翼の動きで「お先にどうぞ」

　 東京大学の“鈴木准教授”らは、鳥が翼の動きで意思疎通しているのを発見したという。
　つがいの一方が翼を震わせ、もう一方に先に巣箱に
　入るよう促していた。身ぶり手ぶりで意思を伝える
　「ジェスチャー」はヒトや類人猿にしかないとされ
　ていたが、今後より多くの動物で見つかる可能性が
　ある。指を差したり手を振ったりするジェスチャー
　は、意思疎通の手段の一つだ。ヒトでは二足歩行の
　進化とともに両手が自由に使えるようになり、ジェ
　スチャーが進化してきたとされる。
　　　ヒト以外では、これまでチンパンジーやボノボなどでしか観察されていなかった。

　　鈴木准教授らは、シジュウカラのつがい８組を観察し、翼を使ってジェスチャーを
　　　しているのを見つけた。　シジュウカラは一夫一婦制で、オスとメスの両方が巣
　　　箱に餌を運んで子育てをする。　両方が同時に巣箱に来たときに片方が翼を震わ
　　　せると、もう片方が先に巣箱に入っていた。　翼を震わせる行動はメスの方が多
　　　く、単独で巣箱に来たときはこの行動は全く見られなかった。
　　鈴木准教授は「鳥が翼で『お先にどうぞ』とコミュニケーションを取っているのを
　　　世界で初めて明らかにした」と話している。

　　　この研究している鈴木准教授は野鳥の鳴き声の研究の第一人者でもあります。
　　　　野鳥同士の鳴き声で危機などを判断していること発表している先生です。