梟の独り言

色々考える、しかし直ぐ忘れてしまう、書き留めておくには重過ぎる、徒然に思い付きを書いて置こうとはじめる

酒場遍歴記 さわ

2017-06-08 11:49:08 | 雑記
時間は少しさかのぼるが一時川崎に住んでいた時が有る、引っ越した時に若い方のK氏が泊りがてら遊びに来た、
男二人でアパートで飲むのも芸がない、近くの飲み屋を探して飲むことにする、
川崎は中原区、多摩川と川崎街道に挟まれた所は南武線の中原と武蔵新城の駅からほゞ同程度の距離で何もない、「駅まで結構あるな」と歩き出したら交番のすぐ後ろに行燈が出ている、紫の行燈はひらがなで「さわ」とだけ書いてある、入ってみたらちょっと昔のバーと言うか少々つくりの凝ったスナック風だった、
奥行きがあり入り口を入ると一段下がった左側スペースにゆったりとしたソファのボックスが1セット、右側に同じ様な臙脂のビロード風のボックスが3つ、左半分はカウンターになっている、
和服のママさんと若い女の子が二人いた、K氏はこの手の店が大好きである、実は対して酒は飲めないのだがとにかく金が有ると飲みに行く、
その分女の子の受けは実にいい、そのままこの店が新しい住まいの行き付けとなった、
週末はその店に居る事がになった、時々はK氏とM氏、全く下戸のS氏も来て騒いで我が家で寝ると言う時期が続く。
だがみんなが来る事よりK氏が来る事の方が多くその内彼が店の女の子二人に「店がはねたらアパートに来いよ、」と言う話をつけた、
閉店間際に勘定を済ませてアパートに戻ると暫くして「こんばんは~」とやって来た、
確か19歳と20歳、そのまま飲み続け二組になって別々の部屋に寝る、別々と言っても襖一枚で何をしているか筒抜けである、若気の行ったり来たりだ、
それからも知らん顔で飲みに行っていたが結構割り切った子達で顔にも態度にも全く出さない、と言うより何にも気にしていない様だ、
ママさんも全く気が付いていなかったらしい事はまた次の機会で
私の相手をした娘は19歳の方でその後しばらくしたらさわをやめてしまったのだが「取りあえず寝る所がないから」と私のアパーとに転がり込んでそこから別の店に行っていた、
自分は昼間の仕事なので出て行くときはまだ寝ていて帰って来ると勤めに行って居ない、
3ヵ月位したら居なくなったが最後まで新しい店は聞かなかったし言わなかった、
現金のある家ではないので鍵を渡していたがポストに入れて消えていたのだが、その後一度休みの日に寝ていたら「少しお金貸して」と来たことがある、自分は27~8の頃だったかな、もういい歳だ、どうしているんだろうな