走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

覚醒系の薬物

2016年01月05日 | 仕事
何故パーティードラッグと呼ぶのでしょうか?

以前にも書きましたが、違法薬物には大きく分けて4種類。
鎮静系、覚醒系、幻覚系、そしてマリワナ。

よくパーティードラッグと呼ばれるのが覚醒系。コーヒーを飲んだら疲れていたのにシャキッとして仕事を続けることや徹夜ができる。カフェインの覚醒作用です。

覚せい剤、コカイン、エクスタシーなどは強い覚醒作用があり、眠る必要もなく、食欲なんてどこかへ行ってしまい、何時間でも踊り続けることができるのです。そして強い性交の欲求が生まれます。これがパーティードラッグと呼ばれる理由。

患者に指導する時は覚醒系の薬を使用する前に食事を済ませる。性病を避けるためにコンドームを準備する。女性は女性用のコンドームを挿入させておくように話します。

錠剤、スモーク(気化)、鼻から粉末の吸引、そして注射。ルートは4種類。ルートにより効果が出る時間が変わります。

薬によって興奮状態にするので、一番影響を受けるのは心臓です。私の患者さんの多くが30代後半40代ぐらいから、心筋梗塞をしてもいないのに、高血圧もないのに、心肥大や心房に血栓を形成したり、心不全の症状が出てきます。長年覚醒系の薬を使ったツケが回ってきます。

食事をしないので貧血、歯のケアなんてどこかへ行ってしまうのと口渇から虫歯がすごいスピードで始まります。歯のない患者が殆どです。

薬には作用と副作用の両方が必ず付いてきます。

パーティードラッグに頼らなくたって、楽しい気分にはいくらでもなれるし、勇気が出る方法だってあるし、セックスを楽しむことも出来ます。パーティーにドラッグは必要ありませんよ。使用しないのが一番です。

サーフィンのあとアドレナリン出まくりの笑顔!



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