仁左衛門日記

The Diary of Nizaemon

レナードの朝

2006年08月12日 | ムービー
『レナードの朝(原題Awakenings)』(1990年/ペニー・マーシャル監督/アメリカ)を久しぶりに見た。
これは30年以上も長い間半昏睡状態にあった患者達15人の実話を基にした、1969年の夏に起こった奇跡の物語だ。
まるっきりの昏睡状態では無く、まるでPCがフリーズした時のように脳や身体の動きが止まってしまう病気があるだなんて驚きだ。
意識を取り戻したら30歳も歳をとっていたとは、「まるで詐欺にあったようだ」という台詞が本当にぴったりだと思う。
夢なら醒めて欲しいと思うのは当然だろう。
しかし、時代の変化に戸惑いながらも、彼らは社会生活に強い意欲を示し、主人公レナード・ロウ(ロバート・デ・ニーロ)は生まれて初めての恋もする。
面白かったのは、患者や医者など大勢で外出した際に、患者は皆、不器用なセイヤー医師(ロビン・ウィリアムズ)よりも遊びを楽しんでいたこと。
彼らはその症状が落ち着いてさえいれば、あまりにも普通の人間なのだ。
4トンのミミズから1デシグラムの物質を取り出せないことを5年かけて証明したなどと平然とと説明するセイヤー医師のほうがある意味普通ではないかもしれない。
(^_^)
それにしても、ロバート・デ・ニーロの演技は素晴らしい。
この映画で第56回ニューヨーク批評家協会賞男優賞を受賞しているが、第63回アカデミー賞主演男優賞の受賞は逃している。
この演技でいくつ賞を受賞しても足りないくらいの仕事はしていると思うのだが・・・。