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イヴァン・クリーマ「僕の陽気な朝」

2010年05月30日 | 海外の作家
文学の冒険/第37回配本
チャベックを探しに行って偶然見つけた本
これが古本屋ではない本屋さんの棚にあったというのは今の出版業界の状況を思うと奇蹟に近いことではないでしょうか
ページを開くと古い本の匂いがします
これから先我が家の本棚で何年を過ごすことになるのかしら


クリーマは1931年チェコでユダヤ人技師の家庭に生まれる
家は福音派のキリスト教徒
1956年プラハのカレル大学哲学科を卒業
卒論はチャベック論
本作は1978年にトロントの出版社からチェコ語で出版され以来各国語に翻訳されています
日本で出版されるまでなんと20年もかかっています

ソビエト侵攻以降、常に監視下に置かれ規制を受け、病院の雑役夫の仕事も経験する
しかし亡命することは無くチェコに住み作品を書き続けたクリーマ

社会主義体制下で書かれた滑稽で奇妙、破廉恥、不条理、ちょっぴり悲しい7つの自伝的短編集

月曜日
僕の家のテラスにベジーシェクが降ってきた
 子供と僕との奇妙なやりとり「ペテン師物語」

火曜日
かつての不倫相手から一本の電話がかかってくる
 彼女と僕との関係はどうなるのか「センチメンタル・ストーリー」

水曜日
クリスマス・イヴの前日、厳しい冷え込みの朝、友人の仕事の手伝いに出かける僕
 絶望的な鯉と恋の話「クリスマス共謀物語」

木曜日
僕が修理工場で見たものは
 エロスと老人の滑稽譚「エロティック物語」

金曜日
病院の雑役夫として、作家としての僕
 病院で見た生と死の哀しさ「病院雑役夫物語と挿入された物語」

土曜日
ピンクのカーテンが掛かった部屋で見た男達
 職を失ったインテリ仲間と建築材を盗みに行った先で見た淫猥な風景「泥棒物語」

日曜日
僕を目覚めさせたのは教会の鐘の音だった
 奇人の説得、堕落した娘の誘惑に翻弄される「奇人・変人物語」


タイトルに陽気という単語が入っているのが不思議といえば不思議

抑圧された社会でしたたかに陽気に生き残ってやる
でしょうか

一本筋の通った一冊でした

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