虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

ファンタジーの世界にどっぷり浸かってしまう自閉っ子に、論理的に考えることを教えるには? 14

2012-04-09 18:37:03 | 自閉症スペクトラム・学習が気がかりな子

話が長くなってきたので、

頭を整理していただくために

なぜ、論理的に考えることを教えるためにお人形やドールハウスを使っているのか

説明しますね。

 

『自閉症のDIR治療プログラム』に次のような記述があります。

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普通に使う玩具のセットでかまわないので、子どもの想像力をかき立てるような

遊びの材料を多く用意しましょう。

それがあれば実生活に似たゴッコ遊びを展開させることも可能で、

それが想像力の第一段階になるのです。

例えば、特定の人形や動物のぬいぐるみが、家族や友だちの代わりになります。

実生活での多くの経験も大切です。散歩をし、買い物に行き、博物館に連れていき、地下鉄に乗せ、

砂場で遊ばせる。

玩具でそうした経験を再現させ、ゴッコ遊びのうち何が楽しいのか

判断させる材料にしてもいいでしょう。

(中略)

大人からの言葉かけと同時に子どもも言葉を発せざる得ないような、

そんな想像性を発揮するような関わりを心がけるのです。

大切なことは、ぬいぐるみの人形であろうが、指人形であろうが四つ足の馬であろうが、

大人が自分の役割に徹することです。

         『自閉症のDIR治療プログラム』  S.グリーンスパン  S.ウィーダー 著 

      広瀬宏之訳  創元社 より引用

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 写真は去年見学させていただいたシアトルの自閉症の子のための幼稚園の

おもちゃ置き場の一部です。

このコーナーのほとんどがドールハウスとお人形遊びの道具で、

農場やお城などありとあらゆる種類のドールハウスが

飾られていました。

自閉症の子は、先生といっしょにこの部屋に行って、

好きなおもちゃを選ぶことができるようになっていました。

(おもちゃ置き場は、種類ごとに他の場所にもたくさんありました)

 


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