梟の独り言

色々考える、しかし直ぐ忘れてしまう、書き留めておくには重過ぎる、徒然に思い付きを書いて置こうとはじめる

酒場遍歴記番外編・六本木の銀の舟

2017-07-19 14:21:57 | 昭和の頃
TVで静岡ゴールデン街と言う処の放送をしていた、昭和の雰囲気のある飲み屋街だが今は「バブル期の雰囲気」を押し出して結構若い女性客に受けているらしい、
ワンレン・ボディコンで色んなゲームなどをしているらしい、私はこのバブル期と言う時代の恩恵は全く受けていない、
まあ焼け跡世代でもないが生まれは敗戦後3年目だから耐乏の時代である、しかしすべてを失った後の時代だからあとはどういう結果であれ良くなるだけの時代だしその後朝鮮戦争景気で景気は確かに上向く一方だった、
まあ名前を付けるとすれば「金の卵世代」とでも言おうか、もっとも金の卵が金の卵を産む鶏になったと言うのはまれである、
自分は中学を出るとそのまま働きだしたが同年代の連中は学生運動に傾倒しキャラメル学生が生まれ「止めてくれるなおっかさん」などと言われゲバ棒世代ともキャラメル世代ともいわれた
日本列島改造計画の功罪で土地の高騰が株価を押し上げて実体のない好景気が崩壊するまで世の中が浮かれまくった時代になった、
あの時代はいったい何だったのだろうか、大学を降りた新社会人は毎日の様に夜の街に繰り出して一晩に数万使う若者が居たと言う半紙を苦々しく聞いていた、
自分はこの飲み方には全くなじめずジュリアナどころかディスコティックすら足を向けていない、飲み方はもっぱら焼鳥屋だったがその頃会社の同僚はスナック党が多く週末はその手の店に繰り出していた、
同僚の親しい友人は時代の寵児的な若者で彼の誘いで六本木の店に何度か行った事が有る、
六本木の交差点から麻布の方に降りる坂を少し下った左側の細長いビルの最上階にあった、確か「銀の舟」と言う店だったと思う、
いすゞの117クーペを乗り回していた彼の行き付けらしい、大抵10時を廻った頃に入って日が変わるまで飲む、何回かに一回は夜が明けてから帰るのだが自分は夜が弱い、
特に酒が入ると耐えられなくなって寝てしまう、何度目かから行く度に寝入ってしまい隣の女の子が目が覚めたら変わって居た事もあった、
何度目かに行った時にママさんから「来る度に寝ていますけどそんなにうちはつまらないんですか!」とかなり本気で怒られて「そんなにつまらないならもういらっしゃって頂かなくても結構ですから」と出入り禁止になってしまった、
未だにアルコールが入ると眠くなるがその事を思い出すので眠くなるとさっさと退散する事にしている、
やはり本気で飲むなら自宅か旅館が良い、