即席の足跡《CURIO DAYS》

毎日の不思議に思ったことを感じるままに。キーワードは、知的?好奇心、生活者発想。観る将棋ファン。線路内人立ち入り研究。

規格外

2007年10月20日 23時25分44秒 | 雑感
前に朝青龍のことを書いたりして、いろいろ考えていたら、
茂木健一郎さんのクオリア日記《規格外》という記事に出会った。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
朝青龍の問題は、結局、
「規格外」の人をどう扱うかという哲学
だと思う。

日本の「国技」としての相撲が、
守るべき美学があるのはわかる。
品格をうんぬんする人の気持ちもわかる。
伝統を守ることは尊い。
その一方で、すでにある枠組みから
はみ出している人の個性を認めてこそ、
生命力は維持されるのではないか。

ボクの理解する「横綱の品格」とは、
まさに、枠をはみ出そうとする
とてつもないエネルギーを御した
ところにこそ生まれるのだと思う。
最初から「いい子」だったら、品格うんぬんを
そもそも問題にする必要がない。

容易に御すことのできない荒々しさを
みがいてこそ、ほれぼれするような
風合いが生まれるのではないか。
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

日本の社会って、本当に規格外の扱い方が下手だよね。

「いい子」を求める。
「いい子」ばかりなら、ある意味秩序のある社会になるのは当たり前。
管理しやすい。
問題が起こりにくい。

先日書いた、この話に通じる。

皆が画一的に「いい子」になるような教育。
はみ出させない。
型に閉じ込めようとする。

規格外の人、モノにぶち当たると、どう対処したらいいかわからない。

というより、避ける、認めない、評価しない、抹消しようとする。

社会にうまく適応して、一切の波風を立てないような人間。

今まで皆で長年かけて作ってきた社会の枠組みに対して、疑問や反発を感じないような人間。もし感じたとしても、おとなしく、温厚に、従順な人。

超一流と言える人、ってそうじゃない人もいるけど、
やはり、規格外の人のほうが面白いし、すごい。

規格外とは、
枠にとらわれない、はみ出る、常識はずれ、
意外性、想定外、
ヒール、アウトロー、異分子、侍、悪漢。

世界基準でなく、自分基準。

摩擦を生む。
軋轢を生む。

でも、それだけの自信とパワーがなければ、潰される、潰れる。

前にサッカーのアジアカップのこと、いろいろ書いたけど、
これもやはり、同じ根っこのことだと思います。

規格外を作らない教育。
際立った個を歓迎しない。

無謀にチャレンジして、ドリブル突破とか、ロングシュートなどしないで、
安全なところを探して、確実にパスを出す。
いつまでたってもパス回しばっかりで、いい子(個)ばかりの集団。

『枠をはみ出そうとするとてつもないエネルギーを御したところにこそ生まれるもの。』

ヒデは、はみ出そうとしてたんだと思う。
イチローにもそういう部分を感じる。

『容易に御すことのできない荒々しさを
みがいてこそ、ほれぼれするような
風合いが生まれるのではないか。』

朝青龍や亀田もそうだし、ホリエモンもそうかもしれない。
規格外のダイナミズムとインパクト。

それを、大きな意味で、磨く、という方向に行かず、
単に持ち上げて、助長させてしまった。

企業の採用担当者なんて、こういう視点、ありますよね。

ちょっと変わってて、面白い奴ほど、伸びる。

規格外の取り入れ方、磨き方。

しかしまた、田坂広志さんが言うように、
操作主義になってしまっては、御せないし、磨けないのでしょう。

ほっといてもダメ、無理にコントロールしようとしてもダメ。

それにしても、今の時代、

『枠をはみ出そうとするとてつもないエネルギー』、がもっともっと出てきて、

潰そうとする、または、御そうとする、磨こうとするエネルギーと、

あたかも化学反応を起こすが如く、

火花が散るほどぶつかり合った方が、

活力のあるいい社会になるんじゃないかと思う今日この頃です。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 静かなる闘志 | トップ | 天気のいい日は後ろめたい »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

雑感」カテゴリの最新記事