仁左衛門日記

The Diary of Nizaemon

華麗なるギャツビー

2017年02月14日 | ムービー
『華麗なるギャツビー(原題The Great Gatsby)』(1974年/ジャック・クレイトン監督/アメリカ)を見た。
物語は、「1920年代のアメリカ合衆国。ニューヨーク郊外のロングアイランド、ウエストエッグに邸宅を構える謎の男ジェイ・ギャツビー(ロバート・レッドフォード)は、2週間おきに大がかりなパーティーを開いていたが、招待客以外にも大勢の客が訪れ、庭でダンスやシャンパンを楽しんていた。しかし、当の本人は窓辺から来客を見渡すだけで、庭にはまったく顔を見せないのだった。ある夏の夕暮れ、隣家のニック・キャラウェイ(サム・ウォーターストン)は、対岸の高級住宅街イーストエッグに住む従妹のデイジー・ブキャナン(ミア・ファロー)とトム(ブルース・ダーン)夫妻の大邸宅からの帰り、対岸で点滅する緑色のライトを見つめるギャツビーを見かける。次のパーティーに招待されたトムは、翌日のランチを彼と一緒にとることになり・・・」という内容。
第1次世界大戦(1914~1918年)後から1929年10月までの"Roaring Twenties"(狂騒の20年代)というバブルるのような時代だったのだろう。
ギャツビーについては、「石油を掘り当てた」、「人を殺した」といった噂が囁かれ、禁酒法の時代とあって「密造酒の販売をしている」とも言われていたようだが、誰も彼の素性を知らないようだった。
ただ、ばくち打ちだというマイヤー・ウルフシャイム(ハワード・ダ・シルバ)だけは、「彼は戦争が終わっても軍服姿でいた」と言っていたし、ギャツビーも彼のことを「1919年のワールドシリーズは彼の八百長だ」と言っていたくらいだから、この2人の付き合いは深いのだろう。
それにしても、ワールドシリーズで八百長だなんて随分と大がかりだし、「実はパーティーは嫌いだ」と言いながら、自分が楽しむわけでもないパーティーを自宅で大々的に執り行うだなんて2人とも怪しすぎる。
(^。^)
デイジーの夫・トムは面識のないうちから、謎の男ギャツビーに良いイメージを抱いていなかったようで、彼の身辺調査をしようと考えるのだが、トム自身も決して品行方正というわけではなく、いつも給油に立ち寄るウィルソンモーターサービスのジョージ・ウィルソン(スコット・ウィルソン)の妻、マートル(カレン・ブラック)と不倫関係にあり、2人のアパートを借りているほどだ。
物語が展開するうえでのキーマンは、ギャツビーの隣人であり、デイジーの従兄であり、トムの学友であるニックだ。
利用されているのか、頼られているのか、単なるくされ縁か。
何にしても悪い人間ではないようで、ストーリーテラーとしては適任の存在だったようだ。
(^_^;)
これは、近世のアメリカにおける純粋すぎた男の物語。
「そこまで執着する相手ではないだろうに・・・」と思ったのだが、人の気持ちというのは誰にも分らないものなのだ。