いい日旅立ち

日常のふとした気づき、温かいエピソードの紹介に努めます。

していただくことも大切

2019-08-31 21:28:28 | 地域


わたしのグループの友人から、
生活上のアドバイスと
プレゼントをいただいた。
恐縮している。
どうお返ししていいものやら、
わからない。
彼は、ほとんど自分のことは語らないので、
見当がつかないのだ。
とりあえず明日、お礼状を出す。

今日も、サークルの集いがあった。
今までも、後片付けを熱心にしてきたつもりだった。
しかし、
彼から、ささやかながら、一段責任の重い仕事を頼まれた。
プレゼントをしたから、
頼みやすくなったのだろう。
その仕事を与えられたことは、うれしかった。
これまで、
仕事を頼まれることがなかっただけに、
一歩、深く仲間と触れ合える予感をもった。

そう、
「してあげる」ことは大切だが、
「していただく」ことからも恵みは生ずるのだ。

肩肘張らずに、小さなことから、
お手伝いしていくつもりでいる。

大切なのは、感謝の心。














障碍への目

2019-08-31 20:31:09 | ペット


夕方5時、
趣味のサークルからの帰り道、
飼い主と犬が前を歩いていた。
犬は、大きなブルドッグ(最近犬を飼ったことがないので正確な名はわからない)
のような種類で、
歩きかたに、特徴があった。
4本の足がみんな内股で、
ひょうきんな、しかし、苦しげな足運びだった。
後ろからなので気づかれる心配はなく、
なにか複雑な気分でながめていた。

すると、ひとりの女性が立ち止まって、笑顔で頭をなでる。
連れの男性も、やさしそうに見ている。
飼い主の様子には、変わりはない。

あ、障碍を持っているんだな、とわかった。

そのとき、
あの犬は幸せなんだな、と思った。
障碍をもっていても、
それゆえになお、
愛される。
恵みだ。

健常な犬には、それなりの恵みがある。
しかし、障碍をもったあの犬は、
また別の恵みをいただいている。

その恵みは、どちらが上、というものではない。
まったく違った恵みなのだ。

そこで気がついた。
私は、さかんに、
障碍をもった人に、理解をもって、優しく接してほしい、
と主張してきた。
それって、おかしくないだろうか。

障碍があろうと健常だろうと、
違った種類の恵みをいただいているだけだ。
めくじらたてて「偏見をなくしましょう」
と言うこと自体、差別ではないのか。

そう、その差は連続的なものであって、
程度が違うだけでもあるのだ。

ひとつの気づきを与えてくれたワンちゃんと、
ワンちゃんを笑顔でなでていた女性に教えられた。

感謝。








父の遺影に語りかける母

2019-08-30 21:11:28 | 


母の人生は、苦しみに満ちていた。
祖母が結核で隔離され、
早逝したので、
家族から、女学校を中退して家事をすることを求められた。
が、
がんばって、家事をこなしつつ、卒業した。

サラリーマンの父に後妻として嫁ぎ、
その子、つまり兄と私の子宝に恵まれたものの、
長男は45歳のときにこの世を去り、
失意は並大抵のものではなかった。

が、
喜びも多く、人並みには幸せだったと思う。

夫婦間にはいろいろあった。
離婚の危機も数限りなくあった。
晩年は、末期がんの夫の介護で、
ふらふらになってやせこけても、
夫の希望で、自宅介護をした。
どちらが先に倒れるか、
と、
3年の間、近所の人をやきもきさせた。
夜になると、
「あ、○○さんの家は今日も明かりがついているね。」
と、隣組の人たちは安心したのだそうだ。

3年間の地獄のような介護のあと、
父は、あの世に旅立った。

揃って元気な時は、争いが多く、
息子としては、
気持ちを逆なでされることも多々あった。

さて、
1ヶ月毎に遠距離介護をするようになった私が、
感心したことがある。

外出の前にかならず
父の遺影に
「おとうちゃん、行ってくるよ。」
とにっこり挨拶し、
息子と一緒に好物を食べて帰宅すると、
「おとうちゃん、帰ってきたよ。」
と笑顔で報告するのである。

ああ、本当は愛し合っていたのだな、
と、
息子は、夫婦の機微に感心するのであった。













読書百遍意おのずから通ず

2019-08-29 22:20:42 | 読書


「読書百編意おのずから通ず」という。
私は、非常に多くの書物を読んできた。
2万冊は超えたと思う。
しかし、意味がわかっていたかというと、
どうも、飛ばし気味で、
よく味わってこなかったと反省する。
そこで、
良いと思った1冊の本を、3回は繰り返し読むようにしてみた。
すると、新しい発見が多い。
何気ないひとことが、
深い意味をもっていたりする。
読書百編とはいかないが、
良書は、必ず3回は読むことにした。

まだまだ、人生の残りは長い。



詩 乳母車

2019-08-29 22:07:48 | 思い出の詩


乳母車

母よ-------
淡くかなしきもののふるなり
紫陽花色のもののふるなり
はてしなき並木のかげを
そうそうと風の吹くなり

時はたそがれ
母よ わたしの乳母車を押せ
泣きぬれる夕陽に向かって
凛々とわたしの乳母車を押せ

赤い房あるビロードの帽子を
つめたき額にかぶらせよ
旅急ぐ鳥の列にも
季節は空をわたるなり

淡くかなしきもののふる
紫陽花色のもののふる道
母よ わたしは知っている
この未知は遠く遠くはてしない道








詩 母をおもう

2019-08-29 21:54:51 | 


母をおもう

夜中に目を覚ましてかじりついた
あのむっとするふところの中のお乳

「父さんと母さんとどっちが好き」と
夕暮れの背中の上でよく聞かされたあの路地は。

のみで怪我をしたおれのうしろから
切り火をうって学校へ出してくれたあの朝。

酔いしれて帰ってきたアトリエに
金釘流のあの手紙が待っていた巴里の一夜。

立身出世しない俺をいつまでも信じ切り、
自分の一生の望みもすてたあの凹んだ目。

やっとおれのうちの上り段をあがり、
おれの太い腕に抱かれたがったあの小さな
 からだ

そうして今死のうというときの
あの思いがけない権威ある変貌。

母を思い出すとおれは愚にかえり、
人生の底が抜けて
怖いものがなくなる。
どんなことがあろうともみんな
死んだ母が知っているような気がする。

















悩んでいる友へ

2019-08-29 21:26:40 | 


私達のグループでお茶しているとき、
隣のひとが、
「いじめを受けている」ということで、
状況を詳細に語ってくれた。
相手は、私もよく知っている人だった。
私には何もできないので、
心を痛めて(そんな表情に見えていたと思う)聞いてあげるしかなかった。
それで彼女がほっとするなら、それで良いと思った。
そんなにもいじめ上手の人がいるのか、
と、半ばあきれてしまったが。
そして、何かのときに、
悩める仔羊に、
ふと
彼女にやさしいひとことをいえたらいいな、
と思った。
私も、悩める仔羊だから。










友ひとりで百人力~最近感謝していること~

2019-08-29 19:35:41 | 趣味


わたしは、20代から弱者として生きてきた。
「先生」と呼ばれた時期もあるが、
それは、一時的なものである。
60歳を過ぎ、
誰にもなんにもしてあげられない無力な人間になった。
ところが、
その頃から、親しい友達ができるようになってきた。
なにかしてくれても、
何もしてあげられないことはわかっているはずなのに。
不思議な摂理(神から与えられた恵み)だ。
なぜかは、わからない。

今、いくつかのグループに属している。
お世話になっているグループ、
お世話している(と言っても、結局お世話になっているのだけれど)グループ。

ありがたいことに、
どのグループにも、陰に陽に応援してくれる人が、1人以上できた。
そうなると、心強い。

ピンチになると、ひとこと添えてくれる。
隣から、扇子であおいでくれる。
それとなく情報を与えてくれる。

方法はいろいろだが、
くつろいだ気分になる。

友に感謝。
あなたひとりで百人力。






「評判」という目で決めつけてないか?

2019-08-28 21:23:13 | 人生


人は、「評判」で他人の評価を決めがちである。
評判の悪い人もいる。
自分を除外例にしない。
よく言われることだが、
評判の悪い人には、それなりの理由はあるのだろう。
しかし、
実際に付き合ってみると、
評判は悪いといえど、
少々わがままであっても、
心根の優しい、
素朴な人であったりする。
皆の前で仲良くすることをひかえたりする人もあるが、
型にはめて人を見ることは、控えたい。

書店の研修員のしつけ

2019-08-28 21:14:47 | 日記


1ヶ月ぶりに、本を買った。
小さな本である。
担当は、研修中の店員だった。
そばにベテランがついている。
本を袋に入れ、
渡してくれた。
しかし、
今日は雨が降っているのに、袋にテープを貼ってくれない。
これは、
袋を逆さにして持てばいいことなので、
何も言わなかったが、
そばのベテラン店員は気づいているはずで、
この店のイメージはダウンした。
研修員は、ひとつのサービスの仕方を学べなかった。
ほんの小さなことが、店の評判を決める。



詩 あなたのこども

2019-08-28 20:54:00 | 


あなたのこども

あ かごの頃から風邪が友達だったぼく
な いてないで謝りなさいと怒られたぼく
た いいくがあるとお腹が痛くなったぼく
の ろまで運動会が嫌いだったぼく
こ えが小さくて恥ずかしがり屋だったぼく
ど うしても口ごたえしてしまったぼく
も うお母さんと会えなくなったぼく

あなたのこどもで よかった






詩 いつも いつでも やさしくて

2019-08-28 20:35:14 | 


いつも いつでも やさしくて

ぼくが泣いて帰ってきたときも
怪我をして帰ってきたときも

いつも いつでも やさしくて

ぼくが初めてウルセーって言ったときも
初めて学校で問題を起こしたときも

いつも いつでも やさしくて

ぼくが落ち込んでいるときも
反抗したときも

いつも いつでも やさしくて

そんなやさしい母さんだから
ぼくもやさしくしようっていう気持ちになる

でも 僕の中には「俺」がいて
そんな「俺」は時々
なにかに当たり散らして
ブツかって生きたかったんだ
でも

あなたは いつも いつでも やさしくて

だから本気で ブツかれなくて
だから本気で わがまま言えなくて
だから本気で さびしくて

やさしさで包んでくれる母の愛
ぼくはしあわせだけど
その「愛」が「やさしさ」が
ぼくのなかの「俺」を不自由にする

「俺」を母さんの前で自由にして
本気で手足をバタバタさせたい

いつも いつでも

でも 少しでも母さんに迷惑かけたくないんだ
そう そのやさしさの前では

いつも いつでも やさしくて
















友に感謝

2019-08-27 23:33:18 | 人生


ついつい走りすぎることがある。
しかし、
がんばりすぎると迷惑をかけることがある。
そういうとき、
「ちょっと待て」
と言ってくれる友がいるのは、ありがたい。
誰しも、平安な日々を過ごしたい。
それを侵しそうになったとき、
ストップをかけてくれる友がいる。
そこから平安が生まれる。
励ますのは友。
ストップをかけてくれるのも友。
友に感謝。
友は、ありがたい。