ぴか の観劇(芸術鑑賞)日記

宝塚から始まった観劇人生。ミュージカル、ストレートプレイ、歌舞伎、映画やTVドラマ等も書きます。

05/05/31 漫画『ガラスの仮面』既刊全巻読みました!

2005-05-31 19:43:37 | 美術・本
白泉社から『花とゆめ』という漫画本が月刊誌として創刊された当時、私は漫画を日常的に読んでいたので、創刊されたことをしっかり覚えている。その当初からこの漫画も連載されていたのではなかろうか。高校受験直前の宝塚での『ベルサイユのばら』初演の東京公演から舞台観劇にめざめてしまった私に、この漫画の内容は極めてぴったりだった。
漫画は勉強の息抜きだったので、勉強しなくなると漫画も読まなくなり、遠く離れていたこの作品。連載はそれ以来20年をゆうに越し、まだ続いているんだあと思っていた。数年前の大学卒業うん周年のクラス会で、同じクラスだった○○くんがなんと白泉社で美内すずえを担当していたという話をきいて、驚いていたところだった。締め切り近くなると家にはいないので喫茶店をかたっぱしから探したとか...。

今回、既刊全巻をお持ちのお茶屋娘さんが貸してくれて、ようやく全部を読むことができた。作者が、なかなか連続して描いてくれず、最近は2~3年に1冊出るかどうかだそうだ。中で出てくる一番重要な劇中劇(漫画中劇?)の『紅天女』が来年あたり新作能になるという話が持ち上がっていて、観ようかなと思ったので頑張って読む気になった次第。既刊分はコミック本でいうと42巻まであるのだ。

『ガラスの仮面』の主人公は貧しい母子家庭で育ち、何もとりえがなく自分に自信をもったこともない少女・北島マヤ。ドラマや舞台は一度観れば台詞も動きも覚えてしまうくらい並外れてお芝居が好きなのだが、それを往年の大女優である月影千草に見出され、自分の代表作『紅天女』の後継者候補のひとりとして育成されていく。女優になることを反対した母親を置いて家出。月影先生や仲間と共に暮らしながら様々な舞台を踏む経験を積み重ねる中で、本当にお芝居が好きだと自覚し、女優として成長していく物語。途中で母親を不幸な死に方でなくし、舞台にたてなくなったりもして波乱万丈。『紅天女』は上演権をもつ月影千草がマヤとそのライバル姫川亜弓のどちらが主演するかを決めることになってきていて、それを競う試演会前の稽古中というところだ。
その『紅天女』の一番のテーマになっている「自分の魂のかたわれを乞うのが恋」というのが、主人公の恋にも重なっていて、読者はハラハラどきどきさせられるということになってくる。実は両思いのマヤと「紫のバラの人」速水真澄、真澄の婚約者、マヤのBF桜小路くんの4人の恋愛模様がすごくなってきているが、続きはいつ出るのだろうか?

安達祐美主演でTVドラマ化もされているから、ご存知の方も多いと思う。速水真澄は田辺誠一っていうのもちょっと違うと思うんだけどなあ。
下記はマヤが演じた役の一覧。それぞれの舞台の話もしっかりつきあうわけだから42巻までかかるよね~。
●国一番の花嫁:ビビ ●若草物語:ベス
●たけくらべ:美登利 ●ジーナと5つの青い壷:ジーナ
●映画「白い青春譜」:左足マヒの患者 ●古城の愛:女王
●おんな河:子守たず ●嵐ヶ丘:少女時代のキャサリン
●石の微笑:人形エリザベス ●夢宴桜:千絵
●奇跡の人:ヘレン(姫川亜弓とマヤのダブルキャスト)
●大河ドラマ「天の輝き」:田沼沙都子
●映画「白いジャングル」:藤村未央
●シャングリラ:巫女リーラ=母の死で初日より降板
●黄金の実:マージ ●夜叉姫物語:トキ
●女海賊ビアンカ:ビアンカ(一人芝居)
●通り雨:佐藤ひろみ(一人芝居)
●真夏の夜の夢:パック ●ふたりの王女:アルディス
●忘れられた荒野:ジェーン ●紅天女:阿古夜(マヤか姫川亜弓か)?

写真は、近所の家の庭に咲いていた「紫の薔薇」。携帯のカメラで夕方撮影してみた。
お詫びと訂正m(_ _)m
当初『花とゆめ』の出版社を白水社と書きましたが、正しくは白泉社です。白水社はUブックスで小田島雄志翻訳のシェイクスピア全集を出している出版社でした。HineMosNotariさん、ご指摘ありがとうございました。


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14 コメント

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あ・・・ (HineMosNotari)
2005-06-01 13:31:37
ごめん、ぴかちゅうさん、白水社じゃなくて、

白泉社だと思う・・・



「ガラスの仮面」は、なぜか、普段漫画読まない人でも、はまるんですよね。不思議なもんです。

しかし、この漫画、いつの日か、最終巻ってものが、でるんでしょうか???

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読みました (しの)
2005-06-02 15:10:57
私も“ガラスの仮面”読みました。

続きが気になりますが…。

連続して書いて欲しいよー
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文庫版の解説を読んでます (ぴかちゅう)
2005-06-06 01:01:33
HineMosNotari様、しの様、コメントありがとうございました。

今回は文庫版でお借りして、先に漫画の部分だけ全部読んでしまったので、後から各巻の解説を読んでいます。そうしたら...

第5巻の解説はパントマイミストの清水きよしさんなんですけど、「ここまで続けてきたからには、いつまでも二人(マヤと亜弓のこと)と共に生きていって欲しい。...演劇修行は一生続くのだ。...50年ぐらいの時をかけた仕事もいいじゃないですか、美内さん。同じ時代を生きていくのだから、のんびりお付きあいさせて頂きたいと思っています」と書いている。そうか~、そのくらい気長に付き合わないとならない作品なのかもしれませんね。一生の楽しみができたくらいに思っておこうかな。

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お言葉に甘えて (こやま)
2005-08-18 00:34:20
TBさせていただきました♪



『ガラスの仮面』は1巻から読んでいましたが、最近はすっかりご無沙汰しています。

もう、記憶から抜け落ちているだろうと思っていたら。

ぴかちゅうさんの劇中劇リストで、かなりよみがえり、ちょっと嬉しくなっています。



それにしても、42巻全部読破してしまうぴかちゅうさんってすごいっ!
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「紅天女」 (ぴかちゅう)
2005-08-18 01:36:08
★「持続する夢」のこやま様

新作能「紅天女」の記事のTBをありがとうございましたm(_ _)m「劇中劇リスト」がお役にたてて何よりでした。

最近『ガラスの仮面』文庫版の「紅天女」編の始まる20巻(解説は蜷川幸雄だ~)から23巻までを古本屋で見つけては揃えています。能を見る準備?というわけでもないですが、全巻揃えるのはスペース的にも困るし、かといってこれから出る分は買って読みたいしでこのへんからということにしました。

文庫についている解説をずっと読んでいったら、大竹しのぶも北島マヤを演ってるんですね。本人の解説文に書いてありました。その時の他の配役も知りたい!誰かご存知なら教えてくださ~い。

本当はもっと別に読もうとしていた本があるのですが、硬い本なのでついつい漫画や芝居関係の本に行ってしまうのが困ったものなのです(^^ゞ

また遊びにきてくださいね。

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演出は玉様! (お茶屋娘)
2005-08-18 06:09:21
大竹しのぶのときの演出は確か玉三郎丈です。ということまでは知ってます。

速水さんとマヤをどうするか、作者も悩んでるのでは?と思ってますが。紅天女のほうは、どちらがやることになっても、はたまたダブルキャストでも、納得できる展開ですけどね。
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きっと... (mayumi)
2005-08-18 07:44:32
『紅天女』の展開が決まらないのだと 決めてかかっている私です。
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舞台版 『ガラスの仮面』 (こやま)
2005-08-18 21:31:58
またまた、遊びにきています。



配役を覚えているぶんだけ。

北島マヤ(大竹しのぶ)、姫川亜弓(藤真理子)、速見さん(川崎真世)、桜小路くん(別所哲也)、月影先生(南美江)



当時、亜弓さんびいきだったこやまは、藤真理子さんがいまいち納得できず。観劇友は、速水さんは京本政樹じゃなきゃ嫌だぁとダダをこね。観劇はパスいたしました。

あぁ、懐かしい・・・(遠い目)。
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『ガラスの仮面』舞台版とアニメ版の情報ありがとうm(_ _)m (ぴかちゅう)
2005-08-19 01:44:39


★舞台版

す、すごいです。お茶屋娘さんからは舞台版の演出家を、こやまさんからはキャストを教えていただきました。

>藤真理子さんがいまいち納得できず。

確かに同感です。私は幸四郎サリエリの『アマデウス』初演時の大阪公演でコンスタンツェ、串田和美演出の『KUNISADA』の市村忠治の愛人役で観てますが、あまり芝居がうまいとは思えませんでした。雰囲気はまあまあいいんですけどね。

>桜小路くん(別所哲也)

ってずいぶんでっかそうだなあ。



★アニメ版

「たまごのなかみ」のmayumiさんから情報いただきました。今年の4月からやってたのね。今は深夜のアニメ増えましたよね。アニメ学院の生徒さんたちが描いているのかとか勝手に思ってますけど。

http://www.tv-tokyo.co.jp/anime/garasunokamen/

今HPのぞいてきたらちゃんと続いてますね。一度見てみようかなあ。



『ガラスの仮面』での盛り上がり、かなり嬉しかったです。皆さん、ありがとうm(_ _)m

他にも情報があればよろしくお願いします。

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Unknown (hitomi)
2007-07-06 09:59:49
次男がはまっていた「ガラスの仮面」私も入院中に一気に読みました。玉三郎演出、大竹主演で観たかっです。

締め切り近くになると自宅にいない作者、わかりますねえ。
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