんなお母ちゃんをあたしはえらいと思て来た」
そして、えらくなくてもいいからパン屋になりたい、
「パン屋になれ」って天の声を聞いたとまで言う冬子に、
「わかった、あんたの好きにしたらええ」と照子さん、
驚く冬子に、
「お母ちゃんはあんたの味方や、
あんたが後悔しても、お母ちゃんあんたのことアホとは思わへん、
あんたのその言葉、心の底から信じたげる」
……ありがとうと言って、抱きつく冬子。
冬子を抱きしめ、さらに励ましてやる照子さん。
やがて額と額をこすり合わせて、
「大丈夫や、あんたはわたしの子や、
間違ぉてもただでは起きへんやろ?」
涙を浮かべ、しかし笑顔で抱き合う2人。
「それからあたしはお父ちゃんとも、
同期のみんなともろくに話も出来ないまま、卒業式の日を迎えたのでした」
とのナレーションに乗せて、袴姿で「仰げば尊し」を皆とともに歌う冬子。
「あたしにとって最後の卒業式にやっとお母ちゃんは来てくれたのです」
和服姿で、涙を拭い、笑顔で頷く照子さん。
「けど、同期のみんなと別れを惜しむ時間はありませんでした」
映し出されるのはどれもひと気のないバレエのレッスン室、廊下、
これは予科ルームか本科ルームか判別できない部屋、
そしてピアノ室にひとりたたずむ冬子。
「みんなはもう、午後から行われる入団式の準備のために、
慌ただしく校舎を出ていました」
ポロンと爪弾き、
「ありがとう」とピアノにも感謝する冬子は鍵盤の蓋を閉じ、
感慨深げに室内を見渡すと、
「おおきに、ありがとう」と深々とお辞儀をするこれは、
ピアノ室に対しての感謝というよりはもっと大きな、
音楽学校に対しての、ともに過ごした同期生や講師たちに対しての、
それらやらなんやかやすべてをひっくるめたこの2年間に対してのものなのか、
頭を上げて、もう一度「ありがとう」……すると、
ドアが開いて入ってくるのは誰あろう、
誰あろう立川麻子、恵美子、理江、そして同期生たち。
「岩田、…あんたはホンマに腹立つくらい勝手やけど、…あんたらしいな」
涙を堪えてそう言う麻子に、
「ありがとう」と冬子。
「許さないよ、後悔したら」と涙目の恵美子。
「冬ちゃん、…今までありがとう」と今にも涙のこぼれそうな理江、
そして「ありがとう」と同期生たち。
「ありがとう、みんなありがとう」と冬子。
「ええパン焼くんよ、…我々同期に恥じないような、トップスターのパン作るんだよ」と麻子。
「絶対作る」と頷く冬子。
「楽しみにしてるからね」と恵美子。
「パン屋さんになっても友達でいてね」と理江。
「当たり前やんか、…理江ちゃん、がんばるんやで」と励ます冬子は続いて皆を見渡し、
「みんな、がんばってな」
「そしたら、岩田冬子へ」と麻子、
「これからもずっと仲間、わたしたちと同期だよ、
…冬ちゃん、ありがとうさん」
そして皆で揃って両手を広げて「さんさんさーん!」
「さんさんさーん!」と応える冬子の周りに皆が一斉に駆け寄り、
抱き合い、泣き続け……ああ、まるで学園ドラマみたいやなあ。
そう、ここも学校でした。
冬子にとってとても大事なことを学んだ、かけがえのない学校生活なのでした。
「こうして、あたしの宝塚音楽学校での生活は終わったのでした」
と、とても晴れ晴れとした様子で語られるナレーションに乗せて、
皆で歌うは「すみれの花咲く頃」
「先のことはまだわかりませんが、来週もきっと天気になーれ!」……というわけで、
春男さんとのほうはどうなのか、今のところ描かれてはいないけど、
照子さんにも、そして同期生たちにも理解してもらえる冬子はとても幸せ者やなあって、
そのことで温かい気持ちにさせてもらえますわ……でもって、
立川麻子をはじめとする同期生たちの出演はこれで終わりでしょうか……さて、
ここからはちょっとネタバレを含んでしまいますので、
この再放送が初見の方で、先のことを知りたくないという方は読むのを控えていただきたいのですが、
と言っても大したネタバレではないので、読んだところでそう楽しみを削がれることもないかと思いますが、
まあ結局のところご判断はお任せしますけども……
前に、あれは音楽学校の入学試験の時、
立川麻子の初登場のところで、彼女とは長い付き合いになる……みたいなことを書きましたけど、
実はですねえ、この後パン屋になる冬子は、
喫茶シャトーを店じまいしてパン屋さんを開くことになるんですが、
そこに麻子、恵美子、理江が開店祝いに訪れて、
そこに久世さんもやって来る……という場面が撮影されているのを、
BKのスタジオ見学で目撃したんですけども、
放送ではそれはカットされてしまってるんですよねえ。
だから今日、恵美子が「楽しみにしてるからね」と言うのも決して社交辞令ではなく、
長い付き合いになるのは事実なんですけども、
放送上は多分、今日が最後の出演やったはずで……というわけで、
このことはここで書いておかないと、機会を逸してしまうかも知れないんで、
ほんのちょっとネタバレも含んでしまいましたが、まあそういうことでして。
しかしネタバレと言えば、予告を見ると来週いよいよあれが、
全国のお茶の間を驚愕させた、衝撃的なあれが……ああ、
楽しみなような、恐ろしいような……
あのクライマックスが「シング・シング・シング」ということで思い出される映画がありますよね。
えーっと、あれはなんやったっけなあ、
タイトルが思い出せないけど、誰やったか秋子によく似た女優が主演のやつ、
あちらでは演奏が終わったその最高の瞬間ですぱっと幕を閉じてて、
それがまたとてもよかったんですけども、
一方こちらの文化祭でも、同じようなところで「つづく」を出すってのもアリかとも思えるけど、
しかしその後にエピローグがつけられてて、
しかもそれが和ちゃんとのとても幸せに包まれたひとときであるというところが、
このドラマにとってとても重要やったんやなあってことに改めて思い至らされますわ。
そう、「昼寝の夢」やったんですよねえ。
とってもとっても充実した昼寝の夢……というわけで、
「あたし、パン屋になろう思てんねん」と冬子が打ち明けるのは、
ここは予科ルーム……じゃなくて本科ルームですよね、
部屋の作りやロッカーの位置まで酷似してるので一瞬戸惑いますけども、
とにかくここで、立川麻子や恵美子たちに打ち明ける冬子。
皆はとても驚くけど、授業に遅れるからと冬子を残して部屋から出て行き、
それでももう一度「みんな、ごめんなさい」と頭を下げる冬子、
バックには「冬子の自立」とサントラ盤では題されてる曲が流れてますが……と、
「アホ!」
その美しい旋律をかき消すのは春男さんの怒鳴り声、
工場で手拭いを作業台に叩き付け、
「まだそんなこと言うてんのか、勝手な真似は許さへん!」
「そやけどもう決めてん、音楽学校のみんなにも言うてしもた」
「アホ!」
「そんなアホアホ言わんといて」
「アホ!」……と、
書き起こすと笑えるけどそれぞれに真剣な2人でして、
宝塚を中途半端に投げ出して、そんな根性で何が出来る……という春男さんの言い分もよくわかるし、
音楽学校に行ったからこそ、何がいちばん嬉しかったかに気付いたという冬子の気持ちもよくわかるし、
しかし、てるてるパンで夏子や同期生たちが喜んでくれた、
その嬉しい気持ちがいちばん大事にしたいもんやとわかったという冬子の素直な気持ちを、
それは軽い気持ちでやってるからや、働くというのはまた違うと退ける春男さんの主張もよくわかるし……
それでも訴え続ける冬子はやがて、工場も潰したくないと言い、
すると「俺のためや思てそんなこと言うてんのか?」と春男さん。
「違う、自分のためや。
…そやけど、なんでお父ちゃんのためやったらアカンの?
あたしが、お父ちゃんの力になりたい思てもええやんか、
あたしは家族やねんから」
……そう言われて返す言葉をなくすけど、
それでもパン作りは教えないと言う春男さんに、
家を出て他所で修業してもいいと冬子、
「いつかお父ちゃんに負けへん、うんと美味しいパン作ったる、
大手の会社も敵わへんような、遠くからでも買いに来たなるような、
あたしのパン作ってみせる」
そこまで堂々と言い切られた春男さん、
「好きにせい、もう勝手にせい!」と出て行き、
残された冬子は肩で息をつき、そしてどこか遠くのほうを見遣り……そして、
画面はオーバーラップして夜、物干しでやはりどこか遠くのほうを見遣る冬子。
そこへやってくる照子さんは、ただ自信のないことから逃げてるだけと違うか?と指摘し、
何から逃げてるのかと問い返す冬子にひと言、
「自分の胸に聞いて見なさい」
すると意外な反撃を始める冬子、
「お母ちゃんの口からは言われへんよね、お母ちゃんこそ自信あらへんから」
「何の自信?」
「あたしのことや、
お母ちゃんはずっとあたしに自信なんか持ったことあらへん、
あたしはずっとアカンて思てる」
「思てへんよぉ…」
「そしたら、あたしは宝塚に入って、トップスターになれると思う?」
すると少し考える照子さん、
「トップだけが人生やあらへんで…」と言った後、
まるでウソ付いたことを注意された子供のような表情で斜め上のほうを見遣ったりなんかするけど、
「お母ちゃんにそんな物わかりのええこと言われたら傷つくわ」と冬子、
スターになれなくてもいい思って2年間やって来た、
それくらい宝塚が好きで、そしてそれと同じくらいパン作りも好きだ、
パン作りがいちばん大事だ……そう語る冬子は、
「パン屋になってどないするいうの?」と照子さんから訊かれ、
「そしたら訊くけど、オリンピックに出てどないすんの?
歌手になってどないすんの?」……って、
ここからはもう冷静さを欠いたやりとりになって来て、とにかく言葉の投げつけ合い、
果てには「アホ!」と言い合ったりまでして、
もう興奮した冬子はろれつもうまく回らなくなってしまうけど、
それでも、あんたのことを大事に思ってると照子さんに言われ、
ようやく黙り込む冬子。
やがて「ホンマにパン屋でええんか?」と尋ねる照子さん。
「ええねん…お母ちゃんは今までやって来たことで無駄やったって思たことある?」
「ない」
「そやろ? お母ちゃんはどんなこともええように考えていっしょう懸命やって来た、
そんなお母ちゃんをあたしはえらいと思て来た」
そして、えらくなくてもいいからパン屋になりたい、
「パン屋になれ」って天の声を聞いたとまで言う冬子に、
「わかった、あんたの好きにしたらええ」と照子さん、
驚く冬子に、
「お母ちゃんはあんたの味方や、
あんたが後悔しても、お母ちゃんあんたのことアホとは思わへん、
あんたのその言葉、心の底から信じたげる」
……ありがとうと言って、抱きつく冬子。
冬子を抱きしめ、さらに励ましてやる照子さん。
やがて額と額をこすり合わせて、
「大丈夫や、あんたはわたしの子や、
間違ぉてもただでは起きへんやろ?」
涙を浮かべ、しかし笑顔で抱き合う2人。
「それからあたしはお父ちゃんとも、
同期のみんなともろくに話も出来ないまま、卒業式の日を迎えたのでした」
とのナレーションに乗せて、袴姿で「仰げば尊し」を皆とともに歌う冬子。
「あたしにとって最後の卒業式にやっとお母ちゃんは来てくれたのです」
和服姿で、涙を拭い、笑顔で頷く照子さん。
「けど、同期のみんなと別れを惜しむ時間はありませんでした」
映し出されるのはどれもひと気のないバレエのレッスン室、廊下、
これは予科ルームか本科ルームか判別できない部屋、
そしてピアノ室にひとりたたずむ冬子。
「みんなはもう、午後から行われる入団式の準備のために、
慌ただしく校舎を出ていました」
ポロンと爪弾き、
「ありがとう」とピアノにも感謝する冬子は鍵盤の蓋を閉じ、
感慨深げに室内を見渡すと、
「おおきに、ありがとう」と深々とお辞儀をするこれは、
ピアノ室に対しての感謝というよりはもっと大きな、
音楽学校に対しての、ともに過ごした同期生や講師たちに対しての、
それらやらなんやかやすべてをひっくるめたこの2年間に対してのものなのか、
頭を上げて、もう一度「ありがとう」……すると、
ドアが開いて入ってくるのは誰あろう、
誰あろう立川麻子、恵美子、理江、そして同期生たち。
「岩田、…あんたはホンマに腹立つくらい勝手やけど、…あんたらしいな」
涙を堪えてそう言う麻子に、
「ありがとう」と冬子。
「許さないよ、後悔したら」と涙目の恵美子。
「冬ちゃん、…今までありがとう」と今にも涙のこぼれそうな理江、
そして「ありがとう」と同期生たち。
「ありがとう、みんなありがとう」と冬子。
「ええパン焼くんよ、…我々同期に恥じないような、トップスターのパン作るんだよ」と麻子。
「絶対作る」と頷く冬子。
「楽しみにしてるからね」と恵美子。
「パン屋さんになっても友達でいてね」と理江。
「当たり前やんか、…理江ちゃん、がんばるんやで」と励ます冬子は続いて皆を見渡し、
「みんな、がんばってな」
「そしたら、岩田冬子へ」と麻子、
「これからもずっと仲間、わたしたちと同期だよ、
…冬ちゃん、ありがとうさん」
そして皆で揃って両手を広げて「さんさんさーん!」
「さんさんさーん!」と応える冬子の周りに皆が一斉に駆け寄り、
抱き合い、泣き続け……ああ、まるで学園ドラマみたいやなあ。
そう、ここも学校でした。
冬子にとってとても大事なことを学んだ、かけがえのない学校生活なのでした。
「こうして、あたしの宝塚音楽学校での生活は終わったのでした」
と、とても晴れ晴れとした様子で語られるナレーションに乗せて、
皆で歌うは「すみれの花咲く頃」
「先のことはまだわかりませんが、来週もきっと天気になーれ!」……というわけで、
春男さんとのほうはどうなのか、今のところ描かれてはいないけど、
照子さんにも、そして同期生たちにも理解してもらえる冬子はとても幸せ者やなあって、
そのことで温かい気持ちにさせてもらえますわ……でもって、
立川麻子をはじめとする同期生たちの出演はこれで終わりでしょうか……さて、
ここからはちょっとネタバレを含んでしまいますので、
この再放送が初見の方で、先のことを知りたくないという方は読むのを控えていただきたいのですが、
と言っても大したネタバレではないので、読んだところでそう楽しみを削がれることもないかと思いますが、
まあ結局のところご判断はお任せしますけども……
前に、あれは音楽学校の入学試験の時、
立川麻子の初登場のところで、彼女とは長い付き合いになる……みたいなことを書きましたけど、
実はですねえ、この後パン屋になる冬子は、
喫茶シャトーを店じまいしてパン屋さんを開くことになるんですが、
そこに麻子、恵美子、理江が開店祝いに訪れて、
そこに久世さんもやって来る……という場面が撮影されているのを、
BKのスタジオ見学で目撃したんですけども、
放送ではそれはカットされてしまってるんですよねえ。
だから今日、恵美子が「楽しみにしてるからね」と言うのも決して社交辞令ではなく、
長い付き合いになるのは事実なんですけども、
放送上は多分、今日が最後の出演やったはずで……というわけで、
このことはここで書いておかないと、機会を逸してしまうかも知れないんで、
ほんのちょっとネタバレも含んでしまいましたが、まあそういうことでして。
しかしネタバレと言えば、予告を見ると来週いよいよあれが、
全国のお茶の間を驚愕させた、衝撃的なあれが……ああ、
楽しみなような、恐ろしいような……