ぴか の観劇(芸術鑑賞)日記

宝塚から始まった観劇人生。ミュージカル、ストレートプレイ、歌舞伎、映画やTVドラマ等も書きます。

10/05/09 「アリス・イン・ワンダーランド」で3D映画デビューしたが・・・

2010-05-12 23:58:52 | 映画(映画館、DVD、TVを含む)

5/9日曜日にMOVIXさいたまで娘と一緒に「アリス・イン・ワンダーランド」を観て3D映画デビューを果たした。
ちょうど前日にさいたま新都心でいつもの女子高同窓生のさいたま市近辺のお仲間でのランチ会のついでに座席指定席を調達。会員カードに貯まったポイントを使って3D分だけ支払うつもりが、できないと言われてしまった。一回分をただにするサービスは3D上映分には適用されないそうな!しぶしぶ割引サービスだけ使って翌日に臨んだ。

【アリス・イン・ワンダーランド(Alice in Wonderland)】
以下、作品情報を「cinemacafe.net」からほぼ引用、加筆。
アリス・キングスレー(ミア・ワシコウスカ)、19歳。美しく成長した彼女は、ある日求婚者から逃げ出し、誤って“うさぎ穴”に落ちてしまう。そこは、13年前にもアリスが迷い込んだワンダーランド。しかし、いまは残忍な“赤の女王”(ヘレナ・ボナム=カーター)が支配する国。ワンダーランドの住人たちは、「預言の書」に記された、伝説の救世主“アリス”を待ち望んでいたのだが…。監督ティム・バートンが長年温めてきた『不思議の国のアリス』の映画化が実現。
その他の主なキャスト
マッド・ハッター(いかれ帽子屋)=ジョニー・デップ
白の女王(赤の女王の妹)=アン・ハサウェイ

まず、3Dで観たのが私には合わなかったようだ。娘は「アバター」で3D映画を先に体験しているので、私も続けとばかりに頑張ったのだ。昔昔、3D映像はディズニーランドでマイケル・ジャクソンの「キャプテンEO」で♪スリラー~♪を聞きながら観たものだ。その時の眼鏡よりも頑丈そうで少し重たい。私は鼻が低いのでずり落ちてくるので両手の指先で押さえている時間がけっこう長くて疲れた。
字幕版で観たので文字が読みづらくないか心配していたが、その点はそれほど苦ではなかった。しかしながら期待していた映像の魅力は大して感じられず。何故か涙と鼻水が決壊してきて困ったのだが、3D映像が変な刺激になったのではないかと思ってしまった。映画館によって3Dの施設も違うらしいが、これからは3D版はやめて通常版で観ることにしようと決意した。ポイントで観ようとしたのに1人当り1300円も予定外で支払ったのでよけいにそう感じられるのかもしれないが(笑)
私の教訓!映画は2次元のよさがあるのであって、それ以上のものは自分の想像力を使えばよろしい。

内容について
前宣伝の特別番組でジョニー・デップ人気だけでなく、「闘うアリス」というところに焦点をあてて作品の魅力を売り込んでいるということも知っていたので、まぁ予測通りというところ。
わかりやすさねらったのだろうが、家臣の命をなんとも思わずにすぐに殺してしまう残忍な赤の女王と、殺生をしない白の女王という姉妹の対比が今ひとつ面白くない。
親が娘二人の性格を見抜いて妹姫に王位を継がせたのを姉娘が納得せずに王位を簒奪。暗黒世界になっているのを王位を奪還して平和な世界を取り戻すというのが大筋になっている。
6歳だったアリスが来た頃もハートの女王が君臨していたのじゃなかったっけ?まぁ、その辺りを深くつっこまないことにして、原作を踏まえたティム・バートン監督版として楽しめばいいのだろう。

なんといっても監督のパートナーでもあるヘレナ・ボナム=カーターの赤の女王が圧巻。残忍な性格の姫だったのだろうが、それでも親から説得された上で妹が王位継承したのであればいいが、そうでなければ長女としてはやっぱり納得がいかなかっただろうなぁと思ってしまう。夫からも捨てられて誰からも本当は愛されていなかったと知ったことが可哀想に思えた。本当の主役はこの赤の女王なんじゃないだろうか?!
それに対置された白の女王の人物造詣が全く物足りない。「私は殺生はしない」とか言うだけで、「予言の書」に書かれた救世主アリスを待つだけというのが女王としてふさわしいのかどうなのか?大体、白い髪で白い衣裳なんだから眉毛が太くて黒すぎるのもちょっと気持ちが悪い。

いかれ帽子屋のジョニー・デップは期待通りに可愛かったし、白うさぎやヤマネのおばさんもチェシャ猫もそれぞれ可愛い。アブソレムという青い芋虫は声が「ハリー・ポッター」のスネイプ先生(アラン・リックマン)だったのはよかったが、姿はちょっと気持ちが悪い。トウィードルダム・トウィードルディーの双子もちょっとダメかな。

甲冑に身を固めて怪鳥と闘って首を切り落とすアリスも、地上に戻った後、迷いを捨てて母親の薦める縁談をきっぱり断り、父の共同経営者と対等に渡り合うアリスも、まさに闘うアリスであった。最後にまずは見習いということで貿易船に乗り込むところは「パイレーツ・オブ・カリビアン」のエリザベスを彷彿とした。芋虫から蛹になっていたアブソレムが青い蝶になってアリスの周りを飛ぶのも、彼女の成長の象徴のようだった。

ただ、昔々に観たディズニーのアニメ版のアリスの映画の方が素朴でよかったかもしれない。まぁ、一見の価値はあったという気はする。
写真は、この映画の宣伝画像。


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8 コメント

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もう一度... (mayumi)
2010-05-13 18:12:07
2Dでは観たのですが、3Dも観ておきたいので
機会を狙っているところです。

それはそうと、『キャプテンE.O.』をご覧に
なっておいでなのですね。
わたしは、当時見逃しまして... (;^_^A
この度 7月から1年間ディズニーランドで
観られるというので、いつ頃行ったものかと
思案中です。
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★「たまごのなかみ」のmayumiさま (ぴかちゅう)
2010-05-14 00:54:42
ジョニー・デップとヘレナ・ボナム=カーターなのではずせないぞと観たのですが、ヘレナの登場場面がどんどん楽しみになっていきました。
>一方の「白の女王」は、善の象徴の様でいて 一癖も二癖もありそうな雰囲気......その裏側の対照も大きな軸になってましたよね。それは面白かったのですが、そういう白の女王の側に立ってアリスが身を張って頑張るという辺りが釈然としなかったのかもしれません。
まぁ、アリスの精神的成長のために必要なステップだったのだと思えばいいのかなぁ。
といいつつ、TVでオンエアされたらちゃんと観ると思います。3Dの刺激に負けたところをもう少ししっかり観たいです。
マイケルの生前は『キャプテンE.O.』くらいしかちゃんと観ていないともいえます(^^ゞけっこう見ごたえのあるショートフィルムです。是非是非観てくださいませ(^O^)/
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Unknown (hitomi)
2010-05-14 16:51:10
ディズニーランドのマイケル・ジャクソンの「キャプテンEO」も観たことがありません。本作だけそうそうに観ました。
ヘレナが大竹しのぶとだぶってしまったと風知草のふみさんとネットで言いあいました。
井上先生のおかげで録画していた藤原竜也の「かもめ」観る気になりました。藤木孝が好きです。
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★「猫と薔薇、演劇、旅ファン」のhitomiさま (ぴかちゅう)
2010-05-15 03:05:42
私はこの「アリス~」で3D映画デビューになったのですが、期待していたほどではなく、デメリットの方が多かったので、次はないんじゃないかと思います(^^ゞ
>ヘレナが大竹しのぶとだぶってしまった......「スウィーニー・トッド」と同じですよね。ヘレナの第一声からああ大竹しのぶみたい~と思ってしまいました。
大竹しのぶのTVの特別番組も観ましたが、憑依型の女優と言われることに対して、「その役の脳になって、そこに行く」というような表現をしていました。「(その役の)脳」の感じまでイメージした役づくりをしているってことですよね。だから大竹しのぶが作り上げた人物になりきっているんだと思います。そうじゃないと昔NHKでやった多重人格の役もあそこまでできないと納得できました。「ヘンリー六世」も凄かったです(未アップですが)。
チェホフの「ワーニャおじさん」の感想も未アップですが、「かもめ」の感想はアップしてあります。お目通しいただければ嬉しいですm(_ _)m
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Unknown (hitomi)
2010-05-15 13:19:05
ぴかちゅうさん,白の女王は本当は曲者かもしれませんね。
古田さん好きなので「ヘンリー六世」も観たかったのですが地方では無理です。大竹さんの「太鼓叩いて」「フリート街の悪魔」とてもいいですよね。「ガラスの仮面」も観たかったものです。
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★hitomiさま (ぴかちゅう)
2010-05-16 22:18:09
大竹しのぶの「ガラスの仮面」は伝説ですが私も未見です。
古田新太は「リチャード三世」で主演されてますが、「ヘンリー六世」には出ていません。新国立の鵜山仁演出版も蜷川幸雄演出版も両方とも未アップでごめんなさいm(_ _)m
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3D映画 (真紅)
2010-05-25 10:35:51
ぴかちゅうさん、こんにちは。コメントとTBをありがとうございました。
この映画は元々3D上映を意図して企画されたものでなく、撮影終了後にコンピュータで3D加工されたそうです。
そのことを知っていたので、2Dで観たかったのですが。。
3Dは眼鏡も重いし、料金も割高なので私は好んで観たくはないです。
でも3D化の流れは止められないのでしょうね。。
バートン独特の映像世界は楽しかったです。
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★真紅さま (ぴかちゅう)
2010-05-28 02:55:36
早速のTB返しとコメントを有難うございます。こちらでの返事が遅くてごめんなさいm(_ _)m
先日、TVで「チャーリーとチョコレート工場」をオンエアしていましたが、映像世界的に似ているところがあると思いました。お伽噺的なストーリーということもあるのかもしれないですね。
>撮影終了後にコンピュータで3D加工......販売戦略でそうなったんでしょうね。確かに流行です。でもそれで体調が悪くなる人もある程度出ていることがネット検索していたらわかりました。私だけじゃないみたいでちょっとホッとしました。
映画館では3Dもそうでない方も選べる状態を是非きちんと維持して欲しいと切に願っています。

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