ムジカの写真帳

世界はキラキラおもちゃ箱・写真館
写真に俳句や短歌を添えてつづります。

庭の草

2017-01-18 04:20:42 | 







ふるさとは 月と言ひたし 庭の草     夢詩香






*庭の草をむしりながら、ふと、この世から逃げて、どこか知らない自分の故郷に帰りたいと思う。そんなことが、女性にはよくあります。

この世界で生きることが、女性にとってはあまりに苦しいからです。

家を住みやすく整えるために、庭の草むしりなどをしているのだが、それは決して誰にも認められることはない。心を尽くして、みなのために、よいことをきちんとやっていても、だれもそれを美しいとは言ってはくれない。

本当は、草むしりなどよりも、もっと高いことができるのだが、なかなかそれをさせてはくれない。何とかして、自分なりの形を作って、高いことをしようとすれば、表からも裏からも、奇妙な邪魔が入って、みながそれをやめさせようとする。

女はそんなことをするものではないのだと。

嫌になるほど、そんなことばかりある世界。無表情を気取って何もわからないふりをしているのは、そうしなければ、またいじめられるからなのです。

男よりも低いのだという姿勢を保っていなければ、とたんに正体はもっと美しいものなのだとばれてしまう。

男の嘘を、踏みにじれる力があるのだということを、男に気付かれてしまうと、まずい。絶対に男は女を殺しにかかるだろうから。

だがそんなことに耐えてばかりいると、心はいつもどこか知らない虚空に吸い込まれていく。かぐや姫のように、月の都のようなところに帰りたい。女の顔しか見ないような男ばかりがいる世界から、自分を奪い去ってくれる人が、天の世界から来てはくれないだろうか。

来てくれますよ。

神はいつまでも、女性たちの悲しみを見過ごしていたりはしない。

もうそろそろ、耐えてばかりの人生から解放される時が来る。

とうとう、男が女性を馬鹿にしてやってきたことが、崩壊してしまったからです。

それはもう見事に。








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