走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

診療補助

2017-06-17 | 仕事
カナダBC州にはないが他の州やアメリカにはPhysician Assistant (PA) がある。名前の通り医師のアシスタントをするのが仕事で、救命救急士や軍隊の医療チームで働いていた人そしてもちろん看護師出身者が多い。

ナースプラクティショナー(NP)は看護師の資格が必要なのに対して、PAは医療分野であれば専門を問わないという事。

さて昨日の続き。看護師は医師のアシスタントなのか?答えはイエス。医師の診療補助と言う役割があります。投薬など医師の指示を実行し、患者の状態を観察し医師に報告し、医師はそれを次の治療計画に生かす。看護師は〜はどうですか?と医師(治療計画)に対して意見を述べる事は出来ても治療(診断、処方、検査など)を自ら行う事は出来ない。それはPAも同じ。少しは診断、処方ができるがNPに比べれば限られている。

看護師の仕事は医師の診療介助だけなのか?いえいえ看護師には日常生活の世話と言う役割も。看護学校1年目に学ぶ、清拭、排泄の介助、食事介助などです。私はこれらが看護師にとってとても大切な役割だと思っています。昨日書いたようにこれらの介助を病状の安定している患者に行うのなら特別、看護師でなければならない事はない。介護士だって看護助手だって出来る。しかし病状が複雑な患者にとって、病態を理解したうえで日常生活の世話ができるのは看護師だけだから。

ケアマネと呼ばれる看護師だって、日常生活の世話や診療の介助をしなくても、病態、社会的な因子や全人的な目で総合的な日常生活を含む治療計画が立てれるのは看護師だからこそ。言語療法士でもない、呼吸療法士でもない、栄養士でもなく、薬剤師でもなく、理学療法士でも作業療法士でもソーシャルワーカーでもカウンセラーでもない、そして医師でもない、看護師ならではの仕事の核だと思っています。そして先に挙げた多種職の少しの全てをかじっているのも看護師。何でも屋と言う言葉が似合う。私が素晴らしいと思う看護師はこの核と何でも屋がしっかりあり、個だけではなく社会因子など大きな因子も患者の全人的な部分だと理解でき健康回復や維持に活用できる人。これがユニークな看護師の仕事の特性だと思っています。

ミニドクター、、、看護師のくせにやたら医師のように疾病の知識が深くて出来る人。でも日常生活の介助を嫌ったり、態度が悪くて患者には嫌われているタイプ!なーんてのが昔あったなあ。私はそういう人をみかけると看護師の核が嫌いなら医者になれば良いのにと思っていました。

あ、こんな風に書くと私は生活介助に燃える病態はさっぱりな看護師に思われてしまうか?!一応メンツのために書いておきますが、観察力、判断力、知識も高く、介助も処置もテキパキ、患者に人気の看護師でしたから。ふふ。

多種職の中で自分を見失いたくないと常々思っていました。私は医師でなく看護師なんだと。それは看護を医師より低く位置づけするものではなく、患者の回復にとって大切な1つの職業だと胸を張って言える誇りだったからです。

私はPAになりたいとは一度も思いませんでした。もちろんBC州にはない職業だと言う理由が最大ですがPAがあったとしても希望をしません。なぜってPAは看護師でなくてもなれる。という事は看護の特性が重要視されない職業だからです。私は看護が大好きで看護師であった事に誇りに思って今の職業を選んだのです。

胸腔穿刺、中心静脈の留置、挿管など、こんな医療行為は別に看護師でなくてもできる事なので興味はありません。実際カナダではこれらの処置は医師以外の人がやってくれるし、、、。もちろんこれは私の個人的意見であって、技術系が好きな人は完璧な処置をする事に情熱を注ぐだろうから、それは個人の自由です(あ、私は技術系も大好きです。でも同じ事ばかりしていると飽きちゃう自分を知っているので)。

シリーズで書き続けた今回。これほど看護に誇りを感じる私はあのツイッターに我慢ができませんでした。そして日本では一部の医療行為が医師の指示のもとで行える特定行為看護師が誕生しました。その定義を外から見ていると、なぜNPと呼ぶのだろう?PAの方が内容にずっと合っていると思うのにと思っていた事。この2つが重なって書いてみました。

長々、最後まで読んでいただきありがとうございました!



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