ある音楽人的日乗

「音楽はまさに人生そのもの」。ジャズ・バー店主、認定心理カウンセラー、ベーシスト皆木秀樹のあれこれ

オリヴィア・ニュートン・ジョン (Olivia Newton-John)

2006年05月05日 | ミュージシャン

 
 今日は朝からオリヴィア・ニュートン・ジョンを聴いています。 
 爽やかな5月の朝に合う音楽をかけたかったので、オリヴィアの初期ベスト・アルバム(『アーリー・オリヴィア』)をCD棚から引っ張り出してきたんです。
 透明感のあるきれいな歌声が、澄んだ空気に気持ちいい。
 かつて朝の情報番組で流れていた『カントリー・ロード』が大ヒットしたこともあって、ぼくには「オリヴィアの歌には朝が似合う」というイメージがあるんです。
 オリヴィアは清楚な雰囲気に満ちた美貌の持ち主でもあり、ぼくはウットリしたものでした。
 彼女は、ぼくの子供時代のアイドルだったんです。
  

          


 1966年にイギリスでデビューしたオリヴィア・ニュートン・ジョンの長い歌手生活の中でよく知られているのは、ジョン・トラボルタと共演した映画『グリース』、ELOと共演した『ザナドゥ』、ダンス・ミュージックを大胆に取り入れた『フィジカル』などですが、ぼくが一番好きなのはアメリカでのデビュー(1971年)から『グリース』(1977年)以前までのオリヴィアです。
 初期はカントリー・フレイバーあふれる歌を歌っていたオリヴィアには、どこか土の香りのする、ナチュラルな雰囲気がありました。オーストラリア育ちで、動物好きということも、そのイメージに拍車をかけたのだと思います。
 デビュー当初は、ボブ・ディランの『イフ・ノット・フォー・ユー』やジョージ・ハリスンの『美しき人生』、クリス・クリストファースン作でジャニス・ジョプリンが歌った『ミー・アンド・ボビー・マギー』など、カントリー・アンド・ウェスタンにポップ・ロックをミックスしたような明るい曲が多かったような気がします。


          


 1970年代中頃には、ソフトでメロウな良質のポップスをたくさん歌っていますが、ナチュラルで透明感のある美しい歌声は、この時期の曲にとてもよく似合っているような気がします。
 とくに『そよ風の誘惑』は、タイトル通りやわらかな風かそっと吹き抜けていくような気持ちよさに満ちた名曲だと思います。
 少しせつなくて、より澄み切ったアコースティックなバラードの『愛の告白』も忘れることができません。


 ジョン・デンヴァー作の『カントリー・ロード』も、よくギターを弾きながら歌ったし、『ジョリーン』や『レット・ミー・ビー・ゼア』は深夜放送でよくオン・エアされていたような記憶があります。いずれも、オリヴィアのレパートリーの中では大好きで、よく聴いた曲です。
 当時は、洋楽女性シンガー・ファンの中では「オリヴィア・ニュートン・ジョン派」と「リンダ・ロンシュタット派」の二大勢力があり、雑誌などでもそのふたりを対比させる形で紹介している記事が多かったようです。
 ぼくは、最初はもちろん「オリヴィア派」だったのですが、どことなく悪女っぽくて、愛らしいタヌキ顔のリンダのこともすぐ好きになりました(もちろん歌も含めて、です)。
 今になって思いますが、われながら節操がないですねえ。。。(;^ω^)


          


 オリヴィアの祖父はノーベル賞を受賞したドイツの物理学者、マックス・ボーンであることはよく知られていますが、彼女が歌手活動のほかに動物愛護や環境問題などにも大きな関心を寄せているのは、こうしたことも無関係ではないのかもしれません。
 アメリカでは、社会問題にも積極的に発言する大スターは珍しくありませんが、オリヴィアのそうした姿勢も、まだコドモだったぼくの目には眩しく映りました。
 1992年には乳ガンの手術を受けてファンを心配させましたが、1994年には見事にカムバック。
 2000年のシドニー・オリンピック開会式で「Dare to Dream」を歌うなど、以後も着実に歌手として活動しているようです。
 年齢を重ねても、とても魅力的なオリヴィア。
 まだまだ彼女の歌を待っているファンも多いようですね。
 もちろん、ぼくもそのうちの一人です。


【2022.8.10追記】 2022年8月8日、オリヴィア・ニュートン=ジョンは、がんのため73歳で死去しました。


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6 コメント

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きれいですよね (けい)
2006-05-06 15:20:25
「ジョリーン」よく鼻歌まじりで歌った気がします。

トラボルタとの「グリース」はレンタルで何度か見ましたよ。歌も歌えて 演技もできて・・・すごいなと。歌手でも俳優顔負けの演技上手い人がいるけど、そういう人を見ると神様は二物を与えずというけど、与えているじゃないかーって思ってしまいます。

美人で歌が上手くて・・・

爽やかな彼女は 年をとっても爽やかさを失わないでいるんでしょうね、きっと。
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オリビアを聴きながら (moondreams)
2006-05-06 18:33:38
「ジョリーン」のシングル盤もってました。

この曲が好きで、オリジナル作者のドリー・パートン盤も買っちゃいました。



「そよ風の誘惑」もよく聴いた曲。MINAGIさんの挙げてる他の曲は僕も好きでしたよ!

今年、名古屋でもコンサートやって元気なとこ魅せてたようです。観てないけど
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けいさん (MINAGI)
2006-05-06 18:43:11
 あちらの歌い手さん(または俳優さん)は、芸達者な人が多いですね。芸達者どころか、余技(歌手の演技とか、俳優の歌)でも充分やっていけそうな人、とっても多いですよね。才能プラス尋常ではない努力の賜物なんでしょうね。(才能だけだったらやっぱり不公平ですよね~)



 最近のオリヴィアの写真、見ましたけど、きれいに年齢を重ねてるって感じがしましたよ。彼女ももう58歳なんですね。

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moondreamsさん (MINAGI)
2006-05-06 18:49:22
 歌詞に歌いこまれるほど一時はオリヴィアの知名度は高かったですよね。

 ぼくがオリヴィア・ファンになったのはジョリーンがきっかけでした。雑音混じりのAMの深夜放送でよく聴いた気がします。

 オリヴィアって、アイドルっぽい扱われ方でしたけど、いい曲がたくさんありましたよね。



>今年、名古屋でも

 え~、来日してたとは知らなかった。でも好きだったミュージシャンがいつまでも元気でいるのを耳にするのは嬉しいもんです。
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Unknown (ひげ)
2006-05-07 02:35:55
>「オリヴィア・ニュートン・ジョン派」と「リンダ・ロンシュタット派」の二大勢力



そうでした、そうでした。私も両方好きでした。オリヴィアはどちらかというと万人受けするタイプだったのに対して、リンダは玄人好み、という感じ?(笑)
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ひげさん (MINAGI)
2006-05-07 15:49:01
 そうですよね。なにかにつけて対照的なイメージがありましたよね。オリヴィアは清純派アイドルっぽい扱いだったけれど、リンダは恋多き自立した女、ってとこでしょうか。(^^)

 お嬢様的イメージのオリヴィアですが、ジーンズやデニムのシャツ、ウエスタン・ブーツなんかもよく似合ってたんですよね。そういう庶民的な雰囲気があるところも好きでした。♡~

 
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