自閉症の子がそれまでできなかったことが急にできるようになる境目 4
に次のようなコメントをくださっていた方と連絡を取って、
教室に来ていただきました。
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広汎性の五歳の男児です。最近朝から晩まで、延々と「頭の中でお話作って!」と言ってきます。まず題名や登場人物を指定して、話し始めると「今度は~が~する」と自分の頭の中にある断片的な場面を脈略もなくどんどんいれたがり、私がなんとかお話としてつないでいこうとすると「ち~が~う~」と怒ったりします。
今までにない遊びで、内からでてくる想像力を私と分かち合いたいという意欲が感じ
られるので何らかの境目のような気もして
連続の思考や、秩序立てて考える初歩的練習の方向へなんとかもっていけないものかと思うのですが…
もしアドバイスいただけたらほんとうにありがたいです。お忙しいと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。
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お父さんとお母さんといっしょに教室に来てくれた5歳の●くんは
クリッとした瞳のかわいらしい男の子でした。
●くんのお母さんの相談は、会話中、脈絡のない断片的な話をし始めるので、
「それはおかしいよ」と指摘しても聞く耳を持とうとせず、
そのまま自分のファンタジーの世界にどっぷりと浸かってしまう、ということでした。
確かに●くんは、あいさつをすればあいさつを返すことができるし、
「その引き出しが開けたいの?」と質問すれば、「うん、そうだよ」と返すことができる一方で、
遊びはじめると、あれれ……?と感じる言動が
たくさん見られました。
気になるところはたくさんあるものの
今の●くんの状態は、
「内からでてくる想像力を私と分かち合いたいという意欲が感じ
られるので何らかの境目のような気がする」という●くんのお母さんの見立て通りで、
この時期こそ、連続の思考や、秩序立てて考える
初歩的練習の方向へつなげていくチャンスのようにも
感じられました。
そこで、ファンタジーの世界に浸ってしまわないように注意して、
論理的に考えていくための道筋をしめすような遊び方というのが
どういうものなのか、実際、●くんとわたしの遊ぶ姿を見ていただきながら、
学んでいただくことにしました。
●くんはお茶犬ハウスが気に入った様子で、
他のドールハウスから家具を集めてきて部屋に詰め込んで、
ついでにハムスターの人形たちも部屋に突っ込んで、
家を閉じてしまいました。
自閉傾向のある子たちは、開放的なドールハウスよりも、
このお茶犬ハウスのようにひとつひとつの部屋の用途が決まっていて、
おまけに活動できないほど狭くて、簡単に閉じて外の世界を遮断してしまえる形の
ドールハウスが好きな子が多いです。
教室にある警察署のドールハウスも
牢屋の扉を閉じてしまえる上、
どこの部屋も人形を遊ばせるほどのスペースがないので、好む子がよくいます。
●くんも、この警察署も気に入って、「○○小学校だよ!」といって
遊びに加えました。
次回に続きます。
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補足です♪
の記事に、次のようなコメントをいただきました。
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いつも勉強させて頂いています。
「普通級で学ぶ発達障害の子どもへの対応」
先生が気づかれていたことが、はじまったようです。
上野一彦先生のブログで、パネルデイスカッションがはじまったと書かれてありました。
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うれしいことです。
全国的に広まりますように。
よかったらついでに「もやもや~」の記事も読んでくださいね
ダブルバインド、非常にあてはまります。
どこでもアウトローというか、部外者というか、抜け出したいものですがどうにもなりません。