走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

低血糖の恐ろしさ

2016年08月14日 | 仕事
リオ 五輪。日本勢の活躍が目立ち嬉しい限りです。東京五輪に期待が高まります。カナダ勢も小国ながら頑張ってますよ。メダルは全部女性陣。ガールズパワーです!

2型の糖尿病がコントロールできず、高血糖で入退院の経験が数回ある30代の彼。既にインスリンを前医に処方されていた。1日1回投与の持続型と血糖値を調べて量を調整する速攻型のインスリンと内服薬の3つ。

私の患者になってからは、薬物依存の問題が多く、糖尿病どころではなかった。

そんな彼も落ち着いてきた。麻薬フリーとなりカウンセラーとも良い人間関係を築いて来ている。

それでも糖尿病に関しては、なんだかいい加減。内服薬は低血糖が怖いから飲まない、と。彼に内服薬の役目を何度も説明し、ようやく服用するようになった。

で、3ヶ月毎の血液検査の結果が送られてきた。空腹時の血糖が危険な位低い。

慌てて彼がいるホームレスのシェルターを訪れる。何度言っても受診に持ってこなかった血糖計測器。見てみると平均的にかなり低い。

速攻用のインスリンの量を聞くと、なんともいい加減。

彼の糖尿病治療の知識は無いに等しく、とんでもない使い方。

速効型のインスリンは中止。食事は今まで通り3回とスナックを2回必ず取る。持続型のインスリンも48単位から40単位に減量。内服はそのままとした。説明し、紙に書き上げ、シェルターのスタッフにも説明した。3日後には測定器と一緒に必ず再診するようにと伝えて。

メチャメチャだった生活から規則正しい生活になったことが大きな原因だと思う。もしかしたらインスリンも必要無いようになるかも。こまめな受診が大切です。怖い怖い。



ビールの試飲をしてチョットふらふらの足取りで行った往復1kmのハイキング。隠れ家的な泳ぎを堪能する人の湖とか。私?泳ぎませんでしたよ。酔っ払いは溺れやすいですから。


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