アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

透明人間…見られてないなら何をやっても…

2012年04月13日 | Weblog
 ハーバート・ジョージ・ウェルズ…忘れ去られようとしているこのビッグネーム。H.G.ウェルズと言い換えると、「あっ!SFの父のことか?」と、思い出してくださる方も。
 H.G.ウェルズは、19世紀末に、「透明人間」という小説を書きました。H.G.ウエルズの透明人間は、薬を飲んで透明になるタイプ。
 透明人間は体が全く見えず、その体を透かして向こう側の景色を見ることができる。そこにいてもわからないが、感触では確認できる。また、タバコを吸えば、煙が気管を通るのが見えた…。

 子どもの時分の私の疑問は、服を着たら、服だけが動いているように見えるだろう…つまり、「透明人間」として活動するときは、「裸」が基本?それなら、冬は寒いだろうなあ!
 そうゆう心配はしなくてもいいって?いえいえ、透明人間が風邪をひいてしまっては、可哀想。
 タバコの煙が気管を通るのが見えるということは、固形物が胃袋に入ったときも外から見える。と、いうことは消化の過程も見えるし、便になって直腸に溜まるのも見える。透明では不便なことが多いです…。うまいなあ!便が見えるので不便…。
肉体が変化して空気と屈折率が等しくなった状態で透明になるとすると、体毛はどうなるのか?体毛も透明になるのかなあ?…心配性なもので…。

 H.G.ウェルズはともかく、ひょんなところから「透明人間」がクローズアップされました。
 小学校の卒業文集に、「透明人間になったら」という質問があり、卒業生が思い思いの回答を書き込む…よくある企画です。「将来の夢」とか「○○のランキング」とか。ふざけたことを書いて楽しむ。

 それで、「透明人間になったら」の回答に…
 「人を殺す」
 「強盗する」
 などがあったんだと!これを、保護者が指摘したので学校側は卒業文集を回収。「透明人間になったら」という質問はそのままにして、「よく考えてもう一度答えなさい」と、指導した。「人を殺す」は、「有名人に会う」など別の答えになった。差し替えた文集を再配布した。

 小学6年生が、「透明人間になったら」で、何を思いつくか?「バレなければ、何をしてもいい」という考えの人が多い時代です。「透明人間」は、「バレずにいろいろできる」理想的な…人?もの?状態?…です。
 「人を殺す」「強盗する」という回答は、想定できたはず。ですから、この「卒業文集、透明人間騒動」は、人災です。学校側というか、担任教員が気づかなければならなかった。一度配布して、保護者に指摘されて回収…これは、こっぱずかしい。

 透明人間は、悪事をはたらいてはいけません。なぜかって?「神様」は、いわば透明です。透明になって悪いことをすれは、神様に失礼です。罰(ばち)が当たりますよ。

 天狗の隠れ蓑で透明人間になった彦一も、悪事をはたらいたから罰があたった。
 卒業文集に、悪事をはたらくようなことを書いた7人は、「彦一ばなし」を読んでいたからそれに倣った?と、なると、騒動の陰の人物は、彦一だった…?