ムジカの写真帳

世界はキラキラおもちゃ箱・写真館
写真に俳句や短歌を添えてつづります。

まこと

2017-01-19 04:22:48 | 短歌







わがたまを つらぬく糸の 細かりて 絶ゆるなきそを まこととぞいふ







*これは、かのじょの代表作です。覚えている人もいることでしょう。

真実をそのまま、適切な表現で書いてある。すっきりとそのまま魂の中に飲み込んで、気持ちいいほど、清らかに正しい。

こういうことをこのようにまでまっすぐに詠える人は、なかなかいません。

わたしの魂を、真珠の中をつらぬく糸のようにつらぬいている何かがある。それはまことに細くて頼りなく見えるが、決して切れることはない。それを真というのだよ。

そのとおり。真実の愛というものは、決して壊れはしない。それは一見とてもはかなげに頼りなく見えもするのだが、絶対にすさむことはない。

ひともとの花のようにきちんとしている。潤って美しい。時に頼りなく消えていくかに見えるが、それは時の中で姿を変えているだけで、決して消えたわけではないのだ。

雲のように水のように常に姿を変え、光のように見えながら見えないものとして、常に降り注いでいる。あれこそが永遠なのだ。

馬鹿が誇張して、派手に着飾った石を元に作った牙城は、どんなに大きく立派に見えても、危うい。嘘がばれれば途端に難しいものになる。あるにはあるが、たまらないほど馬鹿になって、痛いと言って人が近寄らなくなり、誰も何もしなくなる。

そして法則にむしばまれるままに、崩れ始め、だんだんとおかしな正体が見えてくるものなのです。

嘘は結局、どんなに頑丈に作ろうとも、激しく汚く、もろいものなのだ。馬鹿のしていることは、それがばれないために、あらゆる装飾をしているということに過ぎないのです。

この歌があまりに美しいので、わたしも歌でこたえてみたくなりますね。

考えてみましょう。たまと言えば白珠、貝、かひ、甲斐、といろいろ言葉を練ってみます。発想を積み重ね、いろいろと加工してみます。






白珠の ひとつをつくる 貝の音を こめてたゆたふ 君の夢かな     夢詩香






貝というものは、ひとつにひとつの珠しか作れないものだが、そのたったひとつの美しい珠を作るために、どんな思いをしたかを、閉じて決して語ることはない。そんな貝の心をこめたあなたの夢が、たゆたっている。

わたしがつくると、少し理念的になりますね。







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