走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

今か将来か

2016年11月07日 | 仕事
今回の学会のお題は糖尿病。この20年間、新薬が次々と現れた糖尿病界。その辺を整理がてらにが目的だった。

古い薬に比べ新薬は高額。1ヶ月の薬価が2〜5万円ぐらいかかるものだ。私の患者層で払える人は少ない。古い薬から順に使い、効果がないとためと理由があれば州が負担してくれることもあるので、滅多に使用しないが、それでも知っていなければならない。

で、新薬は高い、高いという事に対して糖尿病性の褥瘡に関わる感染科や血管外科の医師が言った。

糖尿病を持っている人の医療費はそうでない人より年間75万円ほど医療費がかかる。褥瘡を併発した人たちは更に高額になる。年間110万円ぐらいプラスで必要になる。足を切断する事になればさらに、、、と糖尿病にかかる医療費は膨大だ。それに比べたら新薬は安いものだと言う。しかし残念な現実は医療費は今ある事にしか出費できず、将来への投資には使えないようになっていると。

膨大に増加する医療費の原因の1つはこの将来投資が制限されているからかもしれない。


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