ムジカの写真帳

世界はキラキラおもちゃ箱・写真館
写真に俳句や短歌を添えてつづります。

梅の花

2018-02-13 04:22:56 | 短歌





ひとえだを たれにささげむ 梅の花 冬をこらへて 咲くくれなゐを




*この項が発表される頃はもう二月の中旬だ。きっと梅の花も咲いていることでしょう。

ことしはことのほか春が楽しみです。

これを書いている今は、まだ一月の中頃で、空き地の陽だまりにようやくなずなが顔を見せ始めたころです。オランダミミナグサの白いつぼみが見えているが、まだ思うようには咲いてくれない。日は確かにだんだん強くなってきているが、まだ風は冷たい。

毎日花の写真をあげてブログを更新しているが、その花を探すのにも苦労している日々です。

梅は花の魁とも言われる花だ。冬をこらえて、まず一番の咲く花だということです。かのじょの書いた短詩にもありましたね、春の字の最初の一画を書くのだと。かのじょらしい表現だ。かわいい。

年月が去り、深まってくると、ことあるごとにあの人を思い出す。そしてもう会えないことがたまらなくさびしくなる。

人の暗い迷いの時代を冬にたとえれば、その冬を耐え忍んで、最初に咲いてくれたのが、かのじょの仕事だと言えましょう。逆風という逆風を耐え忍んで、あの一冊の日記を書いてくれた。

あれで、たしかに、人類は自分に気づいたのだ。あれが始まりだった。

その仕事をだれにささげよう。

かのじょは迷うことなく、それを神にさしあげました。苦労してやっと書いた日記を、何もいらぬというようにあっさりと捨てましたね。

あなたがたは、信じられなかったでしょう。どういうことになったかは、かのじょも知っていましたよ。自分にとりついている男たちが、どんなことをするかということを、推測できない人ではない。

かのじょは、あれでいいのです。ここで自分がそれを捨てれば、神がそれを使ってすべてをやることができる。ほかには何もいらない。

男というのはいつも、女をあなどりすぎて失敗するのです。男の理屈がみな、女に通用すると思うから馬鹿になる。

男が欲しいと思っているものを、女が欲しがるとは限らないのです。

自分を維持するために、あるいは必要以上に自分をよく見せるために、男が欲しがっているものを、時に女は、冷めた目で見ているのです。






  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする