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防災情報を再編

2024年05月17日 12時40分16秒 | 話題
  気象庁は避難に関する情報を再編する。 災害の種類を「洪水」「大雨」「土砂災害」
   「高潮」の4パターンに整理し、それぞれの警戒度を5段階レベルで示す。
  現在は多様な情報が乱立し「複雑で分かりにくい」との指摘があった。 危険が伝わ
   りやすい形に見直し、適切な避難行動につなげる。
  防災気象情報に関する有識者の検討会(座長・矢守京都大教授)は14日、見直し案を大筋
   で了承した。 6月をめどに最終案をまとめ、数年後に新たな情報の運用を始める。
  現在、避難情報は特別警報や警報、注意報に加えて「土砂災害警戒情報」や河川の
   「氾濫危険情報」、「高潮氾濫発生情報」なども存在する。 避難行動と関わらな
   い「低温注意報」などで40以上。 住民の避難と関わるものだけで20近くに上
   る。 2019年には5段階の警戒レベルも導入。 最も危険なレベル5から1ま
   で数字で災害リスクを示し、既存の避難情報を改廃せずに振り分けた。 土砂災害
   の場合、レベル5は「大雨特別警報」、レベル4は「土砂災害警戒情報」、レベル
   3は「大雨警報」となった。 名称だけではどちらが危険なのか判断しにくく、結
   果として理解は深まらなかった。
  気象庁が22年1月、20~70代の男女2000人に実施したアンケート調査(複
    数回答)
でも、55%が「情報の種類が多すぎて分かりにくい」と回答。 「どれが
   避難判断の参考となるのか分かりにくい」と答えた人も48%に上った。

 検討会では22年1月から防災気象情報の
 見直しを議論。災害の種類を洪水、大雨、
 土砂災害、高潮の4つに分類した上で、名
 称は特別警報、警報、注意報に再編する案
 などを検討している。 土砂災害は「レベ
 ル5土砂災害特別警報」「レベル3土砂災
 害警報」などと改める。警戒レベルと情報
 の名称を併記する。
  レベル3と4をいずれも「警報」でそろえるか、レベル4のみ新名称の「危険警報」
   とするかなど有識者の意見が分かれた点があり、具体的な名称は座長に一任した。

  気象庁は「住民や自治体など防災気象情報の受け手の立場から、シンプルで分かり
   やすい体系に整理したい」と説明する。 今後は再編した警報や注意報の趣旨を
   どう浸透させ、災害から命を守る行動につなげるかが課題だ。

  24年2月の住民へのアンケートでは5段階の警戒レベルの意味を「理解している」
   と答えた人は42%だった。 検討会委員からは「運用開始から5年ほど経過し
   ているのに(認知度が)低い」と厳しい指摘があった。
  米国でも同様の問題に直面している。 米国立気象局は細分化していた警報や注意
   報の種類を減らすために簡略化を進めてきた。 勧告、注意報、警報の3種類の
   アラートを発表していたが、24年以降に注意報との定義の違いが分かりにくい
   として勧告の使用はやめる予定だそうだ。
  青森中央学院大の“中村准教授(地域防災)”は「気象庁の現状の防災気象情報は複雑
   で、今回の見直しは一定の評価ができる」と指摘。  「混乱を避けるためにも
   国は様々な方法で情報の周知を徹底する必要がある」と話している。