実は昨日は気付かなかったんですけど、
優があのつなぎを着るのは村上厩舎を辞めて以来ですから……
約1年ぶりのことなんですよねえ。
ずっと優が持っていたんでしょうかねえ?
いや、本来ならもっと感慨があったりするんでしょうけど、
なんか最近、展開が早くて、時間の経過がよくつかめなかったりして……
さて、村上先生と太郎の話し合いを待つ優、
こうやってジョンコと向かい合っていれば不安は紛れるようだけど……
やがて出てくる先生。
そちらへ近づく優「太郎さん……北海道に行くんですか?」
「行がねえって言ってる」
優を見つめ、そしてその向こうのジョンコを見やる先生、
「ジョンコの世話、してぇんだと」
じっと先生を見つめる優「……え?」
その夜、バネ工場ではひとり残って機械の手入れをしている啓太さん。
そんなお父さんをしばし眺め……やがて中に入る優。
気付いた啓太さん「どうした?」
「お父さんさ……工場がストップしたとき、他の仕事してたよね?」
「ああ」
「どんな感じだった?」
「そりゃあ、バネの仕事がしたくて仕方なかったよ」
手を休めて優に向き合う啓太さん、
「この仕事してない自分は、自分じゃないみたいだったし……」
じっと啓太さんを見つめる優。
「……それがどうかした?」
笑顔を浮かべる優「ううん……戻るね」
笑顔で見送り、また手入れに戻る啓太さん。
やがて振り返り、そんなお父さんをじっと見つめる優……
ちなみに今日は亜沙子さんの出番なしで、
これで啓太さん、亜沙子さんともに欠席2回となりましたか。
皆勤賞は優ちゃんで、
4番手は……やっぱり檀君かなあ?
それはさておき、
厩務員室の土間のところのテーブルで「ジョンコの日誌」を閉じる優、
「レストランの仕事、どう?」
優の背後で着替えていた太郎「どうって?」
「楽しい?」
「そりゃあな、仕事にも慣れたし」
「太郎さん、レストランの仕事はじめるとき言ってたよね……」と背後に語りかける優、
「いつかまた馬の仕事したいって……絶対馬の仕事するって……」
「ああ」
「じゃあ……どうして北海道行かないの?」
「え?」
「また馬の仕事ができるチャンスなんじゃないの?」
「お前、何が言いたいんだよ……」
「……ジョンコの世話があるから北海道、行けないんじゃないの?」
目を伏せて語りかける優、
「ジョンコの、乗馬用の馬にする訓練まだ終わってないから、太郎さん北海道行けないんじゃないの?」
「俺は、ジョンコの世話をしたいんだよ……」
「……ウソ」
立ち上がり、太郎に向き直る優、
「ホントは北海道に行きたいはずだよ」
「そんなことないって……」
太郎をじっと見つめて語る優……
太郎さんは馬の仕事してるから太郎さんなんだよ、
馬の仕事してない太郎さんは、太郎さんじゃないよ、
だから、太郎さんは、北海道行ったら?
私は……馬の仕事してる太郎さんが、好きなんだから……
目を伏せ、やがて荷物を持って出て行く優。
残された太郎……やがて馬房の前でポカーンと座り込んでしまって、
そんな太郎に心配そうに顔を寄せるジョンコ。
おっ、気付けば馬房にはまたプレートがちゃんとかかってますねえ。
しかしアングルによって馬主欄が違って見えるような気が……
いや、そんなことはどうでもよく、
優の言葉を反芻する太郎……
私は……馬の仕事してる太郎さんが、好きなんだから……
ジョンコの引き運動をする優。
そこへ現れる太郎、
「話がある」
立ち止まる優。
やがて厩務員室で向かい合う2人。
「なあ、夏休み、大学ないんだろ」と太郎。
「うん」
「夏休みの間に、お前に馬のこと教えるから」
太郎を見つめる優。
「……9月から北海道で働くことにした」
一歩、優に近づく太郎、
「北海道に行くまで、お前にひとつでも多く馬のこと教えるから」
ゆっくりと笑みが浮かぶ優、
「はい……よろしくお願いします」
頭を下げる優に、笑顔で頷く太郎。
「元競走馬を乗馬用に調教するには、まずこうやって落ち着いて運動させることを覚えさせなくちゃいけない」
乗馬の練習場でジョンコを歩かせる太郎。
「はい」と、彼の言葉を真剣に聞く優。
「そのために、こうやって調馬索でゆったりとした円運動をさせるんだ」
「はい」と優。
……ああ、馬を引くときに持つ綱、
今まであれも「手綱」やと思ってましたけど、
「調馬索」って言うんですねえ。
知りませんでしたわ。
「はい」と、優ちゃんと一緒に教わるぽんぽこ山。
やがて、その調馬索を手にし、ジョンコに円運動させる優。
「調馬索を手綱と同じように持って……」と太郎。
「はい」と優。
「はい」と、違いのわかったぽんぽこ山。
そうやって太郎の指導は続き……
やがて馬房のジョンコに飼い葉を食べさせる優。
慣れない調教に緊張していたのが解けたのか、
ものすごい勢いで喰らいつくジョンコ。
そんなジョンコに微笑む優。
と、やってきた太郎、
「乗馬馬は競走馬に比べて運動量が少ないから、その運動量に見合った飼い葉の量を与えなくちゃいけない」
そう言って桶の中からごそっと抜き取る、ニンジンの混じった飼い葉。
「はい」と優。
……と、馬に関しては厳しい太郎、
しかしある夜、厩舎で開かれる花火大会。
里夏と岡部も招いて4人で興じる楽しいひと時。
太郎も、優も、みんな大はしゃぎ……
しかし、夜中にあんなに騒いでジョンコには影響ないんかいな?
まあ知らんけど。
そして、村上厩舎での太郎の最期の日。
馬房のジョンコの身体にブラシをかける太郎。
その前でニンジンをすりおろす優。
そこへやってくるのは琴子さん。
やはり来週パリへ発つという琴子さんと、
久し振りに厩務員室で話しこむ太郎。
「優ちゃんと離れちゃうのね……」と琴子さん。
「最初はこっちに残ろうと思ったんだ、あいつのためにジョンコを調教したいって」と太郎、
「でもあいつ俺に言ったんだ、馬の仕事をしてほしいって……」
太郎を見つめる琴子さん、
「馬の仕事をしていない俺は、俺じゃないって……その通りだと思ったから……」
「……うん」
笑顔で頷く琴子さん。
やがて、琴子さんを並んで見送る優と太郎。
「2人のいい知らせを待ってるから」
「へっ?」揃って訊きかえす2人。
「ううん、じゃあね、バイバイ」
「さよなら」と優。
「バイバイ」と太郎。
2人に頷き返し、去っていく琴子さん。
……そして、馬房のジョンコに向き直る2人。
「さて、最後の練習やるか」と太郎。
「はい」と優。
棒を3本並べ、
それをジョンコに軽やかに跨がせて、円運動させる優。
調馬索の扱いもすっかり慣れたもの。
「よーしいいぞ、ここまで!」
やがて練習を終える太郎。
声をかけてジョンコを止まらせる優。
そして、優の前に立つ太郎……
「お前、よくやったよ!」
一瞬、泣きそうな表情を浮かべる優……しかし笑顔を見せ、
「はい、ありがとうございました!」
深く頭を下げる優、
やがて見つめ合う2人……
そして日も暮れた厩務員室。
上がり框に座る太郎。
着替えを終えて、彼の前に立つ優。
しばし、目を伏せる2人……
やがて太郎、明るく「帰るか!」
頷く優、立ち上がる太郎を正面から見つめ、
「私の夢が叶ったら……ジョンコ牧場ができたら、見に来てくれますか?」
じっと見つめる太郎。
「お願いします、見に来てください」
「ああ、見に行くよ」と笑顔の太郎。
笑顔になる優「ありがとうございます」
そして並木道に出る2人、
立ち止まり……
「じゃあな」と太郎。
「お気をつけて」と優。
「バイバイ」
「バイバイ」
笑顔で別れる2人。
別れて、背を向けて歩き出す2人。
ともに口元を引き締め、じっと前を見据えて歩く2人。
そう、ここ数週間の展開の早さは、
戸惑わされるばかりでなく、もったいないなあ……ってのがあるんですけど、
前にもちょっと書きましたけど、今はエピローグに差し掛かってるんですよねえ。
「アメリカン・グラフィティ」などのラストに出てくる、
登場人物たちのその後を紹介する字幕。
まるであれを壮大なるドラマに仕立て上げてるようなもんなんですよねえ、
今の「ファイト」は。
しかも、決して続編的なものになってるわけではなく、
当初から描いてきたものがずっと引き継がれていて、
そしていよいよ最終回が目前にきた今、
より一層、これまでのことが思い返され……
啓太さんにバネの仕事を諦めさせなかった優。
太郎に馬の仕事を諦めさせない優。
太郎の本当の気持ちを理解し、中央の競馬学校を諦めさせた優。
そしてやはり今、ジョンコの世話を諦めさせる優。
……そんな優を、今は温かく見守る琴子さん。
そして村上先生は、以前のように水筒を持ち歩き……
いや、それはまあ、どっちでもいいんですけど、
それより……優の告白。
以前は勢い余って口から出てしまった、太郎への想い。
今回はキチンと伝えようと思っていたけど……
私は……馬の仕事してる太郎さんが、好きなんだから……
以前、自分の気持ちを啓太さんなどに伝えるときに、
よく檀君をダシにしていた優。
今回もまた、本当の想いを微妙にすりかえて告げる優。
しかしそれも、やはり本当の想いであり……
そして、馬のことを優にみっちりと教える太郎。
それは太郎の願いだったことであり、
もちろん優にとっても……
それが終わった今、
優の、太郎の将来は……
ああ、明日はいよいよ、本当のエピローグが描かれるんでしょうか。
いよいよ、本当に完結してしまうんでしょうか。
明日という日がくるのを、これほど未練がましく思ったことはなかったですよ。
それでも迎えなければならない明日、
10月1日は最終回。
「てるてる家族」の最終回はみんな揃って歌って踊って、
ご陽気なグランドフィナーレに涙が止まらなかったっけ……
ああ、ああ……
優があのつなぎを着るのは村上厩舎を辞めて以来ですから……
約1年ぶりのことなんですよねえ。
ずっと優が持っていたんでしょうかねえ?
いや、本来ならもっと感慨があったりするんでしょうけど、
なんか最近、展開が早くて、時間の経過がよくつかめなかったりして……
さて、村上先生と太郎の話し合いを待つ優、
こうやってジョンコと向かい合っていれば不安は紛れるようだけど……
やがて出てくる先生。
そちらへ近づく優「太郎さん……北海道に行くんですか?」
「行がねえって言ってる」
優を見つめ、そしてその向こうのジョンコを見やる先生、
「ジョンコの世話、してぇんだと」
じっと先生を見つめる優「……え?」
その夜、バネ工場ではひとり残って機械の手入れをしている啓太さん。
そんなお父さんをしばし眺め……やがて中に入る優。
気付いた啓太さん「どうした?」
「お父さんさ……工場がストップしたとき、他の仕事してたよね?」
「ああ」
「どんな感じだった?」
「そりゃあ、バネの仕事がしたくて仕方なかったよ」
手を休めて優に向き合う啓太さん、
「この仕事してない自分は、自分じゃないみたいだったし……」
じっと啓太さんを見つめる優。
「……それがどうかした?」
笑顔を浮かべる優「ううん……戻るね」
笑顔で見送り、また手入れに戻る啓太さん。
やがて振り返り、そんなお父さんをじっと見つめる優……
ちなみに今日は亜沙子さんの出番なしで、
これで啓太さん、亜沙子さんともに欠席2回となりましたか。
皆勤賞は優ちゃんで、
4番手は……やっぱり檀君かなあ?
それはさておき、
厩務員室の土間のところのテーブルで「ジョンコの日誌」を閉じる優、
「レストランの仕事、どう?」
優の背後で着替えていた太郎「どうって?」
「楽しい?」
「そりゃあな、仕事にも慣れたし」
「太郎さん、レストランの仕事はじめるとき言ってたよね……」と背後に語りかける優、
「いつかまた馬の仕事したいって……絶対馬の仕事するって……」
「ああ」
「じゃあ……どうして北海道行かないの?」
「え?」
「また馬の仕事ができるチャンスなんじゃないの?」
「お前、何が言いたいんだよ……」
「……ジョンコの世話があるから北海道、行けないんじゃないの?」
目を伏せて語りかける優、
「ジョンコの、乗馬用の馬にする訓練まだ終わってないから、太郎さん北海道行けないんじゃないの?」
「俺は、ジョンコの世話をしたいんだよ……」
「……ウソ」
立ち上がり、太郎に向き直る優、
「ホントは北海道に行きたいはずだよ」
「そんなことないって……」
太郎をじっと見つめて語る優……
太郎さんは馬の仕事してるから太郎さんなんだよ、
馬の仕事してない太郎さんは、太郎さんじゃないよ、
だから、太郎さんは、北海道行ったら?
私は……馬の仕事してる太郎さんが、好きなんだから……
目を伏せ、やがて荷物を持って出て行く優。
残された太郎……やがて馬房の前でポカーンと座り込んでしまって、
そんな太郎に心配そうに顔を寄せるジョンコ。
おっ、気付けば馬房にはまたプレートがちゃんとかかってますねえ。
しかしアングルによって馬主欄が違って見えるような気が……
いや、そんなことはどうでもよく、
優の言葉を反芻する太郎……
私は……馬の仕事してる太郎さんが、好きなんだから……
ジョンコの引き運動をする優。
そこへ現れる太郎、
「話がある」
立ち止まる優。
やがて厩務員室で向かい合う2人。
「なあ、夏休み、大学ないんだろ」と太郎。
「うん」
「夏休みの間に、お前に馬のこと教えるから」
太郎を見つめる優。
「……9月から北海道で働くことにした」
一歩、優に近づく太郎、
「北海道に行くまで、お前にひとつでも多く馬のこと教えるから」
ゆっくりと笑みが浮かぶ優、
「はい……よろしくお願いします」
頭を下げる優に、笑顔で頷く太郎。
「元競走馬を乗馬用に調教するには、まずこうやって落ち着いて運動させることを覚えさせなくちゃいけない」
乗馬の練習場でジョンコを歩かせる太郎。
「はい」と、彼の言葉を真剣に聞く優。
「そのために、こうやって調馬索でゆったりとした円運動をさせるんだ」
「はい」と優。
……ああ、馬を引くときに持つ綱、
今まであれも「手綱」やと思ってましたけど、
「調馬索」って言うんですねえ。
知りませんでしたわ。
「はい」と、優ちゃんと一緒に教わるぽんぽこ山。
やがて、その調馬索を手にし、ジョンコに円運動させる優。
「調馬索を手綱と同じように持って……」と太郎。
「はい」と優。
「はい」と、違いのわかったぽんぽこ山。
そうやって太郎の指導は続き……
やがて馬房のジョンコに飼い葉を食べさせる優。
慣れない調教に緊張していたのが解けたのか、
ものすごい勢いで喰らいつくジョンコ。
そんなジョンコに微笑む優。
と、やってきた太郎、
「乗馬馬は競走馬に比べて運動量が少ないから、その運動量に見合った飼い葉の量を与えなくちゃいけない」
そう言って桶の中からごそっと抜き取る、ニンジンの混じった飼い葉。
「はい」と優。
……と、馬に関しては厳しい太郎、
しかしある夜、厩舎で開かれる花火大会。
里夏と岡部も招いて4人で興じる楽しいひと時。
太郎も、優も、みんな大はしゃぎ……
しかし、夜中にあんなに騒いでジョンコには影響ないんかいな?
まあ知らんけど。
そして、村上厩舎での太郎の最期の日。
馬房のジョンコの身体にブラシをかける太郎。
その前でニンジンをすりおろす優。
そこへやってくるのは琴子さん。
やはり来週パリへ発つという琴子さんと、
久し振りに厩務員室で話しこむ太郎。
「優ちゃんと離れちゃうのね……」と琴子さん。
「最初はこっちに残ろうと思ったんだ、あいつのためにジョンコを調教したいって」と太郎、
「でもあいつ俺に言ったんだ、馬の仕事をしてほしいって……」
太郎を見つめる琴子さん、
「馬の仕事をしていない俺は、俺じゃないって……その通りだと思ったから……」
「……うん」
笑顔で頷く琴子さん。
やがて、琴子さんを並んで見送る優と太郎。
「2人のいい知らせを待ってるから」
「へっ?」揃って訊きかえす2人。
「ううん、じゃあね、バイバイ」
「さよなら」と優。
「バイバイ」と太郎。
2人に頷き返し、去っていく琴子さん。
……そして、馬房のジョンコに向き直る2人。
「さて、最後の練習やるか」と太郎。
「はい」と優。
棒を3本並べ、
それをジョンコに軽やかに跨がせて、円運動させる優。
調馬索の扱いもすっかり慣れたもの。
「よーしいいぞ、ここまで!」
やがて練習を終える太郎。
声をかけてジョンコを止まらせる優。
そして、優の前に立つ太郎……
「お前、よくやったよ!」
一瞬、泣きそうな表情を浮かべる優……しかし笑顔を見せ、
「はい、ありがとうございました!」
深く頭を下げる優、
やがて見つめ合う2人……
そして日も暮れた厩務員室。
上がり框に座る太郎。
着替えを終えて、彼の前に立つ優。
しばし、目を伏せる2人……
やがて太郎、明るく「帰るか!」
頷く優、立ち上がる太郎を正面から見つめ、
「私の夢が叶ったら……ジョンコ牧場ができたら、見に来てくれますか?」
じっと見つめる太郎。
「お願いします、見に来てください」
「ああ、見に行くよ」と笑顔の太郎。
笑顔になる優「ありがとうございます」
そして並木道に出る2人、
立ち止まり……
「じゃあな」と太郎。
「お気をつけて」と優。
「バイバイ」
「バイバイ」
笑顔で別れる2人。
別れて、背を向けて歩き出す2人。
ともに口元を引き締め、じっと前を見据えて歩く2人。
そう、ここ数週間の展開の早さは、
戸惑わされるばかりでなく、もったいないなあ……ってのがあるんですけど、
前にもちょっと書きましたけど、今はエピローグに差し掛かってるんですよねえ。
「アメリカン・グラフィティ」などのラストに出てくる、
登場人物たちのその後を紹介する字幕。
まるであれを壮大なるドラマに仕立て上げてるようなもんなんですよねえ、
今の「ファイト」は。
しかも、決して続編的なものになってるわけではなく、
当初から描いてきたものがずっと引き継がれていて、
そしていよいよ最終回が目前にきた今、
より一層、これまでのことが思い返され……
啓太さんにバネの仕事を諦めさせなかった優。
太郎に馬の仕事を諦めさせない優。
太郎の本当の気持ちを理解し、中央の競馬学校を諦めさせた優。
そしてやはり今、ジョンコの世話を諦めさせる優。
……そんな優を、今は温かく見守る琴子さん。
そして村上先生は、以前のように水筒を持ち歩き……
いや、それはまあ、どっちでもいいんですけど、
それより……優の告白。
以前は勢い余って口から出てしまった、太郎への想い。
今回はキチンと伝えようと思っていたけど……
私は……馬の仕事してる太郎さんが、好きなんだから……
以前、自分の気持ちを啓太さんなどに伝えるときに、
よく檀君をダシにしていた優。
今回もまた、本当の想いを微妙にすりかえて告げる優。
しかしそれも、やはり本当の想いであり……
そして、馬のことを優にみっちりと教える太郎。
それは太郎の願いだったことであり、
もちろん優にとっても……
それが終わった今、
優の、太郎の将来は……
ああ、明日はいよいよ、本当のエピローグが描かれるんでしょうか。
いよいよ、本当に完結してしまうんでしょうか。
明日という日がくるのを、これほど未練がましく思ったことはなかったですよ。
それでも迎えなければならない明日、
10月1日は最終回。
「てるてる家族」の最終回はみんな揃って歌って踊って、
ご陽気なグランドフィナーレに涙が止まらなかったっけ……
ああ、ああ……