仁左衛門日記

The Diary of Nizaemon

けんげしゃ茶屋 / 桂文珍

2018年01月04日 | エンタメ
落語『けんげしゃ茶屋桂文珍
噺は、「大晦日。大店のご主人・通称"村上の旦さん"は、奥さんに掃除の邪魔になると言われ、店に行くと今度は番頭に"気になりますから奥へお入りを"と言われ、居場所がなくなった。仕方なく寒空の下をぶらぶらしていると、馴染みの太鼓持ち・又兵衛に行き会う。"新町へでもお出かけになったらどうですか"と言われるものの、旦さんは新町の茶屋で悪趣味なイタズラを仕掛けたことから悪評が立ち、寄り付きづらくなっていた」という内容。
粟餅を使った、その"悪趣味ないたずら"は、何ともえげつない。
いくら"福の神"と呼ばれるような旦さんでも、これはさすがに評判を落としてしまうだろう。
ところが、新町に行けなくなってしまった旦さんは、ミナミでもいたずらをしているようで、今度は元日から、とんでもないいたずらを仕掛けようというのだから、マッタク懲りてない。
旦さんが元日にミナミの国鶴の店へ向かう場面では、三味線と太鼓の音が入るのだが、噺の途中で、こいうった"はめもの"が入るのが上方落語の特徴らしい。
なかなか賑やかで良い演出だ。
さて、演者の桂文珍師匠は、五代目桂文枝(1930年~2005年)師匠の弟子。
兄弟子の六代目桂文枝師匠が桂三枝と名乗っていた時代は『ヤングおー!おー!』(1969年~1979年)というテレビ番組の司会をしていたので強く印象が残っているのだが、一緒に出演していた桂文珍師匠については、それほど強いイメージとして残っていなく、それよりも(確か)平日の午前2時から午前3時までMBSラジオで放送していた『真夜中の文珍』というラジオ番組の記憶が強烈だ。
この番組内に"真夜中寄席"というコーナーがあって、真夜中に毎回、落語が一席聞けたのだ。
(^。^)
毎日そんな時間までラジオを聞いていれば定刻までに学校に行くなんてことができないのは当然で、中学生や高校生の頃はいつも先生に怒られていた。
そこまで落語が好きなら落語家を目指そうなんて考えてもよさそうなものだが、そうならなかったのは、北海道在住という地域性もあり、あまりに遠い世界と考えていたのかもしれないと、今になって考えればそう思ったりするのだった。
ちなみに、北海道在住でありながらHBCラジオやSTVラジオを聞かず、遠く離れた大阪のMBSや東京のTBSラジオ、文化放送、ニッポン放送などを聞いていた理由は、当時、北海道内の中継局が未整備なため、札幌から離れた海沿いの小さな町では大阪や東京のAM波のほうが(夜になると)良く聞こえたからなのである。
というわけで、実は子供の頃から落語好きな仁左衛門なのであった。
(^_^)