先端技術とその周辺

ITなどの先端技術サーベイとそれを支える諸問題について思う事をつづっています。

賑やかになり始めた宇宙コロニー

2017年06月24日 13時28分54秒 | 日記
EVのステラ自動車で名を挙げたイーロン・マスク、火星に、100万人の都市を作ると言う構想をぶち上げている。火星に人間が住めるなら、宇宙空間に人工都市を作るより、安上がりであろう。しかし、火星の大気は希薄で、地表での大気圧は約750Paと地球での平均値の約0.75%に過ぎない。また空気の組成も大気の組成は二酸化炭素が95%、窒素が3%、アルゴンが1.6%で、他に酸素や水蒸気などの微量成分を含む。したがって、地球人が住むには、酸素ボンベを担ぐか、ドームを作って地球と同じ空気の組成と同じにするしかなかろう。しかし、重力は地球の4割なので、建物は造り易いし、鉱物資源があるので、自給自足ができる。

と言うようなことで、イーロン・マスクは、「人類が地球にとどまっていたら滅亡は避けられず、他の惑星への移住が生き残る唯一の方法だ」と主張のもと、火星のコロニーを最適解としている。


50年近く前の「アポロ計画では、月に12名の宇宙飛行士を送るのに十兆円もかけており、その技術を流用するわけにはいかない。それで、スペースXにより、1度に100名の人間を運べる宇宙船の開発に着手しているという。

ITSと言う、惑星間輸送システムに、直径17m、全長49.5m、100人乗りの巨大宇宙船を搭載する。ITSは幅12m、全長122mの巨大ロケットは、42基のロケットエンジンが搭載されて、約1万3000トンの推力を生み出す。アポロ計画で月へ行くのに使われたNASAの「サターンV」ロケットの4倍近い推力という。

ITSとそれが搭載される宇宙船

宇宙船

打ち上げ後、巨大な第1段ブースターロケットはそのまま地球へ引き返し、宇宙船用の燃料タンクを搭載し、また軌道上へ打ち上げられ、宙船に燃料を補給する。補給を終えたタンクは地球へ戻り、次の打ち上げに備える。


宇宙船は、そこからいよいよ火星へ向けて出発する。

燃料を補給した宇宙船は、ソーラーパネルを広げ、そこから20万ワットの電力を得て、ブースターロケットが運んだ燃料とともに、電力をも使って。時速約10万kmのスピードで火星を目指し、数カ月で火星に到着。

ソラーパネルを広げた宇宙船

コストを下げる決め手は、ロケットは1000回、宇宙船は12回の再使用ができるようにし、燃料も地球で充填するだけでなく、火星でも作ると言うもの。

言うのはやさしいく行うのは難しいが、数十年すれば実現できるかも。

こういう大胆な発想、日本では見られない。創造性の原点が違う?

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IT分野でも米中2国独走?

2017年06月24日 01時32分44秒 | 日記
ス-パーコンピュータでは、カリフォルニア大学の調査によると、TOP500は50%がアメリカ、30%が中国で、残りを他の欧州や日本がシェアーしている状況。

Forbesがアメリカ政府の開発支援と中国の開発予算を報じていた。

米国エネルギー省(DOE)は6月15日、エクサスケール・スパコン開発プロジェクトの一環として、AMD、クレイ(Cray)、ヒューレット・パッカード(HPE)、IBM、インテル、エヌビディア(NVIDIA)の6社に対し、2億5800万ドル(約287億円)の資金援助を行うことを明らかにした。資金は、今後3年間に渡って提供される。


現在、米国で最速のスパコンはオークリッジ国立研究所の「タイタン(Titan)」だが、世界最速は中国の「神威太湖之光(Sunway TaihuLight)」で、世界で初めて100ペタフロップスを突破し、124.5ペタフロップスの理論最大性能を実現した。更に、このスパコンに使われているCPUは、全て中国が独自開発したもの。米政府は中国に対抗するため、2015年にインテルが最新チップを中国のスパコンプロジェクト向けに供給することを禁止した。

その一方で、中国政府は10年で18兆円を投資計画を発表している。


エクサスケール・スパコン計画は、経済予測や気候調査など、極めて複雑な計算が必要な分野での活用が期待されており、各国は、優れたスパコンの開発を国家戦略上の重要課題と位置付けている。中国の計画はこのエクサスケール・スパコンをはるかに上まる高速スパコンを狙っていると言う。

「米国が高性能コンピューティングの分野におけるリーダーであり続けることは、国家の安全や繁栄、経済競争力の観点から極めて重要なことだ。今回の資金援助によって、米国のテクノロジー企業が持つ技術力や専門性、リソースを集結させ、次世代のエクサスケール・スパコンの開発競争において優位に立つことができる」とDOEのリック・ペリー(Rick Perry)長官は述べている。
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