モヴィエ日記

映画の感想とか、いろいろです。

「ちりとてちん」今回は残念の巻

2007-09-29 01:57:09 | 「ちりとてちん」口三味線
というわけでまたまたNHK大阪放送局に出かけてきました。
もちろん、またまた「ちりとてちん」収録の見学が目的なんですけど……
残念、今日は行ったときが収録の合間らしく、
スタジオではスタッフの人たちがセットのあちこちを何やら忙しそうに動き回ってはるだけで、
役者の方々の姿はまったく見られませんでした。
いや残念。
10分ほど待っても様子が変わらないので、今日は諦めて帰ろう……と思った矢先、
見学者用に設置されたモニターに異変が。
このモニターにはそれまでずっと、あれは確かリーダーとかいうんでしたっけ、
第47回放送分のものであることを示すテロップが映し出されたままやったんですけど、
そこに突然、収録した映像が流れ始めたかと思ったら、
これが早回しの、しかも巻き戻しできゅるきゅるきゅるーっと、
いろんな場面が現れては消え現れては消え、
ほんの数十秒でかなりの場面が映し出されたあと、ストップして砂嵐状態に。
もちろんこんなんでは何が何やらわからんかったんですけど、
それでも貫地谷さんが××しながら××してるところとかはわかりましたねえ。
へえ~って感じで。
それから、朝ドラ収録スタジオの反対側にあるもうひとつのスタジオでは、
がら~んとしたなかでスタッフの人がある看板を作ってはったんですけど、
これも、その内容から判断して「ちりとてちん」の小道具やないかと思うんですけど、
ふ~ん、こんな展開になるんか?って感じで。
まあこの辺は、もうまもなく放送開始ですし、
一応伏せておきますけど。
そう、いよいよ来週の月曜日から始まるんですねえ、「ちりとてちん」。
BKとしてはかなり力が入ってるようで……

そして1階へ降りてきて公開放送用のスタジオの前を通ると、
そこでは「ちりとてちん」出演者たちのパネルが多数置かれた前で、
スタッフの人たちがリハーサル中の様子。
そう、明日……日付変わってもう今日になりますけど、
これは29日の特番のリハーサルなんでしょうねえ。
そう、9月29日はすごいことになってるんですよ。
これはたぶん関西ローカルの放送と思うんですけど、
「ちりとてちん」のPR番組がなんと、朝の9時から12時前まで、
約3時間ぶっ通しで放送されるんですよねえ。
さらにニュースと「生活笑百科」をはさんで0時38分から45分までという、
こんなすき間にまで特番のエンディングを押し込んで、
それだけかと思ったらそれらの前、
朝7時半からのローカルニュースの時間にも貫地谷さんがゲスト出演するそうで、
そしてそれらの特番が終わった後は引き続き、
「土曜スタジオパーク」にまたまた貫地谷さんがゲスト出演……って、
いったいどれだけPRしたら気が済むねんな?
そんなに時間使って、見せるものあるんかいな?
映画のDVDの特典映像かてせいぜい2時間ぐらいやろに、
まだ製作中の、放送開始前のドラマの何を4時間もかけて見せるつもりなんでしょう?
それはやりすぎちゃうのん?……とか思いつつ、
たぶん明日は朝からテレビにへばりつかされることになるんでしょうけど。
あ、しかしPRといえば、これもたぶん関西のみの放送かと思うんですけど、
朝8時14分の「どんど晴れ」放送直前にも毎日PRが流れてるんですけどね、
これが謎かけなんですよ。
和久井映見や松重豊や京本政樹らと貫地谷さんの掛け合いで、
例えば松重豊が「ちりとてちんとかけまして」
貫地谷さん「かけまして」
松「真っ白な犬ととく」
貫「そのこころは」
松「尾も白い……面白い!」
貫「もういっちょ!」
松「ちりとてちんとかけまして」
貫「かけまして」
……と、まあこんな調子で毎日2つ、謎かけを披露するんですけど、
その2つ目のやつのオチがいっつも放送されないんですよねえ。
その直前でスパッと切られてしまうという……
これがなんとも気になるんですよねえ~。
この辺の謎を明日の特番で解決して欲しいなあと切望しておるんですけども。
いやとにかくPRに力が入ってるBKでして、
この前書いた「ルソンの壷」という関西の企業経営者にインタビューする番組、
これの前回の放送ではアシックスの社長が出てたんですけど、
この人が和田清美さんといって、
そう、貫地谷さん演ずる和田喜代美と同じ「わだきよみ」なんですよねえ。
これも事前PRの一環やったんでしょうか?

さてさて、そんなわけで結局収録は見られなかったんですけど、
帰る前にもうひとつ、「ちりとてちん」のリーフレットがもう出来てるという話なんで、
それがもらえるかなあとBKプラザのなかを回ってみたけど、
ポストカードが2種類置いてあったんで、それはありがたくもらってきましたけど、
リーフレットは置いてなかったんですよねえ。
係の人に言ったらもらえると聞いてたんですけど、
このときは小学生の団体やお年寄りのグループとかの案内でみんな忙しそうやったんで、
声をかけるのもちょっと躊躇われたんで、まあ今度でいいかと思って、
リーフレットは諦めて帰ろうと思ったところ、
出口近くの、NHK職員用の入り口を入ったところに、
いろんなパンフレット類に混じって「ちりとてちん」のリーフレットが置いてあるのを発見。
あ、あるやん……と思ったけど、そこは関係者以外は入れないだろうところで、
まあ誰かに頼めばもらえるんやろけどそこまでするのは……と、
泣く泣く諦めて表へ出たところ、
そこに落ちてたのはNHK職員証の入ったパスケース。
拾って見てみると定期券も入ってて、
これは届けないととUターンして、さっき通り過ぎた職員用入り口を入って、
手近にいた職員さんに渡すとえらい大げさに感謝されて、
さらに守衛の人が来て「権利はどうされますか?」とか訊かれて、
「権利ぃ?」って、これは拾得物やから謝礼を要求する権利があるとかいう話になって、
そんなもんいいですとか言って、代わりにリーフレットをもらって帰ってきたのでした。
というわけで「ちりとてちん」を見に行って落し物を拾っとってちん……って、
こんなオチなら書かずにスパッと切ってもよかったかなあ。
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ディア フレンドパーク

2007-09-25 22:56:21 | Weblog
ほう、福田内閣発足ですか。
考えてみれば僕が物心ついて最初に認識した首相が福田赳夫やったと思うんで、
なんでか、ぐるっと一巡したような感じですねえ。
まあ安倍のバカがああいうことしでかしたんで、
その尻拭いをしなければいけませんからねえ。
お尻を拭くだ内閣、っちゅーことですか。
しかし今朝まではまだ安倍のバカが首相やったんですねえ。
その間、代理を置かなくても問題ないっちゅーことはですねえ、
日本は外国から侵略されたりテロの標的になったりはしないっちゅーことでしょう。
なら軍備も必要ないでしょうから、自衛隊は即解散すべきやと思うわけですけど、
その安倍のバカ、昨日の夕方に記者会見なんか開きおってからに、
こっちは気が気じゃなかったですよ、もしも6時台にかかって、
「ホリデーにっぽん 泳ぎきれ!故郷の海」が中止にでもなったりしたら……って。
まあさすがの安倍のバカもユイカさんに配慮するだけの良識はまだ持ち合わせてたようで、
無事に放送されてよかったよかった。
さて、伏木というところの小学生たちの遠泳大会を取材したこのドキュメンタリー、
実は少し前にある本を読んでたら、
伏木港というところからウラジオストックまでフェリーの定期航路が出てるって書いてありまして、
伏木ってどこや?って不思議に思って、
調べてみたら富山県高岡市にあるってのをつい最近知ったところでして、
その直後に、その伏木が舞台のドキュメンタリーのナレーションをユイカさんが務めるってのを知りまして、
ああ、僕とユイカさんはやっぱり結ばれてるんやなあって、しみじみ思ったわけですけども。
で、番組を見てみるとこの伏木というところ、
とても国際フェリーの発着港があるとは思えない、海に面したのどかな田舎町って感じでして、
子供たちものびのびと泳ぎ放題、遠泳し放題……かと思いきや、
そこはまあ肥満児とか、ちょっと身体の弱い子とかがいたりして、
みんながみんな泳ぎが達者ってわけではもちろんないわけでして、
そんな子供たちを温かく見守り、優しく励ますユイカさんの言葉……
ああ、いいですねえ。
僕もユイカさんに励ましてもらえるんやったらなんぼでも泳ぐがなってところですけど、
しかしこの遠泳大会、2.5キロも泳ぐんですよ。
小学5・6年生の子供たちが。
僕がいままでに水泳のタイムを計ったのは小学6年生の校内水泳大会のときだけなんですけど、
そのとき、25メートルの平泳ぎで30秒ほどかかりましたっけ。
2.5キロということはその100倍ですよ、100倍。
それを遅い子でも1時間程度で泳ぎきったわけですから、
30秒×100=3000秒=50分……というわけで、
いやあ、みんなすごいですねえ、ホンマに。
まあ運動神経の鈍い僕と比較しても意味がないんですけど、
しかしユイカさんのお声は素敵やなあって、改めて惚れ惚れさせられた番組でした。

さて、それが終わったら今度は「東京フレンドパークII」、
今度は声だけでなくお姿までも見せてくださるユイカ様、
髪を後ろでくくってやる気満々のジャージ姿の輝かしいことったらもう、ねえ。
何かスポーツやってるの?って訊かれて、
長距離走と水泳って、いちいちジェスチャーつきで答えるその可愛らしさ、
ああ、僕も今度250キロぐらい泳いでこようかなあ。
で、そのユイカさん、
久しぶりに三原じゅん子とペアを組んでプレイする一幕が二幕ほどあったりして、
いや、とにかく楽しかったですねえ。
この前、この番組のことをあまり面白くないとか、そんな風なことを書きましたけど、
なんのなんの、2時間たっぷり真剣に見入ってしまいましたわ。
出てるゲストによってこんなにも見方が違ってくるもんなんですかねえ。
いやしかしこの番組、何年かぶりで見たんですけど、
やってるゲーム、ほとんど昔のまんまやないですか。
これにはびっくりしましたねえ、なんとまあ大いなるマンネリ。
光の帯が出てくるやつだけは初めて見ましたけど、
ワープロなんかいまだにかな入力ですやん。
いい加減にローマ字入力に切り替えなさいな。
で、新聞のテレビ欄には、
「…の変換ミスで本仮屋ユイカ大混乱」なんて書いてあったけど、
あの大混乱は変換ミスのせいじゃなくって、
出て行くタイミングのせいやないかと思うんですけども。
いやとにかく面白かったですわ。
面白かったですけど、しかし関口宏はあれでいいんでしょうか?
別にそんなに存在感があるわけでもない司会者って、
こんな仕事ばっかりやっててやりがいがあるもんなんでしょうか?
それよりも役者をやるほうがやりがいがあるんやないかと思うんですけどねえ。
児玉清もクイズの司会だけで満足してたけど、
娘さんから言われて、再び俳優業に精力的に取り組むようになったけど、
関口宏にはそういう的確なアドバイスしてやる人はいないんでしょうか?
彼の子供は何をしてるんでしょう……と思ったら、
息子も芝居しないで旅行ばっかりしてますがな。
そういう血筋なんですかねえ。
いや、お父上の佐野周二は生涯役者ひと筋やったんですけどねえ。
えーっと、そんなことはどうでもいいので話をフレンドパークに戻しまして、
しかし2時間見てて、僕もなんかやりたくなってしまいましたわ。
実は5年ほど前に、あるイベントを見に行ったときのこと、
客席の最前列で見てたんですけどね、
そしたらステージにジャグラーの人が出てきて、いろいろ芸を披露してたんですよ。
で、やがて、ボウリングのピンみたいなやつを3本持ってきて、
そのうちの1本を客に渡して、自分は両手に2本を持って、
掛け声と同時に客にそれを自分のほうに投げさせて、
自分の2本も上に投げて、3本をくるくると回し投げるという、
えー、この説明でわかりますかねえ? わかりますよねえ?
そういうのをやろうとしたんですけど、ところがこの客というのがどんくさい人で、
3回ほど投げてみたけどどれも見当違いのほうに飛んでいって、
全然巧くいかなかったんですよ。
そしたら諦めたジャグラーさん、今度は僕に手伝えって言うんですよ。
えーっ!とか思いながら、実はそういうの結構好きなんで、
やる気満々でピンを受け取ったはいいけど、
しかしさっきの失敗続きで場内はちょっとシラケ気味なんですよねえ。
あ、場内って、そこは1200席ほどのホールで、しかも満員。
だからここで僕がまた続けて失敗したりしたらもう取り返しのつかないことになるという、
我が人生最大のプレッシャーを一身に受けて放り投げたピンは、
見事ジャグラーさんの手元に届き、3本のピンがくるくるくる……
場内は拍手喝采……
いやあ、1200人もの人から拍手を浴びるのって、かなり快感でしたねえ。
え? そのほとんどはジャグラーさんへの拍手やないかって?
いやまあ、とにかく大勢の人の前で何かやることの楽しさをそのとき知ったけど、
でもそんな機会はなかなかないわけでして、
だからフレンドパークみたいな番組、1回出てみたいですねえ。
そうそう、番組の最後でユイカさん、
「またチャレンジしたいです」とか言うてはったけど、
えー、どうでしょう、僕と一緒に出場しませんか?
ダーツの猛特訓して液晶テレビ獲ってみせますから……。
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退陣恐怖症は治ったようで

2007-09-13 00:10:14 | Weblog
えーっと、あのですねえ、
このブログは基本的に映画の感想を書くために始めたものでして、
それに、時事ネタをそのまま書くというのはですねえ、
まあ日ごろいろいろと思いつくことはあるんですけど、それをいちいち書いてるとキリがないし、
それにそういうのをそのまんま書くのはちょっと野暮かなあとか思ったりするんですよ。
だから映画の話のなかにちょこっと時事ネタを織り込んだりしてまして、
そういうのは余計やと思われる方も多いかもしれませんけど、
僕としてはまあ結構楽しんで書いてますんで好きにやらせてくださいなってところなんですけど、
しかし今日みたいな日はやっぱり書かずにいられないわけでして。

しかしまあなんと不細工な首相やったことでしょう、安倍。
少なくとも辞め方の不細工さに関しては史上最低の不細工な首相ですよねえ。
でもねえ、これはマスコミの責任も大きいと思いますよ。
だって、この前の参院選のときなんかでも、テレビ局各局を回って出演してたけど、
そのときのキャスターの質問のなんと手ぬるいこと手ぬるいこと。
あのときにもっとビシッと訊くべきやったんですよ、
「今でも松岡の事務所費問題は適切に処理されてると考えてるんですか?」とか。
あのときに徹底的に叩いていれば、選挙で惨敗した直後に素直に辞められて、
これだけ不細工な辞め方をしなくても済んだろうにねえ。
今日の辞任会見でもみんな甘っちょろいよなあ。
「こんなブザマな形で総理を辞任してあなたの政治生命は終わりだと思いますが、
 政界から引退するつもりはありませんか?」とか、
それぐらい訊いてやれよなあ。
それだけ追い討ちをかけてやればさすがに議員も辞職できて、
アッキーと2人で水入らずの余生をおくれたろうに。
しかしホンマに不細工な辞め方しおったもんですなあ。
不細工な上にわけがわからんし。
小沢と会ってもらえないから辞めるって?
なんか、離婚された夫が妻に会わせろって喚いて事件起こしたりするような、
そんな程度のことでねえ。
まあ責任転嫁して体よく辞めたつもりかも知れんけど、しかしホンマにねえ。
だいたい今でも衆議院では圧倒的に優位なんやから、
アメリカの軍艦に給油してやりたきゃやれるのに、
何を逆ギレしてるんだかって感じですよねえ。
会見では、テロとの戦いを継続させるために辞任するとか言うとったけど、
お前にとってそんなにテロと戦うことが大事なんかいな?
長崎市長が殺されたとき、最初はテロかって言われてたけど、
そのときのお前のコメントは「適切に捜査されることを望みます」とか何とか、
ものすごく素っ気無かったやないかいな。
警官が殉職したときはものすごく情のこもったコメントしてたくせに、
核兵器廃絶を強く訴えてる現職の市長が殺されたときのあの素っ気無さ。
結局安倍にとって大切なのはテロと戦うことでなく、
それを名目に自衛隊を海外に派遣してアメリカの軍艦に給油してやって、
それを足がかりに憲法改正、正規軍の発足……と、そういうことやったんですよねえ。
まあそれらがひとまずは潰えたといっていいんでしょうか、
バカなナショナリストどもが失望してるかと思うと、ああ愉快愉快……って、
ねえ、僕って口が悪いでしょ?
時事ネタだけを書くと僕の持ち味である上質なユーモアが活かされないんですよねえ。
だからここから何か別の話題につなげましょうか。
えーっと、そうですねえ、
そうそう、安倍のバカ、バカの一つ覚えで職を賭す職を賭すって繰り返しとったけど、
あれは賭すじゃなくて、総理という職を次の人にトスしますって意味やったんですねえ。
なんか、安倍がジャージ着てうろちょろしてる姿が目に浮かぶようですなあ。
あ、ジャージ着てうろちょろするといえば……
そう、「東京フレンドパークII」。
というわけで、ユイカさんの出演されるスペシャル版は9月24日に放送されるそうで、
いやあ、いまから楽しみですなあ。
いえ、別にユイカさんのジャージ姿が楽しみやって、そういう意味やないですよ。
素直にユイカさんの活躍を楽しみにしておるわけですけども、
その前の夕方6時10分からは、これはユイカさんもブログで書いてはる、
「ホリデーにっぽん 泳ぎきれ!故郷の海」が放送されまして、
24日は正にユイカさんの日というわけで、それを祝って祝日になったんですねえ。
いやいや、楽しみなんですけど……しかし、
1ヶ月のテレビ番組表が載ってる雑誌を見てみるとですねえ、
「フレンドパーク」を放送するMBSで、その日の昼間に、
プロ野球の横浜・阪神戦を放送するんですよねえ。
まあ、中継が延長されて「フレンドパーク」が中止になる、なんてことは、
まずないと思いますけどねえ。
ないと思うけど、しかし、ひょっとして、万が一、
このデーゲームで阪神がリーグ優勝を決めたりなんかしたらですよ、
6時10分からのNHKも、6時55分からのMBSも、関西だけ別番組で優勝記念特番を放送して、
ユイカさんはお蔵入り……なんてことにゃあならんでしょうねえ?
いや、我ながらなんて心配性かと思いますけど、
今のゲーム差とか考えるとこのころに決まりそうな気が……って、
まあ10連勝したあとには10連敗ぐらいしてくれるのが阪神タイガースってところでしょうけどもねえ。
しかし「東京フレンドパーク」ごときにやきもきさせられるってのも癪な話ですなあ。
だいたい関口宏って嫌いなんですよねえ。
いや、彼自身が嫌いというよりは、彼の出てるバラエティ番組がことごとくつまらなくって、
そんなもんに出てて満足してる彼の人間性を疑うというか、
もう役者としての矜持はとっくに失ってしまってるのかと思うと……ねえ。
まあそんなことを言えばこのスペシャル版の主役、
「夫婦道」でもユイカさんと共演したあいつなんかも大嫌いなわけですけどね。
ついでに言うと、やはりブログに書いてはるショートフィルムの件。
あの歌手も大っ嫌いなんですよねえ。
音痴でしょ、あれは。
そのくせに声張り上げたりなんかして、
あれ聞くと鼓膜がかゆくなって、耳の穴かきむしりたくなるんですよねえ。
いや、ユイカさんのお仕事にケチをつけるつもりやないんですけどね、
でもねえ……と思ってたら、

奥様は海外添乗員 所沢で突然パレード

これを見ると所沢警察署の1日署長を務められたそうで、
確か去年もどこかの1日署長をやらはったと思うけど、
警察もねえ、ここんとこ、警官の質が落ちまくってるしねえ……って、
そこまで無理からに文句つけんでも。
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日付は変わって12日になってしまいましたけど・・・

2007-09-12 00:05:26 | Weblog
さて、今日は9月11日。
あの事件からちょうど6年たったわけですねえ。
6年前の9月11日も今日と同じ火曜日でした……って、
何でそんなことを覚えてるかというと、
こちら関西地区では90年代の初めから10年余りにわたって、
毎週火曜深夜に「スター・トレック」の各種シリーズが放送されてたんですけど、
6年前の今日、あの事件のせいで放送が中止になった……と、
まあ不謹慎な覚え方っちゃあ覚え方なんですけども、
しかしその10年余りの間に、突発的事件・事故によってSTの放送が中止になったのは、
1994年の中華航空機の名古屋空港での墜落事故、
1995年の阪神・淡路大震災、
そして2001年のあの事件……と、覚えてる限りではこの3件ですけど、
えらい重大ニュースばっかりですなあ。
火曜日はなんか縁起の悪い日なんでしょうかねえ。
でもって、その「スター・トレック」の最初のオリジナル・シリーズが、
しかもデジタル・リマスター版がNHK-BSにて、この7月より毎週土曜深夜に放送されてまして、
今日はそのお話なんぞを少々。
そもそも僕とSTの出会いは、今からもう25年も前になりますか、
1982年にこのオリジナル・シリーズが毎週水曜深夜に放送されてまして、
たまたま見た「明日は昨日」というエピソードがムチャクチャ面白くって、
それ以来ファンになったわけですわ。
このオリジナル・シリーズはその後、1990年から再び再放送が始まって、
そのときに初めて全話観賞できたわけですけど、
そのときは毎週月曜深夜で、続いて「新スター・トレック」が毎週火曜に放送され、
「ディープ・スペース9」「ヴォイジャー」と来て、
「エンタープライズ」の途中まで、10年以上にわたって毎週火曜はSTの日やったんですけどねえ。
早く続きも放送再開してもらいたいもんですけど、まあそれはさておき、
今回のデジタル・リマスター版オリジナル・シリーズですけど、
これが単にデジタルでリマスターしただけじゃなく、
特撮部分をCGに置き換えてるというので、実は少々危惧してたんですよ。
あの安っぽいセットで演じられるシンプルなドラマにこそSFの真髄があるのに……と、
えー、この辺は詳しくは後述しましょうか、
とにかく人物だけ抜き出して背景をCGで合成されたりしちゃあ興ざめかも……と、
それを心配しとったんですけど、幸いそんなことはなく、
CGで描かれるのは宇宙船と、その背景の宇宙空間だけのようで、
今のところそう違和感を覚えることはないですねえ。
でもエンタープライズの船体がややグレーがかってるのはちょっとねえ。
オリジナル・シリーズのエンタープライズは真っ白でないとなんか雰囲気がねえ。
いや、それよりも問題は画面のサイズですわ。
これが16:9のワイドサイズなんですよねえ。
もともとは4:3のスタンダードサイズやったわけですから、
当然、上下がカットされてるんですよ。
これがねえ、やっぱり気になりますねえ。
立ってる人物の頭が切れてたり、
しゃがんで何かしてる人物の手元が切れてたり……
なんぼ画面が綺麗でもこれはやっぱりイヤですわ。
ええ、確かに映像はとっても美しいんですけどねえ。
で、映像の次は音声について。
これが二ヶ国語放送なんですけど、英語のほうはステレオ音声なんですよ。
英語に切り替えてみると、うん、確かにステレオですわ。
日本語はモノラルやから、英語で楽しんだほうがいい……とはいかないのが悲しいところで、
素直に日本語で楽しんでますけど、
この吹き替え版はもう40年ほど前の、日本初放送時のものなんですね。
しかしそのときはCM枠の都合でか、一部カットして放送されたけど、
今回は今日もどこかでNHK、ノーカット放送でして、
当然吹き替えの存在しない部分がありまして、そこを新たに録音してあるんですけど、
これが注意深く聴いてるとはっきりくっきりわかるんですよねえ。
ミスター・スポックの久松保夫さんとかはもう亡くなられてて、
そこは似たような声の人が吹き替えてるけどやっぱり違いはわかるし、
何よりカーク役の矢島正明さん、
彼は今でも現役で、最近は神戸のマンションのCMでもナレーターを務めてはりますけど、
その矢島さんの新録音部分がねえ、
あれ、さっきまで元気やったカーク、急に風邪引いたんかなあ?って、
事情がわからなければそう思いかねないぐらいなんですけど、
しかし考えてみたら40年たってるわけですからねえ。
これはすごいことですよねえ。
ちょっとぐらいの違和感なんてどーでもいいこと、
いつまでもお元気でって思ってしまいますわ。

まあそんな表面上の新旧の違いはさておき、
今回久しぶりにオリジナル・シリーズを見てて思ったのは……
あれれ、こんな幼稚なお話やったっけ?って、
いやあ、そう感じてしまいましたねえ。
まず主人公のカーク、
最年少の若さで最新鋭のエンタープライズの艦長に就任したという設定のカークなんですけど、
これがなんか、なめられっぱなしというか、
ある星の地下に怪獣が出て犠牲者が続出してるというので行ってみたら、
「宇宙船は地下にはもぐれませんよ、大丈夫ですか?」なんて嫌味言われたり、
部下からも結構キツイこと言われてたりで、
なんかどっかの国の首相みたい。
それでもカークの職を賭しての活躍で、最後には面目躍如となるわけですけど、
まあこの辺のキャラクターや組織の人間関係の設定とか、
なんかいろいろ、とにかく作りが甘いというか、
ひどいのになると、エンタープライズに配属された新しい士官について、
「彼はまったく健康診断を受けてくれないんだよ」とドクター・マッコイがこぼすと、
「ドクターの検査を受けたくないんでしょう」とジョーク(?)で返すだけのスポック、
でもってその士官が実はアンドロイドでエンタープライズを乗っ取り……って、
そんなんでええんかいなってな展開の連続で、
「新スター・トレック」以降のシリーズに馴染んだ目にとっては逆に新鮮ですらありますわ。
いやもうとにかく単純というかなんと言うか、半ば呆れ気味で見てるわけですけど、
しかししかし、そんな単純さのなかにこそとてつもない魅力があるわけですよ、これが。
例えば、先のアンドロイドに乗っ取られた件ですけど、
このアンドロイドというのはある文明によって、奉仕するために作られたものなんですけど、
その文明は崩壊してしまって、今度は人間に奉仕しようとするんですね。
ところがやがて、人間が矛盾に満ちた非論理的な生物だと気付くと、
そんな生物を宇宙中に野放しにしておいてはいけない、
ひとつの星に集めて自分たちが管理するとかなんとか、そんなことを言い出しおるんですね。
そこでカーク、どうするかというと、
思いっきり矛盾に満ちた非論理的な行動をとりおるんですわ。
悲しいのに笑ってみたり、指を向けられて「バーン!」ってやられたら死んだ振りしてみたり、
そんな学芸会的な芝居を延々と繰り広げて、挙句の果てには、
「彼はウソしか言わないんだ」
「そうだ、私はウソしか言わない」
するとこの会話を聞いたアンドロイド、
「私はウソしか言わないということはそれもウソということでということは本当のことを言っているということはやはりウソしか言わないということで……」
って混乱して、頭から煙だして機能停止してしまいおるんですわ。
見事アンドロイドをやっつけたカーク……って、なんて単純な!
しかしこの単純さのなんと痛快なことか!

ええ、確かに「新スター・トレック」以降のシリーズは、
オリジナル・シリーズに比べるとはるかにドラマとしての構成は整ってるんですけど、
しかし内容がかなり政治的なんですよねえ。
どこそことの対立とかがずーっと通して描かれたりとか。
まあそれはそれで面白いんですけど、しかしSFとしての基本的な魅力、
次に何が出てくるかわからない面白さといったものが欠けてしまってるんですよねえ。
でもまあそれも仕方がないというか、
オリジナル・シリーズの製作された1960年代といえば冷戦真っ盛りで、
敵といえばなんといっても共産圏。
でもソ連なんかは根は同じ西洋人という思いがあったりして、
それはそれで確かに均衡が保ててたわけですよ。
しかし時代は流れいまや民族紛争とテロの時代。
混迷した時代を背景に描くドラマが複雑になるのは仕方ないところではありますねえ。
そう、かつての冷戦期には一触即発の危機と共に、
デタントの可能性も常にあったわけで、
そこに希望を見出して物語を紡いでいったのがオリジナル・シリーズであって、
そのある種楽天的な空気が最大の魅力と言ってもいいんじゃないでしょうか。
アンドロイドも武力を用いずにやっつけ、
地底の怪物とも意思疎通を図って和解の道を見出し、
宿敵クリンゴンやロミュランとも時に闘い、時に手を結び……
そう、「新スター・トレック」ではそのクリンゴンと既に和平関係にあり、
その後もいろいろと敵対関係にある種族が登場するけど、
それらとはその後のシリーズで、何らかの関係改善への道筋が見られることになり、
そして今のところの映画版最終作「ネメシス」ではロミュランとも和平が結ばれることになり……
そう、前向きな楽天性は後のシリーズにも確かに引き継がれている、
これがあればこその愛すべきSTの世界なんですよねえ。

最終シリーズ「エンタープライズ」の放送がアメリカで始まったのは2001年9月。
こちらの地上波では途中までしか放送されてないので、
あのテロが物語に何らかの影響を及ぼしてるのか、それはちょっとわからないけど、
現実の世界情勢が反映されてドラマが深化するってのもなあ……って、
そんなことを考えさせられるSTの40年の歴史なのでした。
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クワーコッコッコッコッコッ、クワーコッコッコッコッコッ

2007-09-09 01:48:05 | Weblog
というわけで「天然コケッコー」。
とある田舎の、小学校と中学校がひとつになった学校に通う、
そよちゃんという中2の女の子が主人公でして。
夏休みも近いある日、東京から同い年の男の子が転校してくることになり、
わくわくするそよちゃん。
教室もきれいに掃除して待ち構えてると、小1のさっちゃんという女の子がおもらし。
最年長のそよちゃんが彼女の面倒を見る担当のようで、濡れたパンツやらを洗ってやってると、
そこに先生に連れられた転校生・大沢君がやってきて、初対面。
やがて彼のクールというのか、ちょっとすかしたというのか、
冷めた部分にやや幻滅を覚えるそよちゃん。
しかし夏休みに入ったある日、全校生徒……といっても小中合わせて7人なわけですけど、
全員で海へ遊びに行くことになって、
大沢君に会うとなるとちょっと前髪を気にしたりするそよちゃん。
みんなでてくてくと野道を歩いていくと、やがて分かれ道。
当然のように左側に行くみんなに対し、ひとり右側を行こうとする大沢君。
左側は遠回りだけど景色がいいというのに、近道を選ぶ大沢君なんですけどね、
しかしこの道、左側は下り坂で、右側は上り坂になってるんですよ。
海へ行くというんなら下りを行くほうが近いんちゃうのって、見ながら思ってたんですけどねえ。
上り坂の先のほうが景色もよさそうやし。
でもこの先はまだまだ長い道のりで、やがて山に囲まれたくぼ地のようなところへ出まして、
そよちゃんは目を閉じて風の音に耳を傾けたりするんですけど、
しかしこういうのって、普段そこに住んでる地元民は気にしないもんとちゃうのとか思ったりもするけど、
まあその後、幽霊騒動とか、
線路上で倒れてあわやJR西日本またまた人身事故かのそよちゃんを大沢君が助けたりとか、
いろいろあって何とかたどり着いた海で遊ぶ7人。
しかしその帰り道、中途半端なところでおしっこに行きたがるさっちゃんに、
さすがにそよちゃんもイライラしてか、我慢しなさいと言い、
股間を押さえて悲しそうなさっちゃん。
その後、さっちゃんが膀胱炎になったと聞き、責任を感じるそよちゃん。
お見舞いに行くけど、気まずくてなかなかさっちゃんの部屋まで行けず、
恐る恐る入っていくと……
ああ、なんかじ~んときてしまいましたねえ、この場面。
ところで当初は一見クールに思えた大沢君、
やがて、プロレス好きの普通の男子中学生であることが判明し、
そうなると彼も普通の男の子として、そよちゃんにちょっかい出したりしおって、
そういうのはかわすそよちゃんやったけど、
大沢君の着てるフードつきのコートがどうしても欲しくなって……そう、
季節は流れて秋を迎えてるんですね。
そしてコートをもらう代わりに、神社の境内でチューさせてあげるそよちゃん。
やがてお正月も近づき、そよちゃんのお母さんが台所でおせち料理の仕度。
トントントンと包丁の音に合わせて土間で尻尾を振る猫ちゃん。
さて、バレンタインデーにはまたいろいろとありまして。
そよちゃんと大沢君は一応周囲の公認の仲なわけですけど、
そよちゃんのひとつ年下の女の子2人は大沢君にチョコを渡したいんですよ。
他に渡す相手がおらんから。
それでそよちゃんの許可をもらって、街へ出て材料を買いそろえ、
大沢君への手作りチョコに力を注ぎまして。
当日は女子3人で道すがら、
チョコクッキー焼くとき焦がしてしもたわ、でもチョコはもともと黒いからばれんじゃろ、
ばれんばれん、ばれんたいんでーじゃけん……って、
スイマセン、最後のダジャレは付け加えてしまいましたけど、
そんな会話をにぎやかに交わし、浮き浮きと大沢君との待ち合わせ場所に行くと、
そこにはそよちゃんの弟・浩太朗の姿も。
大沢君が誘ってたんですね。
それを見て表情の曇るそよちゃん。
浩太朗君は生まれてこの方そよちゃんからしかチョコをもらったことがないんですって。
なのに、目の前で大沢君が女子たちからチョコをもらうのを見るのは辛いんじゃないか……って、
なんて優しいお姉ちゃんなんでしょう、そよちゃん。
当然この日も浩太朗君へのチョコも準備してたそよちゃん、
浩太朗にチョコを買うたろう、ってところですな。
ところが、次の場面では他の2人の女の子も、
大沢君と浩太朗君にそれぞれ同じチョコを用意してたみたいでして……
あの2人、それだけ気が利いてたってことなんでしょうか?
そして、その2人からのチョコに大喜びの男子2人、
しかしそよちゃんからのパイプ型の小さなチョコには失望を隠せず……って、
なんかこの辺の描写がようわからんかったりするんですけどねえ。

いや、本作は微笑ましいエピソードがてんこ盛りで、
それこそ面白いところを書き出していくとキリがないんですけど、
でもちょっとわからんところもいくつかありまして。
主人公のそよちゃんのナレーションがところどころで流れるんですけど、
これが言わずもがなのことを説明してたりして、なんか中途半端なんですけど、
何でこのナレーションが必要やったんやろ……とか、
秋祭りでそよちゃんがあることを言ってひとつ下の女の子のひとりを傷つけてしまいまして、
それはそよちゃんが時々やらかす失敗だそうですけど、
それよりもその後の、もうひとりの女の子がそよちゃんに対してとる、
ものすごく嫌味な態度の描写が結構きつかったりして、
その辺の人間関係ももっと掘り下げてくれるかなあとか思ってたら、
でもその件はその場面だけで終わってたり……とか、
それから修学旅行、
東京へ、そよちゃんと大沢君と、引率の先生3人とで出かけるけど、
これがちょっと長ったらしく感じられたり、
そのなかでそよちゃんが街の音に耳を傾ける描写が、山のなかでのそれと対称的に描かれるけど、
この演出だけちょっと浮いてるような……とか、
あと、お母さん役の夏川結衣が何であんなに肥えてたんやろ……って、
いや、それは余計ですか、
とにかく結構気になるところがあって、決して巧い映画とはいえないと思うんですけどね。
それでもやっぱり、なんかいいですねえ、これ。
そよちゃんと大沢君が高校に進学するまでの2年近い歳月をゆったりと描いてて、
最後のほうでは、もう終わりかなあ、もっと見てたいなあって思ってしまいましたし。
そよちゃん役の夏帆という子がよかったですしねえ。
自分のことをわしって呼んだりして、田舎臭さ丸出しなんですけど、
それがなんとも似合ってて。
そうそう、この島根の田舎のほうのロケーションも魅力のひとつですよねえ。
で、そよちゃんとか帰宅するとき「帰りました」って言ってるんですね。
丁寧やなあ、親がしつけてるんかなあとか思ってたら、
出かける場面では「行って帰ります」って言ってるんですよ。
あれはあちらのほうの方言なんでしょうか?
なんか、そういった細かいところのひとつひとつが愛おしくすら感じられて、
でもまあそれをいちいち書いてると本当にキリがないんで、まあこの辺にしときますけど、
えー、しかしわからんといえばこのタイトルの意味ですかねえ。
一応ニワトリは出てくるけど……原作の漫画を読めばわかるんでしょうか?
それとやっぱり夏川結衣のあのおばはん臭い肥えっぷり……いや、本当に余計なことですけど。
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グワッグワッ、グワッグワッ

2007-09-05 22:34:43 | Weblog
というわけで「アヒルと鴨のコインロッカー」。
濱田岳演ずる青年が大学に入学して仙台でひとり暮らしを始めるという、
その引越しの様子から幕を開けるんですけど、
これがなんか、自分の体験を思い出させられてちょっとニヤッとしてしまいましたわ。
手伝おうとするけど業者の人がテキパキやってくれるので、結局何も出来なかったり、
あと、僕もなぜかラジカセを持ってくるのを忘れてしまったり。
いや、本作では結局、冬物の衣装にくるまれて出てくるんですけど、
まあそれはともかく、その彼が隣室の、瑛太演ずる奇妙な青年と出会いまして、
そこから物語りは奇妙なペースで展開していくわけですけども。

ところで劇中、瑛太やそのほかの登場人物たちが、
濱田岳に対して過去のエピソードを語る場面が多くあって、
そして画面にはそのエピソードが白黒映像で映し出されるんですけどね。
これが、もう最近ではすっかり当たり前になった手法というか、
バラエティ番組でもいちいち再現映像とか出てくるし、
もうこういうのがないと最近の観客は理解できなくなってるんかなあ、
そんなことはないと思うんやけどなあ……とか、まあいろいろ思うわけですけど、
ところが、後で種明かしがされまして、
実は濱田岳と、そして観客は錯誤を強いられていたとわかるんですね。
うむ。
まあ、あっと驚くどんでん返しってやつなんでしょうけど……
しかし、しかしですよ、
これの原作は伊坂幸太郎なんですよ。
伊坂幸太郎といえばですよ、ミステリ作家として知られた人やないですか。
いやまあ、最近はミステリといってもとっても幅広くなってきてますけど、
この原作の出版元は東京創元社ですよ。
今では創元推理文庫に入ってるんですよ。
なもんでこっちも、最初っからミステリ的な見方をしてるわけですよ。
そこへ来て、過去のエピソード部分で事実と異なる映像が映し出されるというのは……
これはアンフェアとはいえないんでしょうかねえ?
どうなんでしょ?
過去のミステリ映画の類いだと、証言が食い違ったりするのを、
それぞれ映像化して見せたりってのはあったと思うけど、
その場合、その映像はあくまでも誰それの言い分であるとはっきりしてたと思うんですよ。
ところが本作の場合、最近当たり前になってる手法のように見せられるわけですから、
これは客観的事実の映像であるとするのが本来の見方であって、
だからやはりアンフェアってことになるのでは……って、
ああ、なんか書いててややこしくなってきたけど、
とか言いつつも、僕だってあの映像を見ながら、
しかしあの彼は実はブータン人ではないんやろなあって考えてたわけですから、
だから何も小難しいことを言わずに、素直に受け入れればいいんでしょうかねえ?
う~ん……

とまあ、なんかすっきりしないものが残るわけですけど、
しかし考えてみれば、何であの彼がこんな作り話をしなければならなかったのか。
そこに思いをはせると、結構しみじみとしたものが感じられたりするわけで、
まあ全体に今風のスタイリッシュな作りになってるけど、
その奥には外国人差別や動物虐待への熱い怒りも込められてたりするし、
この謎めいたタイトルにしても、
アヒルと鴨はわかったけどコインロッカーは何やねん?って思ってたら、
ラストに来てそれが、冒頭のラジカセと共に提示されて、
うむ、なかなか巧いですねえ。
まあ何やかんや言うて面白く見ることが出来たんやから、
細かいことをごちゃごちゃ言うのはやっぱり野暮なんでしょうかねえ。
いや、伊坂幸太郎原作の映画といえば「陽気なギャングが地球を回す」ってのが、
これがもう本当に酷い出来栄えやったんで、ちょっと不安もあったけど、
しかし本作はそれに比べればもう上出来ですわ。
あー、最後になったけど、
出演者たちもそれぞれいい味わいやったし。
最近やたらと見る関めぐみもよかったけど、
大塚寧々のあのやつれ具合というのか、一瞬えらい老けたようにも見えるけど、
じっくり見るといい歳のとり方してはるなあってのが、なんかいいですねえ。
もういちど昔の靴の広告みたいな、ああいうのやってくれへんやろか。
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