走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

労災

2017年11月19日 | 仕事
仕事場での怪我。自分の不注意だろうが、原因は何であろうが報告の義務があります。報告を怠ると利益を得ることが出来ません。

その時は大丈夫でも後から後遺症が出たりするのでとりあえず報告をする事は大切です。

彼女は3週間前に仕事場で転倒しました。診察へ来たのですが労災には報告しないと頑なに断るので、私も報告しませんでした (労災の報告書は時間がかかる書類。申告しないと本人が言っているのなら無駄な労力を避けようとした私)。

で、びっこをひきながら来診する彼女。数日前別の職場で重い荷物を運ぼうとして足の付け根が痛くなったと。今回は転んでいない。

診察をすると3週間前にはなかった青あざが臀部に。前回の診察後から著名になり、痛みも良くならないし、足の長さが違うような感覚が、それに体重をかけると痛くて、、、と。

えええ?!良くならなかったら再診するように伝えましたよね!折れてたらどうするんですか?!と声を荒げてしまいました。

彼女は言います。労災とか職場に迷惑をかけたくないの。我慢すれば治るはずって思っているうちに3週間経っちゃって、、、。人に迷惑をかけたくない、物事を大きくしたくない、せっかく雇ってくれるのに失いたくない、、、と彼女は言います。

どんなに気をつけていても事故は起こります。労働基準は労働者を罰する為にあるのではなく、守るためにあるのです。報告する事で雇い主が良い顔を見せないような職場はとっととやめたほうが良いのです。

って、言うのは簡単なのですがぎりぎりで生きている人にとって雇用は命と同様大切なもので私のように考えることはできないのかもしれない。



ゴーストタウンにも行きました。4年だけ栄えた町。学校や銀行の建物の一部だけが残っている。



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