mitakeつれづれなる抄

普段いろいろ見聞き感じ考え、そして出かけた先で気になることを書き綴ったブログです。

福知山線脱線事故・歴代の社長の責任は無理

2017年06月14日 | 鉄道
 神戸新聞web版記事からです。神戸新聞以外でも昨日、全国ニュースで多く報道されましたが、2005年4月の兵庫県尼崎市の福知山線脱線事故で、歴代の社長の責任を問う裁判の最高裁判決があり、3人とも無罪との判決だとのことです。
記事:106人犠牲「責任どこに」JR脱線3社長無罪確定へ

 運輸安全委員会の鉄道事故調査報告書が出ております。⇒こちら(pdf)目次ファイルで、資料が膨大なため、各パートに別れています。

2005年4月25日の9時過ぎでした。CBCラジオ、つボイノリオの聞けば聞くほどを聞いていたら、速報の第一報。その時は、福知山線で電車が脱線した、というものでしたが、まさかあのような事故であるとは、その時はまだ分かりませんでした。
 お昼前のニュースで、映像を見ましたが、信じられないひしゃげ方。しかも数えたら両数が足りない。
 先頭車はマンションの中へ突っ込んでいたのか、完全に壊れて、数えられなかったのか、あの光景の映像は今でも記憶に残っています。

 事故の発生当初は、踏切で自動車とぶつかった、という誤報も流れました。
 事故現場はよく存じているところで、そこには踏切はありません。少し行った所には踏切がありますが、事故とは関係ない所です。

 事故の直接の原因は、当該快速電車の速度超過です。直前まで120km/hで走行し、現場付近はR300の急カーブで60km/hの制限速度。
 これが何等かの事情で、速度を落とさずに、120km/hのままR300のカーブに突っ込み、カーブの途中にあるマンションに脱線しながら突っ込んだもの。
 さて、ではなぜ速度超過に至ったのか、ですけど、運転士が死亡したので調査ができませんでしたが、状況から推察されることは、
・当該列車は僅かに遅延が出ていた、
・よって日勤教育の恐れが思い出される状況となった
・なので遅延幅を抑えるために回復運転に努めた結果、現場付近のブレーキのタイミングが遅れてしまった
・・・ということだそうです。

 日勤教育、報道で盛んに報じられました。全く意味の無い、職員のイジメとも言える教育で、これの存在が事故に至った遠因ではないかと推定されています。
 そこで、事故の責任という点で、歴代のJR西日本の社長に責任の有無を問う、ということで一旦は検察が動きました。現場付近の急曲線で制限速度超過を防ぐATS(自動列車停止装置)の設置義務があるかどうか、ですが、検察としては不起訴となりました。
 事故の責任者がだれも裁かれないのはおかしい、ということで検察審査会で不起訴不当、ということで弁護士による起訴で改めて裁判が始まりました。
 このことは弊ブログでも書いたのかな、今一つ記憶が無いですが、本件事故に関しては、歴代の社長にはATS設置の義務は無いだろう、つまり自己の責任を問うのは難しいだろう、と思っておりました。
 結局、地裁-高裁と原告敗訴で、最高裁に至りましたが、最高裁の判決でも歴代の社長の責任は無いと判断しました。
 事故との直接の因果関係からすれば歴代の社長には責任はありません。が、しかし、日勤教育というイジメの体質を作った社風への責任はあると思います。この責任は、法律の刑事訴訟では罰せられないことです。これはむしろ天罰の範疇で、神が下す類のものでしょう。
 世の中、法律で裁ける罪はむしろ軽いもので、真の大罪は法律では裁けないものです。国津罪並であります。

 事故列車が突っ込んだ現場。Youtube前面展望動画から。マンションは取り壊され、更地になっています。



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2 コメント

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社長の責任はあって当たり前 (ponta)
2017-06-15 15:14:50
 この判決には少々頭をかしげるところが有ります。
日勤教育とか言う虐めです。此れが有るから運転士も回復運転をしなければと言う事に成りませんか?
こういう日勤教育という制度を了解したのは当時の社長で無いでしょうか。
60kのところを120kと言うのは度が過ぎていますが、その土壌を作ったのは社長です。 
社長の無罪放免は納得いきません。
納得いかないけど (kisomitake)
2017-06-16 01:25:41
コメント、ありがとうございます。

鉄道各社の運心(運転取扱心得)には、遅延が生じたときは、できるかぎり回復運転をする、との規定があります。
これを過度に要求された結果が、福知山線事故ですが、この背景には日勤教育という超大馬鹿なイジメがあるからだ、とされています。
こういう企業風土をつくったのは歴代社長や部長クラスなのですが、日本の法律はそこまで追及できない法体系です。
結局は、直接の当事者だけ、むしろ小罪で、大罪ものは、なかなか法では裁かれないです。

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