mitakeつれづれなる抄

普段いろいろ見聞き感じ考え、そして出かけた先で気になることを書き綴ったブログです。

高速バス・路線バスとツアーバス・一本化へ

2012年04月30日 | バス

 先週、CBCラジオとTBSラジオで話題として取り上げられていましたが、高速道路を走るバスには制度上で、路線バスとツアーバスの二種類があり、その違いと今後はツアーバスは路線バスとして組み入れられる事を話していました。

 多くの方は、そんな高速バスにツアーと路線と二つもの違いがあるなんて知りませんし、気にした事もないですね。特に夜行では「寝て目的地に着く」という最大で且つ唯一の目的が達成されればそれでよいわけで。

 しかしこの両者、違いが意外と大きな問題をはらんでいます。

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 高速道路を走るバス、すなわち「高速バス」。厳密には高速道路を走るだけでは高速バス(路線バスでは)にはならないのですが、今や日本各地を結んで右肩上がりの産業になっています。本音を言えば、その右肩上がりが鉄道の利用にならないかなと思いますけど。

 法制上、この都市間を結ぶバスは誰でも利用できることから「一般乗合の定期路線」、すなわち「路線バス」であるべきです。

 一方で旅行会社などが主催企画して広くお客を集め、旅行を行うものをツアー旅行といいますね。このツアー旅行は出発地で集合、各地を回りそして出発地へ戻るものですが、一つの形態として出発地集合目的地解散というのがあります。そしてツアー旅行商品にセットされたのは片道のバスだけ。

 この片道だけの旅行が、ツアーバスと呼ばれるもので、お客の立場からすれば旅行業法が適用され、「旅行社の商品を買った」形になります。

 路線バスは道路運送法の適用で、そこらを走る普通の路線バスと同じもの。路線バスの運行概念に「運行系統」「停留所」「回数」「運賃」があって、運行開始に当たってはそれぞれ定め、許可(運賃は上限認可)がなされて初めて運転が開始されます。そして運転開始後も、運転系統を逸脱できず、停留所も必ず停車し、お客がいなくても勝手に運休は許されず、運賃を下げて「バーゲンセール」もできません。がんじがらめな状況ですね。

 ツアーバスはあくまで旅行商品なので、値段の設定は自由、お客さんの多少で増車が可能、目的地までは何処を走ってもいい(一応運行計画はたてます)もので、自由度が高いですね。そして旅行社が貸切バス事業者と運送契約を結んで、つまり下請けで運行させるもので、この貸切運送は道路運送法に規定されているものです。

 ツアーバスは路線バスではない以上、公道上には停留所の設置ができません。その代わり集合場所とした近辺の道路に野放図に各社のツアーバスが停車する光景が見られ、周辺の道路交通に影響を与えています。高速ツアーバスが路線バス事業と事実上同質の運送であることから、高速ツアーバスを路線バスに組み入れる事を主眼とした内容で、このほど「バス事業のあり方検討会」の最終報告がだされ、5月から順次実施に向けての動きが始まります。

 主な内容として、路線バスでは機動的な対応が難しかった、運賃の引き下げ、運行便の増車に他バス事業者の車両を使う、といったもので、現在のツアーバスを企画している事業者にも新たに路線バス事業(高速乗合バス)に参入しやすくしようというものです。

 ツアーバス催行者からすれば規制が厳しくなりますが、適正な価格で安全が担保されているかどうかの監督が行き届くかどうかで、むしろお客のためになると思います。また既存の路線バス事業者からみれば規制緩和ですね

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 ところで、これ本当にこの内容通りになるのでしょうか。新たに路線バス事業に参入するには停留所の設置をしなければなりません。既存の路線バス事業者はよくお分かりの通り、バス停一本置くのにどのくらい苦労しているか。そして停留所を置いたら、複数の発車時間は許されませんので、ダイヤの調整も行わねばならず、乗合事業に移行できたものは兎も角、多くの高速ツアーバスは事業継続が困難になるかもしれません。


二十四節気に日本版ですか

2012年04月29日 | 季節・暦

 本日の中日新聞朝刊、日曜日の小中学生向け記事からです。名称と現象が微妙にずれている二十四節気の名称に、日本の季節感や時代にあった新しい言葉を作ろうという動きがあるのだそうです。

 すなわち、よくいわれる2月4日前後の「立春」は、冬真っ只中なのになぜ「春?」や、8月23日頃の「処暑」は、まだまだ残暑続く頃なのに暑さの処分するような意味はおかしい、ということからだそうです。

 これ、二十四節気日本版を作ろうと言い出したのは、日本気象協会。昨年2月に発表し、気象、暦、俳句、などの分野から専門家を招いて検討を始めたらしいとのこと。また節季の名称にも認知度が大きく違いがあり、年を四等分する、冬至、春分、夏至、春分は92%を超える方が知っていたものの、清明(4月5日頃)、芒種(6月6日頃)の認知度は1割以下、小満(5月23日頃)にいたっては20人に1人とのこと、だそうで。

新聞記事
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 二十四節気が成立した中国内陸部は乾燥地域で、年最高気温となるのが7月であり、8月には暑さもほぼ収まり処暑の言葉もよくあうものの、日本は周囲が海洋に囲まれており、熱しにくく冷め難い水の影響を受け、年最高気温・最低気温はこれよりも1ヶ月後ろへシフトしています。

 そんな異なる環境であるが故の二十四節気名称で、これを日本にあったものにしようとするのだそうですけど、私はどうかな?と思いますね。既にこれまでこの名称で使われてきましたし、日本でも北海道では比較的この二十四節気の流れに近い傾向があります。一方で日本列島は東北地方から九州鹿児島まで。緯度の違いで生物季節が違いますし、沖縄に至っては二十四節気の名称は当てはまらない亜熱帯気候です。

 そこで、そんな新たな名称を考える、などということしなくていいと思います。第一。新たな名前が付けられても私、覚えられっこありません。名前をいじりたくなるの、担当者らしい発想ですね。これ自治体の町名改正にも似た動きで、複雑な町名をすっきり簡潔に、いじりたくなるのとよく似ています。

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 ところでその「小満」は20人に1人、つまり5%の認知度だそうですけど、CBCラジオ「つボイノリオの聞けば聞くほど」リスナーに限れば、認知度95%以上ではないかな。そしてもう一つ「啓蟄」も聞けばリスナーに限れば100%近い認知度でしょう。(笑)


祖父江支所が無くなる?・稲沢市の支所機能縮小提案

2012年04月28日 | 地元尾張の話

 本日の中日新聞尾張版記事からです。稲沢市の公共施設のあり方検討委員会が27日、稲沢市役所で開かれ、祖父江と平和の両支所を市民センターに機能縮小する経費削減策を提案したとのこと。

 この二つの支所は、合併前の中島郡祖父江町役場、及び同郡平和町役場を稲沢市編入後に支所に移行し、建物は現在の耐震基準を満たしていない上に、役場機能の終了でスペースが余っている現状から、このような提案がなされたとのことです。

 提案では、祖父江では、現支所の北東500mの保健センター祖父江支所に、平和では支所隣の平和らくらくプラザに、それぞれ市民センターを設置し、職員の削減を含めて年間1億7000万円の節約になるとのことです。編入前の稲沢市では、市内7つの中学校区ごとに市民センターがあり、それと同じ形とするのでしょう。市民センターでは住民票発行や市税の支払いは出来るものの、印鑑登録などは市役所へ行かねばなりません。

 記事です。
20120428

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 そうですか、これでまた祖父江町の面影が消えるわけだな。私、これまでのブログ記事でお感じの通り、この平成の大合併は批判的な立場です。祖父江は祖父江でしょう!、なんでギンナンの産地が稲沢なんだ?観光案内でイチョウの木が写り、「稲沢市」と書かれると、何処か抵抗感があるな。あれは祖父江町。

 ・・・と言う石頭は私ぐらいなもので、考えればその祖父江町も、昭和31年に長岡村を編入しており、今も長岡地区では独自性がありますし、祖父江町も大もとを正せば、江戸時代に祖父江村が上(かみ)と下(しも)に別れ、下祖父江村が合併前の祖父江町のルーツになります。

 つまりどの時代の状況かで地域名のアイデンティティが決まるものでして、私よりもずっと年下の方は、祖父江も平和もすんなりと稲沢と思えるのでしょう。

 祖父江支所を祖父江センターにするのは、稲沢市の問題で私が口出すことではないですが、市町村合併の時に謳われた、「地域の独自性」を失う方向にはしたくないものです。


カルピスをアサヒが買収へ・今は家庭では薄めない

2012年04月27日 | ニュースな話題

 今日のTBSラジオ「荒川強啓デイ・キャッチ」、ニュースランキング第2位にランクされたニュースから。「アサヒ、カルピス買収へ。国内飲料のシェアは3位に浮上」。アサヒビールのアサヒグループホールディングスがカルピスを買収のため、カルピスの親会社である味の素と協議に入ったとのことです。

 この買収により、アサヒは国内飲料メーカーの第3位に浮上し清涼飲料の事業教化、カルピスは販路拡大が期待でき、味の素は売却資金をM&Aに振り向けられる、それぞれの思惑が一致したとのこと。

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 リスナーからのメッセージが愉快ですね。その昔(私が知る)はカルピスは茶色の瓶で販売され、家庭で飲むカルピスは原液を薄めて飲んでいたことから、普段は薄く作っていたものを、お客が来たりしたら濃く作ったりして、家庭家庭の濃さが結構違いがあったのだそうで。

 そして、濃く作るおうちは裕福だ、ともありました。一方で見栄で濃くするお宅もあったとかで、カルピス一つとっても色々な家族模様がありますね。

 

 そしてカルピスと言うと、木曜午後8時のドラマを思い出します。「肝っ玉かあさん」や「ありがとう」などのドラマ、カルピス一社提供でした。ドラマの中でほぼ必ずカルピスが出され、その色が結構濃かったな。子供心にも自宅で出される色よりは濃そうな感じがしたものです。

 そして一人で冷蔵庫を開けて作れるようになると、コッソリ濃く作った物です。しかし濃くすればするほど、却って口ざわりがよくなりますね。濃ければ良いものではなく、物ごとには程々があることを、このカルピスでしりました。こんな些細なことでも社会勉強ですね。

 

 そして今は、カルピス原液を茶色の瓶で売っていない事をはたと思い出しました。そういわれれば近所のスーパーでもあの瓶は売っていません。そのかわりペットボトルに入ったカルピスは売っています。もうあの瓶は完全に売っていないのかな。お中元とお歳暮の品ではカルピス詰め合わせが有力な商品でしたけど、今はどうなっているのだろう。

 久しぶりにデパチカ、散策してみるか。


唱歌からフランス歌曲までvol.4・花尽くし

2012年04月26日 | 音楽

Munetsugu20120425  4月25日は、お世話になっているピアニストの平山晶子さん演奏されるコンサートがあり、拝聴してまいりました。「花尽くし」唱歌からフランス歌曲までvol.4と題しての、朗読が入った演奏会。

 演奏者は他に、ソプラノ、内田公仁子さん、詩の朗読、近藤よし恵さん。プログラムでは「vol.4」と書かずローマ数字ですが、これはインターネットでは使えない文字ですので「vol.4」といたしました。

 演奏曲などです。

  1. はる 谷川俊太郎 詞・團伊玖磨 曲
  2. からたちの花 北原白秋 詩・山田耕作 曲
  3. たんぽぽ 三好達治 詞・中田喜直 曲
  4. さくら横丁 加藤周一 詩・別宮貞雄 曲
  5. 花の街 江間章子 詩・團伊玖磨 曲
  6. 淡彩抄より“別後” 大木惇夫 詩・別宮貞雄 曲
  7. 抒情歌より“花季” 大木実 詩・團伊玖磨 曲
  8. 抒情歌より“藤の花” 大木実 詩・團伊玖磨 曲
  9. 「朗読」 私を束ねないで
  10. 「ピアノソロ」 ドビュッシー
     雨の庭
  11. 蝶と花 ユゴー 詩・フォーレ 曲
  12. リラに来るナイチンゲール
     レオポルド・ドファン 詩・レイナルド・アーン 曲
  13. 麦畑の花 アンドレ・ジロー 詩・ドビュッシー 曲
  14. 夕暮れのハーモニー ボードレール 詩・ドビュッシー 曲

   名古屋市中区 宗次ホール 午前11時半始まり

 1~8は日本の曲、11~14がフランス歌曲。そして1~9と13・14で朗読がありました。朗読は以前に鬼頭久美子さんのコンサートでも拝見しましたけど、音楽と語りの組み合わせは、立体的に感じます。

 後で書きますけど、実は私、ホール入りしたのが開演の直前。そのため受付で頂いたパンフなどは一通り拝見した後、カバン行き。地下鉄栄駅から大急ぎで歩いたもので、しかもこの春最高のポカポカ陽気。汗を拭き拭き身づくろいしたら開演2分前でした。直ぐに客席へ入りましたので、パンフ取り出せず(ゴソゴソ音を出したくない)。そのために朗読は全て耳で、つまり五感を耳に集中させての拝聴でしたので、言葉の持つ一つ一つの情景がとてもよく蘇りました。近藤さんの言われる「言霊」を感じます。

 からたちの花やタンポポは、よく知られている曲ですね。日本の良き自然の姿を伝えています。こういうの失われかけると初めて気が付くものですね。

 全ての曲でピアノ平山さんの演奏、というか伴奏。メインの演奏はドビュッシーの一曲だけですね。素朴な疑問ですけど、ソプラノと朗読は一度退席しますけど、ピアノはいつもずっと出たまま。お疲れになりませんか?・・・ってこれ愚問ですね。・・・追記・・・大丈夫だそうです。

 そして私はフランスのあの音楽が性にあい、後半の4曲はさらに心地よく拝聴しました。決して平和なものだけではないですが、フランス歌曲、私好きですし、ソプラノの内田さんの美しいフランス語による歌唱も、とても味わいがあります。

 

 さて今回の宗次ホール、いつもの1階席ではなく2階席。要するに到着が遅かったので1階はほぼ一杯でした。2階は席が3列。その最後部。随分高かったです。ピアノの鍵盤をそのまま延長した位置に座りまして、平山さんの手の動きがとてもよく見える位置でした。そうなんですよ~akoさん。

 その2階席の印象ですけど、ピアノの音の広がりは確かに好いものですね。音の残響をよく考えられている宗次ホールのいいところ。ただソプラノの声が、惜しいかな、少し音のエネルギーの届きが今ひとつでした。やっぱり声楽はあまり高くない位置の席がいいのでしょうね。

 で、そんな2階席に座る事となった遅れた理由。この4月25日に新たに名古屋~大阪間の高速バスが走り始めました。その大阪発第一便が名古屋着10時55分で、それを見届けようと10時58分までの僅かな余裕で待ってみました。本当に10時58分に来ました。第一便に知っている人が乗っており、僅かな交流時間を経て、地下鉄名古屋駅を発車したのが、11時11分。慌しいですね。

 教訓。やっぱり演奏会には早めに到着し、心を演奏に向けて準備しましょう!