「東濃リニア通信」    <東濃リニアを考える会>

国土交通省がJR東海のリニア中央新幹線計画を認可しました。このとんでもない暴挙は、必ず歴史が証明します。

飯田で「リニア検証会議」開催   橋山さん・関島さん講演

2014年12月15日 08時25分08秒 | 日記
 おはようございます。
 昨日、飯田文化会館で「リニア検証会議」が開催され、参加しました。1昨日から雪が降り、朝起きて道路情報を見たら、中央道はチェン規制がなされており、どうしたものかと心配しましたが、道路の雪も解けて支障はありませんでした。
 司会者の挨拶、飯田リニアを考える会の片桐代表の挨拶、橋山禮治郎さんの講演、関島保雄さんの講演、現地報告として、飯田の松島信幸さん、大鹿村の山根沙姫さん、中津川の野田契子さんが発言されました。ジャーナリストの樫田秀樹さんも発言されました。

  (会議の次第は配布されませんでした。案内チラシと会場の写真です。)
          
 先日からプリンターが入院中でスキャンができませんので、配布資料を紹介できません。
 橋山禮治郎さんは「リニア問題を検証する」と題して講演されました。レジュメの項目と講演の主旨です。
 「国策的視点からの検証」
「全国新幹線網を阻害・全幹法違反、大災害時に役立たず、沿線地域の振興に寄与せず、自然大破壊の土管工事、東京一極集中の愚かさ、人口現象下に需要無視、曖昧な官民間の責任の所在・分担、失敗した場合、技術立国の自滅、国際的信用の失墜」
 「国民的視点からの検証」
「必要性ゼロ、事業者の独善性、住民無視、暴力的な地域・生活環境破壊、利用価値が低い幻想計画」
 「経営的視点からの検証」
「大きなリスク、必至の赤字操業、収支改善に打つ手なし、名阪延伸工事は不確実に、大事故で企業存亡の危機に」
 「住民側からの検証」
「何を得るか」
「少ない利用者便益、インパクト無き地域活性への挫折感、幻想に終わった虚無感、放漫・身勝手な事業者に対する不信感」
「何を失うか」
「投資効率の低い地方財政負担増、歯止めなき人口流出、多くの人が利用できる新幹線は永遠にできない、見込めない南信州の拠点性確立」
 「検証の結論」
「愚かで無責任な政府、政治家、官僚、自治体首長が、不要・危険・破壊的・独善的な民間巨大事業を真剣に検討もせず、安易に認可・支援し、国民不在、時代錯誤、失敗必至のリニア計画を進めようとしている。事業破綻、国土と自然破壊、負の資源配分、技術立国の失墜を招くリニア計画は、国民、事業者、国にとっても失うものがあまりにも多く、直ちに中止又は変更するのが賢明である。」


 次に弁護士の関島保雄さんは「リニア中央新幹線計画とこれに対する法的問題と対応」と題して講演されました。
 関島さんは圏央道の高尾山トンネル工事の際の住民訴訟(圏央道高尾山天狗裁判)の事務局長を務められ、その経験に基づいてお話されました。

 レジュメだけで5頁もあります。大きな項目だけ紹介します。
「リニア新幹線工事に反対する住民の取りうる法的対応」
一、行政訴訟 
1.裁判所の管轄は本庁のみで支部には訴訟できない
2.全国新幹線鉄道整備法9条に基づく工事実施計画の国土交通大臣の認可の取り消し請求訴訟
(1)手続き的要件
(2)行政訴訟のメリットとデメリット
3.全国新幹線鉄道整備法10条の行為制限(工作物の設置や土地の形質の変更などの制限)区域の指定や土地収用法の事業認定に対する取り消し請求
二、民事の工事差し止め請求訴訟
1.裁判管轄は支部へも提訴できる
2.手続き的用件は厳格でない
3.工事の差止請求する根拠
三、圏央道高尾山天狗裁判の経験からリニア新幹線訴訟を展望する
1.圏央道高尾山天狗裁判では行政訴訟と民事訴訟の工事差止訴訟と2種類の訴訟を提起した。
2.原告適格について
3.被害の立証と裁判

 レジュメの最後に「そもそもリニア新幹線が本当に必要なのか、リニアは最適な方式なのか、経済性はあるのか、巨額な負債で経済的に失敗した場合国民に損失が及ばないのか。この点ではリニア新幹線は必要性がないばかりか、巨額な建設資金がJR東海を圧迫し国民に尻拭いが来る危険性が高いことを主張する橋山禮治郎氏の説明に説得力がある。」と結ばれています。


 その後、現地報告として、松島信幸さんがJR東海の残土処理の危険性について具体的に説明されました。山根沙姫さんからは大鹿村での説明会の模様や村民の意識について報告されました。東濃リニアを考える会の野田副代表からは、ウラン鉱床の危険性、ハナノキなどの希少植物への影響、多くの民家の立ち退き問題などについて報告してくれました。
 最後に、参加者からの発言・報告と、それに対して講師の方々からの見解が述べられました。ジャーナリストの樫田さんからは、取材における裏話が紹介されました。  
  
                          以  上

 

 
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