寄り道 まわり道 遠くへ行く道

新しいことを見つけるって楽しい!

論文を再投稿しました

2020年06月27日 | 仕事・研究
書き直した論文の英文校閲が返ってきたので、さらに細かいところを直して完成させ、やっと再投稿しました。文章ができあがってからの、さらに投稿に至るまでの細かい作業はいつも気を遣います。ジャーナルによって流儀が違いますし、ミスしてこれまでの苦労を水の泡にしたくないので、この最後の最後の作業にはけっこうプレッシャーがあります。世の中にはいろいろなサービスがあって、論文投稿そのものを請け負ってくれる会社があるくらいで、「論文を書く」ということと「出版にこぎつける」ということの間にはかなり隔たりがあります。もっというと、まだうんと若い頃、first authorでとにかく好きに書いて、ボスが真っ赤に添削してくれ、それをcorresponding authorとして投稿してくれ、さらにrevisionも対応してくれていたころのことを思い出すと、「気楽だったなあ」と思いますし、それで「論文を出している」と思っていた自分が恥ずかしくなります。あの頃は英語も本当にダメだったので、ボスは大変な苦労をしてくれたと思います。自分で書いた方が早いと思っていただろうと思うくらいです。そういうわけで、論文は「書かない、出さない」は論外として、出していたとしてもcorresponding authorとして最終的な責任を持つというところがない場合は(たとえば共著など)、書いたうちに入らないと思っています。逆に、共著で名前を入れていただける場合は、実験の一部を担ったり等、なにかしらの貢献はもちろんしているわけですが、論文をacceptまでもっていくあの苦労を、共同研究者が担ってくれているわけで、本当に感謝しかありません。

今日、再投稿した論文は、まだacceptになるとは限りません。だいたい私の場合、1回で済むことはほとんどないです。だからまだまだ時間がかかると思いますが、一番しんどいのは最初のrevisionなので、一山超えたということはできるでしょう。もう次の論文を書き始めました。論文書くのは、間を空けたらできなくなるんです。執筆の習慣は途切れさせたらアウト。だからいつもいつもプレッシャーと闘いながら日々を過ごすことになり、時々本当にしんどいですが、これが自分を成長させる重要な負荷なので、これからも戦っていきたいと思っています。


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いよいよ完成

2020年06月23日 | 仕事・研究
ついに論文のrevisionが完成!
英文校閲に出したので、再投稿まではまだ数日かかるけれど。
でもとにかく一段落したのでとてもうれしい。

ひとつずつ片付いていくことが自分にとって
大事な一歩になる。
実験をしてデータを出し、それをまとめて図を書き、
文章を書いて論文にし、投稿して査読され
戻ってきた論文を手直しする。

でも論文を書くのって締め切りがあるわけではないので
すぐ後回しになってしまうし
本当に自分を律しないとできない。
ビッグラボでは若い人がどんどん書いてくれるだろうけど
うちでは私が書かなきゃ誰も書かないので
日々の講義や会議や作業もろもろの中に
どうやって執筆の時間を確保していくかというのは
非常に大きな問題なのだ。

そんなわけだから
毎日書いた単語数を記録してみたり
日々のスケジュールに執筆時間を入れ込んだり
いろいろ工夫をしてやっと書き上げる。

忙しいのは誰も同じ。
言い訳しないでとにかく書く。
研究というのは論文にならないと完成しない。
重荷だけど、研究者はやはり書かないといけないのだ。

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時間の考え方

2020年06月22日 | 大学でのひとこま
わたしはいつも時間を考えながら動くので
せわしないけれど
ぎりぎり「できなかった」ということはまずない。

今日はゆっくりと来た学生が実験を始めたけれども
帰る予定の時間に間に合わないだろうと見てて思った。
(案の定終わらず、途中で帰った)

わたしの疑問は
*なぜかかる時間を見越して登校しないのだろう?
*なぜ前日までに準備をしておかないのだろう?
といったところだけど
実験初心者にはよくあることだ。
一つの行程にどのくらい時間がかかるのかが
わからない。でも慎重な人ならそれを見越して
準備しておいたり、早めに来たりする。
普通の社会人ならそんなの当たり前だろう。
だけど学生なので
まだそういうトレーニングができていない。

実を言うとそれですませていいのか?という気はすごくある。
子どもの頃から今までなにやっとった!と言いたい時がある。
入試など、最後が決まっているスケジュールはいっぱいあっただろう。
それに合わせて動いていかないといけないのに
「間に合わなかった、、、」で済んだんだろうか?

大学時代は最後の子ども時代なので
まだいろいろ教えてもらえるし
トレーニング期ととらえてもらえることが多いけれど
社会とのギャップが大きすぎやしないかと心配になる。

一言で言うと「のんびりしすぎ」。
時間が無尽蔵にあるという気がするのかな~。
だけど大学4年間なんてあっという間。
最後の子ども時代。
時間を自分の好きに使える最後の時代かもしれない。
もちろん生涯時間を好きに使える人もいるだろうけど
そういう人は少数派だろう。

エネルギーレベルをもう少し上げていきたいもんだなあ。






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やっとこさrevisionを書き終える

2020年06月20日 | 仕事・研究
コロナ禍の中、学生の代わりにマウスや細胞の世話をする日々。
遠隔講義の準備に明け暮れ、
zoomのトラブルに呼ばれる日々。
そんな中、依頼原稿(日本語)を書き上げて送り、
JSTの研究申請書を仕上げてupし、
採択になった研究費の手続き書類を仕上げて送り、
FDの起案のためあちこちに電話して書類を作って送り、
学生が大学に戻ってくるための調整にも明け暮れ、

revisionが後回しになっていました。
Editorからも「コロナ禍だから締め切りは延ばせるよ」
とのメールをもらっていたので
とりあえず4weeks延ばしてもらい
土曜日もひたすら書いて

やっとできあがりましたーーー!
レターも。
今回指摘点がものすごく多かったので
このままacceptになるとは到底思えませんが
でも最初の投稿時点に比べたら
すごくよくなりました(当社比)。

これはいったん寝かせて
月曜日に再び読み直し、さらに直して
英文校閲に出してから
ようやく再投稿となります。

いったん形にしてしまえば
直すのは割と気楽なので
今、ようやくすごい重圧から
開放された気がしています!

とにかく一歩一歩。
次に書く論文ももうデータは取れていて
すぐ書きださないといけないけれど
今日はまずこの一歩を祝おうと思います!

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細胞が調子悪いと気分が落ちる

2020年06月18日 | 仕事・研究
ちょっとデリケートな細胞を培養していて。
すごく気を遣う継代をして。
1週間よかったのに
ちょっと下降気味で。

すると夜中にふと目が覚めると
細胞、、、と考えていたりする。

生き物相手だと相手が
「元気」じゃないととにかく気が滅入る。

さて今日はまた新しい細胞を仕込みました。
うまく生えるといいなあ。
前回のは生えそうな兆しもなく
すでに4週間。
もうだめだろうなあ。

でも今日はひとつ原稿を仕上げて送ることができた。
地味な一歩でも一つずつ達成して
積み上げるのが私のやり方。
明日もがんばろう。
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研究費採択!

2020年06月16日 | 仕事・研究
今年度も伊藤記念財団の研究助成に採択されました😊 
めでたいっ
そして今日は別の研究費の申請書を書き上げました。
明日再確認して登録確定予定です。

研究費がないと研究ができませんから
毎年いろんな申請書を書いています。
今年はもう少しがんばって、あとひとつくらい
申請したいと思っています。

今、書かないといけない書類も山ほどあるので
研究費申請と合わせてひたすら書いていて
夕方になるとぼろ雑巾のようになっています。

論文のrevisionもあるので
気が休まりませんが
とにかくあと少しで
全ての締め切りがくるので
そこまではまずがんばります。

コロナがあるので、一山超えても
大して楽しみはないですが
全部終わったら一日くらい休みたいもんだと思っています。
けど、その頃には次の山がまた来るのかもしれません。



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大学を卒業するということ

2020年06月12日 | 大学でのひとこま
今日は久しぶりに学生に卒論の取り組み方のことで
説教、、、でもないけど真剣に話しました。
今頃になって「なぜうちの大学は卒論が必修なのかなって、、、」
などと言い出すので
言うべきことを言わざるを得なかったわけです。

卒論は大学の学びの集大成です。
これまで学んだことを総動員し
その倍くらいハードワークして
書き上げるからこそ
この1年間で見違えるように成長する。
これがなかったら
ホントに何を身に着けて世の中にでるのかわからんです。

今、コロナ禍ですので
実験そのものは中断してましたが
自粛になる前にトレーニング期間があり
かつ、自粛期間は論文を読んだり考えることはできました。

自分の生き方を大事にしたい。
人に左右されたくない。
卒論も自分のペースで。

というのを尊重しようと思ってます。
ですが、自分のスタイルをつらぬくには覚悟が必要です。
その覚悟があるならば
自由に自分の好きなように日々を過ごせばいいけれど
もしそのことに対して不利益(この場合卒研が進まない)があるならば
それも自分の責任で受け止めなければならないでしょう。

自分を大事にするということと
自分を絶対に変えないということは
違いますからね。
変化を否定するのは成長を否定することに近い。
一番成長できるこの時期に変化を否定したら
この先の人生への損失は計り知れないと
思っています。

最終的には本人が決めること。
たとえどんなに不利益に見えても
本人が納得できるならそれでいいんです。

大学を卒業するって、どんな大学であっても
簡単なことじゃありません。
卒業することだけが意味があるのじゃないけど
卒業している人は
必ずそのためのステップは踏んできている。

甘えじゃなく
自分を貫き通したいならば
その責任は自分で持たないといけないと思います。










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時間が足りない

2020年06月08日 | 仕事・研究
ちょっと忙しくなってきました。
時間が足りない。
たぶん時間が細切れになっているせい。
コロナでストップしていた仕事が動き出し
人と会う、話す、ということが増えてきて
その前後の時間も取られるので
効率的に時間を使えていない。

4月5月は思えばかなりisolateされてて
人と接触しないので
がしがしと自分のやることにまい進できたのでした。
学生がいないので
洗い物だのマウスの世話だの
やることいっぱいあって
それはそれで大変でしたが、
とにかく静かで集中できました。

明日も時間が細切れになるようなスケジュールなので
朝から心しておかなければ。



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1年生の書評合戦

2020年06月06日 | 大学でのひとこま
1年生のスタートアップセミナーを担当しています。
先週から、書評合戦が始まりました。
1人ずつ本を紹介するのですが
プレゼンテーションの練習も兼ねています。

まだ11人しか聞いていないのですが、
いろいろな本が取り上げられました。
私は毎年この書評合戦(以前はビブリオバトル形式で
やっていました)
が楽しみで、まったく知らなかった本を
手に取る機会にもなっています。

今年うちのクラスで紹介された本の中では
普段あんまり読まないミステリーの本も
おもしろそうだなと思いました。

今私が呼んでいるのは江國香織の
「ウエハースの椅子」です。
江國さんの文章を読むと不思議な感覚になります。
本を読んでいる時間が特別になる気がするというか。
だから大事に読んでいます。
感覚を楽しんで
時間を楽しんで。


 
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寄生虫の話

2020年06月02日 | 仕事・研究
私は実験で寄生虫を使います。
大学に入るまで虫が大嫌いで、寄生虫なんか見たくないので
臨床の研究室はやめよう、、、と考えるくらいだったのに
今のわたしの研究に寄生虫は欠かせません。
大学時代と言えば、6年間で2つ単位を落として
再履修になったんですが、その一つが組織学なのに
今は組織学を教え、かつ研究でも切片を切るのが
欠かせないという日常になってることを思うと
若い頃の苦手ってのはあてにしなくていいなと思いますね。

さて寄生虫の話。
わたしが扱う虫は人にはもちろん感染しないし
宿主であるマウスにも優しく
下痢もしないし見た目もまったく変化なし
とにかく免役応答だけ起こしてくれるので
非常に優れたツールなんです。

私はこれで腸管粘膜免役を研究しています。
組織を切ってて寄生虫がすばらしいなと思うのは
「ここにいますよ」というのがはっきりわかること。
大きさが大きいので、切れば見えるんです。
そうすると、虫の周りに近寄ってきて
やっつけようとする免疫細胞も一目瞭然。
いわゆる局所免疫反応がばっちり目に見えるわけです。

こういう病原体はなかなかないんで
非常に助かってます。
寄生虫って苦手な人が多いと思うので写真あげたりは
しないですが
実はすごくきれいで。
曲線美。
生き物見てると形態の美しさにはほれぼれしますね。
神様が作ったものだな、って思わされます。
同じように(?)、家に帰るとネコをみて
形態美だなと感じます。
ネコ族の形の美しさは、これ以上のものは作れないよな
って思うほどですが

とにかく私は生き物を「見る」のが大好きです。
この楽しさはほかのものにはかえられません。
そんなわけで日々楽しく研究をしています。

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