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昨年上演された野田秀樹演出オペラ『マクベス』は、私の観劇仲間の間でも評判だった。再演されたら観たいものだと思っていたが、ヤフーオークションのチケットのところでお手ごろな値段で入手できたので、期待ふくらむ中でついに観てきた。
マクベス役(バリトン)はカルロス・アルヴァレス。新国立劇場初登場らしい。歌いだしてその声量と声のよさにのっけからうっとり。ともに歌いだしたバンクォー役(バス)の大澤 建も渋くていい声。オペラはやっぱりいいなと最初からウキウキしてしまった。
マクベス夫人(ソプラノ)のゲオルギーナ・ルカーチはなんて美人で素晴らしい声だろうと感心。マクベス夫妻が並んでのシーンは圧巻。演技においても歌においても気持ちの表現が濃厚。とても満足度が高い。観にきてよかったとじわ~んと喜びをかみしめる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hiyob_uru.gif)
お芝居の『マクベス』と大きく違っていると感じたのはマクベス夫人の夫とともに国のトップに上り詰めたいという意欲の強さがかなり強調されているなということ。最初のダンカン王殺しの後の邪魔者を消す過程にも積極的にかかわっている。第3幕のフィナーレでの夫妻の二重唱ではふたりをたきつけてここまで悪事を重ねさせた魔女の予言に復讐をと歌い、毒を食らわば皿までという感じですべての邪魔者を殺す決意が歌われ、ベルディのこのマクベス夫人の造形にすご~いと感心した。シェイクスピアの戯曲ではそこまで強い女性ではなかったから。ここまで強い女性に描くことでソプラノの女性歌手の魅力を大きく引き出すことができるのだろう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/apples.gif)
マクベスに妻子を殺され、復讐を果たすマクダフ(テノール)の水口 聡の独唱もきかせてくれた。しかしながらちょっと太りすぎていて残念。
指揮はリッカルド・フリッツァとのことだったが、まだ私には指揮のよしあしがわからない。
野田秀樹の演出は評判なだけあって、楽しめた。
舞台装置が王冠を被った男の顔の目より上の部分を金属細工で模したようなもので、王の座への執着が生み出した悲劇を象徴している。その装置が回っていろいろな場面に変わるのもおもしろい。
オペラでは魔女たちはもともと大人数登場するようになっているらしいが、黒尽くめの衣装に髑髏をつけ、手には骨の腕をもつが、血塗られた場面では真っ赤に染まった腕に持ち替えるのがとても印象的。第3幕の冒頭、大釜で地獄のシチューを煮込んでいるシーンなど、しっかり邪悪な感じは漂ってくるのにグロテスクではなく、動きもコミカルなのがよかった。
その魔女たちが持ち運んでくる王座の椅子がまた真っ赤に塗られていて舞台が花がいっぱいになったところに置かれていたりするのもまた印象深い。
最後はマクダフに擁立されたダンカン王の息子マルコム(テノール)の内山信吾がその真っ赤な王座について幕。
新国立劇場でのオペラは初めてで、劇場の立派さにも感心した。今回はランク5で2階のドアサイド席だったけど、いい席だった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/heart_orange.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hearts_red.gif)
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![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/heratss_blue.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/heart_pink.gif)
これからも少しずつ、オペラを観ていきたい。
参考書も買ったしね。いつもの一冊でわかるシリーズだけど。
(成美堂出版『一冊でわかるオペラガイド126選』)
写真は新国立劇場のウェブサイトから。
マクベス役(バリトン)はカルロス・アルヴァレス。新国立劇場初登場らしい。歌いだしてその声量と声のよさにのっけからうっとり。ともに歌いだしたバンクォー役(バス)の大澤 建も渋くていい声。オペラはやっぱりいいなと最初からウキウキしてしまった。
マクベス夫人(ソプラノ)のゲオルギーナ・ルカーチはなんて美人で素晴らしい声だろうと感心。マクベス夫妻が並んでのシーンは圧巻。演技においても歌においても気持ちの表現が濃厚。とても満足度が高い。観にきてよかったとじわ~んと喜びをかみしめる。
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お芝居の『マクベス』と大きく違っていると感じたのはマクベス夫人の夫とともに国のトップに上り詰めたいという意欲の強さがかなり強調されているなということ。最初のダンカン王殺しの後の邪魔者を消す過程にも積極的にかかわっている。第3幕のフィナーレでの夫妻の二重唱ではふたりをたきつけてここまで悪事を重ねさせた魔女の予言に復讐をと歌い、毒を食らわば皿までという感じですべての邪魔者を殺す決意が歌われ、ベルディのこのマクベス夫人の造形にすご~いと感心した。シェイクスピアの戯曲ではそこまで強い女性ではなかったから。ここまで強い女性に描くことでソプラノの女性歌手の魅力を大きく引き出すことができるのだろう。
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マクベスに妻子を殺され、復讐を果たすマクダフ(テノール)の水口 聡の独唱もきかせてくれた。しかしながらちょっと太りすぎていて残念。
指揮はリッカルド・フリッツァとのことだったが、まだ私には指揮のよしあしがわからない。
野田秀樹の演出は評判なだけあって、楽しめた。
舞台装置が王冠を被った男の顔の目より上の部分を金属細工で模したようなもので、王の座への執着が生み出した悲劇を象徴している。その装置が回っていろいろな場面に変わるのもおもしろい。
オペラでは魔女たちはもともと大人数登場するようになっているらしいが、黒尽くめの衣装に髑髏をつけ、手には骨の腕をもつが、血塗られた場面では真っ赤に染まった腕に持ち替えるのがとても印象的。第3幕の冒頭、大釜で地獄のシチューを煮込んでいるシーンなど、しっかり邪悪な感じは漂ってくるのにグロテスクではなく、動きもコミカルなのがよかった。
その魔女たちが持ち運んでくる王座の椅子がまた真っ赤に塗られていて舞台が花がいっぱいになったところに置かれていたりするのもまた印象深い。
最後はマクダフに擁立されたダンカン王の息子マルコム(テノール)の内山信吾がその真っ赤な王座について幕。
新国立劇場でのオペラは初めてで、劇場の立派さにも感心した。今回はランク5で2階のドアサイド席だったけど、いい席だった。
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これからも少しずつ、オペラを観ていきたい。
参考書も買ったしね。いつもの一冊でわかるシリーズだけど。
(成美堂出版『一冊でわかるオペラガイド126選』)
写真は新国立劇場のウェブサイトから。
yukari57さんのブログ、拝見しました。オペラから歌舞伎、能まで幅広く観劇をされているようですね。
私はオペラは超!初心者なので初心者向けでおもしろい公演があったらおすすめください。
歌舞伎も一昨年くらいから真面目に観るようになりました。猿之助のスーパー歌舞伎から入り、今一番のごひいきは玉三郎。勘九郎も声はきれいではないけれど伝統を踏まえながら現代のエンタメとしての意欲的な取り組みをする姿勢が好きです。yukari57さんは勘九郎に辛口だけど、ま、10年後ですよね。
歌舞伎も書きますから、よろしくお願いしますm(_ _)m
クラッシックチケット掲示板などご覧になれば、直前に安い席のキャンセルも良く出ますよ。(検索すれば出るはず)。あとは藤原歌劇団とか、二期会で適当に見つけるのもいいと思います。来日引越し公演は高いのでその後でも十分だと思います。