ある音楽人的日乗

「音楽はまさに人生そのもの」・・・ベーシスト皆木秀樹のあれこれ

消しゴム

2012年02月11日 | お気に入りその他
                   左から皆木秀樹、宮下博行、河村恭子


 今月10日(金)は、岡山セカンド・シンプソンでのライヴでした。
 関西屈指のピアニスト・宮下博行さん(from西宮)、クール&ビューティーなヴォーカリスト・河村恭子さん(from宝塚)とのステージでした。たくさんのお客様も素敵な時間を共有していただけたようです。みなさまどうもありがとうございました。
 前日に旧知のOさんにピアノの調律をお願いしておいたおかげでピアノが絶好調!弾いている宮下さんもノリノリでした。
 実は宮下さんはベーシストとしてステージに上がることもあるので、今回は「ツイン・コントラバス」という、普段あまり見ることのできないシーンが実現したり、ぼくと宮下さんが交替でピアノに座る(正確にはピアノの前の椅子、ですが^^;)、なんて仕掛けや、河村さんのドラマ風語り入りの歌もあったりして、バラエティに富んだ楽しさ満載のステージになりました。



 さて、つい最近こんな詩を教わりました。
 某SNS上では「小学生が書いた感動的な詩」として広まってしまったみたいですが、かえってこの詩が有名になることにつながったという気もします。


消しゴム     まど・みちお

自分が 書きちがえたのでもないが いそいそと けす

自分が書いた ウソでもないが いそいそと けす

自分がよごした よごれでもないが いそいそと けす

そして けすたびにけっきょく
 
自分がちびていってきえて なくなってしまう

いそいそと いそいそと

正しいと 思ったことだけを

ほんとうと 思ったことだけを

美しいと 思ったことだけを

自分のかわりのように のこしておいて



 まど・みちおさんは、山口県徳山町(現・周南市)出身の詩人です。その名を知っている方も多いのではないでしょうか。『ぞうさん』(作曲:團伊玖磨)、『やぎさんゆうびん』(作曲:團伊玖磨)、『いちねんせいになったら』(作曲:山本直純)、『ふしぎなポケット』(作曲:渡辺茂)などが広く親しまれていますよね。みんな、知らず知らずのうちにまどさんの作品に接していることと思います。
 『いちねんせいになったら』なんて、「友だち100人できるかな」→「100人で食べたいな」→友だち+自分で101人と違うんか〜い、などと悪友たちとツッコミあってよく笑ったものです(^^)。※詩に対しての悪口ではありません。あくまで「ネタ」です〜(^^;)


 「消しゴム」、初めて読んだ時、なんだかちょっと泣けました。
 勇気が湧いてくるような、嬉しくなるような、切なくなるような、大きなエネルギーに満ちた詩だと思います。


 「いそいそ」というのが良いですね。「うまく消すことでみんなから褒められよう」とか「いいところを見せよう」などという計算や欲にはとらわれず、ただやるべきことを淡々とこなす、というふうに受け取れます。
 しかも消す対象は自分に責任のないことばかり。ふつうなら「なぜオレが」なんてグチのひとつも出るところなのに、この消しゴム君は、ただ「いそいそ」と。


 消す対象は自分で決めるのかな。やっぱり消しゴムの持ち主の意思がダイレクトに反映されるのでしょうか。


 消すたびに自分がちびて行くのは、ちょっぴり悲しいです。なんの報酬も評価も得ることなく、ただただ(人のやりたくない)「消す」という作業に身を削りながら、代償として自分が消えてゆく。。。
 でも、消しゴム君は「評価されたい」などという余計な欲はなくて、自分がちびて行きながらも、達成感みたいなものを味わっているのではないでしょうか。いや、そうあって欲しいです。


 最後の「のこしておいて」。文章上ではひらがな表記ですが、「残す」ではなくて、「遺す」という字が浮かんできて仕方ありません。


 でも、なんて言うんでしょう、単に言葉をうまく使って「人生の一片」を表しただけの詩ではなくて、明日からも心穏やかに頑張りたいという気持ちにさせてくれる、温かみのある作品だと思います。


 「人生をより良く過ごすためのヒント」あるいは「幸福が訪れる」的な言葉をひんぱんに見かけます。
 もちろんそれらの言葉は万能ではありません。またすべての言葉を消化するのもたいへんなので、まずは自分に必要なことだけを心がけよう、と思っています。
 そして、幸せになることというのは決して「お金持ちになる」「よいことが起こる」「災いが来なくなる」式の、物質的満足とか、打算的なものではない、というのがぼくの価値観です。自分の人生の終わりに「満足感」とか「達成感」を味わえればそれでいいや、みたいなところがあるので、「良いことがあるから」なにかを信じる、というのは眉唾くさく思えるのです。
 良くないできごとがあっても構わないから、しっかりした信念や正しい価値観を持って心豊かに生きてゆきたいですね。




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秋には涙?

2010年09月27日 | お気に入りその他
△ハチ君近影。最近「別の犬ごっこ」をして遊んでいます。これは「柴のふりをしたラブラドールごっこ」です。「チャウチャウ」バージョンもあるんだけど、それは嫌がって撮影させてくれません。

 

 なんかあっという間に秋の気配が漂ってきましたね〜。ついこの前まで暑さで参っていたのに・・・(^^;)でも相変わらず冷凍庫へのアイスの補充は欠かしません。
 このブログも月2回ペースになってしまっていますが(汗)、しのぎやすくなったので、もう少し更新頻度が上がるかも(^^)。

 
 さて我が家のテレビは、現在ほとんどDVD・ビデオのモニターと化しているので、TV番組を観ることはあまりないです。
 ところが、先日所ジョージさんの「笑ってコラえて! 3時間スペシャル 高校生の元気が世界をチョビっと変えるSP」内の、「(部活動の旅)チアリーディングの旅2010 完結篇」を偶然観ました。もう大感動でした。


     


 チアリーディング・ジャパン・カップ9連覇中の箕面自由学園高校と、それを追う3年連続ジャパン・カップ2位の梅花高校とがしのぎを削る様子をカメラに収めたものです。梅花の熨斗香里コーチは箕面の野口一江コーチの教え子である、という因縁もあり、手に汗握る場面の連続でした。


 何かに打ち込むことの素晴らしさを再確認させてもらいました。
 野口・熨斗の両コーチは、チアに対する厳しさを熟知しているのはもちろんですが、同時にケタ外れの「永遠のチア大大大好き少女」でもあるんです。だから厳しさと愛の同居した素晴らしいチームを作ることができるんでしょうね。両チームとも飛びぬけてアツい、いいチームです。


 主力選手の負傷、難易度の高い演技など、いろいろ壁はあるものの、前向きな姿勢で乗り切って、両チームともジャパン・カップ本大会へ勝ち進みます。
 準決勝を経て決勝へ残ったのは25チーム中8チーム。準決勝の得点の低い順に出場します。239点で2位通過の梅花は7番目、242点で1位通過の箕面は8番目。
 1位通過ながらも、僅少差で2位につける梅花を強く警戒する野口コーチ。2位通過の熨斗コーチは厳しいダメ出しをして、チームにカツを入れ直します。両者とも精神面が最後の支えだと見ています。
 そして本番。
 梅花の演技から出る気合いは強烈。弾け切って表現しています。失敗を恐れない、果敢な攻めの姿勢がスゴイ。「やってやってやり倒した」という表現がピッタリです。たぶん100%以上のものが出たんじゃないかな。本番でそれが出せるなんて、月並みだけど凄いことです。だからこそ、演技終了後に演じ切った喜びが爆発したのでしょう。緊張から解き放たれて思わず涙する者も。熨斗コーチも大興奮でした。叩き出した得点は実に268.5。9連覇中の箕面ですら滅多に出せない高いものでした。


     
     梅花高校レイダース


 逆に、梅花の演技のレベルの高さが痛いほど分かったからこそ、野口コーチは一瞬茫然とした表情を見せたのでしょう。
 そして、梅花への大歓声という重圧の中で始まる箕面の演技。ハイレベルの演技で梅花を突き離しにかかりますが、思わぬ痛恨のミスが出ます。しかし野口コーチはすかさず「あきらめるなっ!」の絶叫。メンバーも気持ちを切らさず全力を尽くします。このへんが観ていて唸らされたところですね。メンタル面の強さはもちろんでしょうが、全員が自分の立ち位置の責任を充分自覚していたんじゃないでしょうか。
 演技が終わった時の、刀折れ矢尽きて結果を悟ったようなみんなの表情が印象的でした。観客席にいる野口コーチからは「笑顔、負けるな」の悲鳴。それが聞こえたかのような、リーダーの「笑顔やで!(^^)」のかけ声。最後までベストを尽くした箕面のメンバーも素敵すぎる。


 箕面の得点は、、、準決勝を上回ったものの、梅花に20点近く離された249.0。でも、普段なら優勝していてもおかしくないものです。
 まさに狂喜乱舞する梅花チーム。やっと掴んだ初優勝。全力を出し切ったことの美しさが伝わってきます。とっても微笑ましい。画面を見ながら、ぼくも心の中で大拍手です。
 対照的に涙にくれる箕面チーム。声を殺して肩を震わせる野口コーチ。負けた悔しさ、ミスした悔しさ、いろいろな思いがあるでしょうが、やり切ったのは彼女たちも同じ、明日への活力に繋がる涙だと思います。そして、泣きじゃくるみんなに「頑張ったよ」と目に涙を浮かべて駆け寄る野口コーチ。ひとりひとり抱きしめて、「あきらめなかったよ」「大丈夫」と声をかけていきます。「ごめんなぁみんな」「あんたらが悪いんじゃないからさ・・・」、このセリフが言える指揮官、どれだけいるのかな。ぼくも人としてそうありたい、と思わせられました。


 試合後にインタビューを受けている野口コーチの後ろから、こっそり熨斗コーチが近づき、抱きつきます。「せんせ〜(^^)♪」「あっ、こいつや!うっとうしいわ(^^)」と野口コーチ。「1年で奪回します。次10連覇したら引退します。(その時ワタシのトシは)いくつやねん」と言って大笑いしている野口コーチの前向きな思考回路、目指しているものの深さにも感動です。
「野口先生はチアをホンマに教えて下さった。先生を超えることが先生に教えてもらった感謝の気持ちを返す事かなって。。。だから先生にずっと師匠でいてほしい」と思わず涙をこぼす熨斗コーチ。こういう師弟関係、良いですね。人間としての魅力がないとここまで慕われないだろうし、食らいついていく気力があればこそ師と深い絆で結ばれるのだと思います。
 なんだか心が洗われたような、すがすがしい気持ちに満たされました。素晴らしいドキュメンタリーでした。観ているこっちもいっぱい涙が出ました(^^;)。


 その後の「日本列島金のヒヨコの旅」のコーナーでは、札幌の女子高生サックス奏者・寺久保エレナさんが紹介されてました。
 この名前、全然知らなかったんですが、最初の、教室でエレナさんが軽く音を出すシーンを観てビックリ!これはお金を払って聴かせて頂かねばならないレベルじゃないですか!カッコイイです。
 すでに今の日本のジャズ・シーンを騒がせる存在だったんですね〜。今年3月には、あのケニー・バロン(ピアノ)とレコーディングしてるんだって!先日の「東京ジャズ」では、ロン・カーター(ベース)やオマー・ハキム(ドラム)という世界のトップをバックに従えて堂々の快演。CD、買っちゃおうかな〜〜(^^)


     
     寺久保エレナ


 それから、「探偵!ナイトスクープ」のDVDもたくさん借りてきましたよ。とくに好きなのは、「ゾンビを待つ3兄弟」「絵本を泣かずに読みたい」「バントヒットを決めたい」「恩師に会いたい」「プロポーズ大作戦2」などの感動系がたくさん収録されているVol.14です。またもや涙が流れまくりでした。
 桂小枝の「小ネタ集」とかのアホらしいものも、当然大好物ですが(^^)。
 そういえば、「昔タイガースにいたラインバック選手を訪ねて渡米したけれどすでに亡くなっていたことを知った依頼者がお墓の前で号泣する回」、「ルー大柴にそっくりな大好きなお爺ちゃんが亡くなって以来落ち込んでいる娘さんをルーさんが訪ねて元気づける回」、「思い出のたくさん詰まった桜の木が切られそうだがどうにもならないので最後にその桜で花見をしてお別れをした回」、などがDVD化されてないんです。どれも自分的には泣けるんだけどな〜もう一度観たいな〜〜DVD化してほしいな〜〜〜


 DVDといえば、こないだ観た「マリと子犬の物語」でも恥ずかしいくらい涙が・・・(*- -*)
 新潟県中越地震の時の被災地・山古志村が舞台です。
 父親役の船越英一郎さん、崖っぷちに犯人を追いつめるだけが得意技じゃないんですね。さすが「2時間ドラマの帝王」と呼ばれるだけのことはあります。存在感たっぷりです。
 子役の広田亮平くんと佐々木麻緒さんがこれまた(・∀・)イイ! とくに麻緒さんの大熱演なくしてこの映画は盛り上がらないです。
 「子供と動物を使えば安易に泣かせる映画はできる」というのを聞いたことがあります。この映画はまさに子供と動物が主役ですが、演技力で勝負してますね〜。ワンコたちも頑張ってましたよ(^^)。
 ほんと、泣ける要素がたくさん盛り込まれていて、なんともベタな展開なんですが、恥ずかしいくらい映画のツボにハマってしまいました(^^;)。


     


 秋は感傷的になりがち、、、かな。そうでなくても映画とか観てよく泣くほうなので、さらに涙もろくなるかも・・・(汗)


 そうそう、秋の曲っていっぱいありますけど、好きな曲のひとつに「ティズ・オータム」があります。
 この曲、ジャズのスタンダードですが、「枯葉」や「ニューヨークの秋」「セプテンバー・ソング」などに押されて、秋の曲としては今一つ認知度が低い感じです。でも、とても美しいバラードなんです。
 下に貼った演奏は、2003年12月17日に兵庫県加古川市で行われた「有末佳弘クリスマス・ライブ」でのものです。ボーカルの林りえさんは有末さんの教え子で、神戸を拠点に活動している歌い手さんです。この頃の林さんの歌は、丁寧で穏やかな印象があります。「ジャズが好きやああああ!」と大声で叫んでいるわけではないのですが、水がジワジワお湯となり、徐々に沸騰していくような、内面での熱さがあると思います。
 自分の演奏についてですが、間奏部分は結構気に入っています。派手に弾きまくっているわけではないのですが、程よくリラックスできていて、自分の持つ音楽観をうまく現せている感じ、とでも言えるかな。
 ピアノに反応して仕掛ける自分、それにさらに反応する有末さん(ピアノ)と杉江稔さん(ドラム)。ベースの音の伸び・ビブラートのかけ具合・フレーズの歌い方など、理想に近づいているなぁ〜って思っています。生きたビートも出ているし。ぼくってもしかしてゲイリー・ピーコック?スコット・ラファロ?(^^)(すぐこうして調子に乗るからダメなんですよね〜 タハハ 汗)
 これで少しでも秋を感じて下さったらうれしいです。゚(*゚´∀`゚)ノ彡☆



「ティズ・オータム」
有末佳弘(pf)、MINAGI(b)、杉江稔(drs)、林りえ(vo)
※イヤホンまたはヘッドホンを繋ぐと鮮明に聴けます(^^)


オマケ
     
     ハチ君の寝顔。あどけないですね〜 きっと飼い主に似(略)

     
     ハムスターのポテチ嬢が気に入った様子。仲良くね。・・・ん?もしや美味しそうだと思って・・・(慌)



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多田かおるさんのこと

2009年04月28日 | お気に入りその他
          ♪多田かおるさんのイラスト

 
 高校の時、少女マンガが好きでよく読んでたんです。
 といっても、おメメに星が散っている少女のはかなげなメロドラマじゃなくて、コメディ・タッチの学園ドラマが好きでした。とくに「別冊マーガレット」は毎月買って読んでましたね〜。


 好きだったのは亜月裕さん。当時の少女マンガの中では画期的な「下品な(笑)」ギャグ、テンポのよいストーリー、破天荒な主人公のキャラクターがツボに入ってました。「伊賀野カバ丸」とかね。


 そして多田かおるさんです。ロックをテーマにした「愛してナイト」は大ヒットしたようですが、この「愛してナイト」の原型のような短編がありました。たしか「エンドレス・ラブソング」というタイトルだったと思います。
 多田さんの作品は、笑えて、泣けて、思わず登場人物を応援したくなるような、温かくてコメディ・タッチのものが多かったという記憶があります。「エンドレス・ラブソング」もそんな作品のひとつでした。
 

 どこにでもいるような普通の女の子とロック・バンドのボーカリストの恋を描いていました。作品中に、主人公のロック・バンドのレパートリーという設定の歌詞が出てきます。これがまた、とってもいい詩だったので、ぼくはヘタな英語で訳して多田さんに手紙とともに送ったんです。ちょうど今ごろの季節でした。


 直筆の礼状が来たのにはビックリしました!しかも直筆のイラスト入り!
 ひたすらぼくのヘタクソな英訳詞に対するお礼が書かれてありました。多田さんの文面、それはまさに多田さんのマンガから受ける温かい印象そのものでした。お礼状を受け取ったこちらが感激してしまったくらいです。


 そのお礼状は大事にとってあったんですが、引越しの時どこかに紛れてしまいました。
 それからもずっとひそかに多田さんを応援していましたが、10年くらい前に、多田さんは若くして急逝されました。あのニュースを知った時はショックだったなぁ。



 なぜか今日、このことが思い出されてしかたなかったので、つれづれに書いてみました。多田さんの作品集、買って読んでみたくなったな〜


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祝!金本選手通算400号本塁打

2008年05月14日 | お気に入りその他
 

 今日のわがタイガースは4対2で広島を下し、先発した下柳投手が5勝目(0敗)、藤川投手に14個目のセーブがつきました。昨日の兄貴分・金本に続き、今日は弟分の新井選手にホームランが出ました〜


 昨日の試合は3対9で大敗しましたが、皆さんご存知の通りアニキ・金本が9回表1死一塁の場面で横山投手の139キロの速球を右中間スタンドに叩き込み、史上15人目のプロ通算400号本塁打を達成しました。遅ればせながら、金本選手、おめでとうございます!古巣の広島戦で打ったところに因縁めいたものを感じますね。


 さすがはアニキ、大差のついた負け試合の9回にも力を緩めなかったんですね。願わくは甲子園で達成して欲しかったところですが、この一発は彼が常に全力でプレーをしていることの証明にもなりますよね。


     
     400号本塁打を打った瞬間の金本選手


 プロ野球が創立したのが1936年。この72年間でわずか15人しか記録していない価値ある一打です。400本塁打に到達した選手は、超一流の証明とも言われる2000本安打到達者(37人)よりも少ないんですね。
 プロ入り当初の金本選手はあまりの線の細さから「ゴボウみたいだ」などと言われたそうです。事実、非力なので「足を生かしてゴロをころがせ」という指導もされていたらしいです。身長も180センチとけっして大きくなく、長距離砲のイメージからは程遠かった金本選手ですが、たゆまぬ鍛錬でスラッガーとして頭角を現します。


 通算400本のうち、阪神では6年目で156本。2005年には40本塁打を放って優勝に大きく貢献してくれました。
 つねにフル出場し、4番に座り続け、チームの支柱となり牽引車ともなって猛虎軍団のシンボルとして活躍し続ける金本選手、いつからか尊敬と親しみを込めて「アニキ」と呼ばれるようになりました。
 己に厳しいその姿勢はプロ選手の鑑とも言えるでしょう。そんな金本選手の姿に影響されたチームメイトは少なくないはずですし、そのプレーに共感を抱くファンも大勢いることだと思います。


 やはり金本選手が打席に立つと、「彼ならここで何とかしてくれる」と思わせる雰囲気を出していますね。そしてその期待に応えてくれることが多いからファンの支持も大きいのでしょうね。
 こういう偉大な選手を育ててくれた広島というチームにも感謝しなければならないのかもしれません。そういえばひと頃の広島は、野村、江藤、前田、正田、緒方、金本など、自前で育てた選手ばかりで強力打線を造り上げていましたっけ。


 肉体的な年齢はまだまだ30才そこそこだと言われる金本選手、聞くところによると50才まで現役を目指すそうです。彼ならやってくれそうだと思えますよね。ついでに下柳投手、矢野捕手とともに目指せ50才トリオ!(それはいくらなんでもムチャか・・・
 さあ、次は450号、その次は500号の一里塚が金本選手を待っています。ぜひともそれらの壁を突破してください。いつまでも金本選手に頼っているようではダメですが、金本選手がレギュラーとして君臨し続けようとするならば、追い越そうとする後輩たちを力で抑え込んでその座を守ってください。応援しています。




金本知憲選手通算400号本塁打の瞬間(富山市民球場)


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「村上朝日堂」シリーズ

2008年04月22日 | お気に入りその他
 

 ぼくの好きな作家のひとりが村上春樹氏であることはずっと以前にも書いたことですが、改めて今日は村上氏の作品を取り上げてみたいと思います。
 な〜んて、書き出しが少し仰々しいかもしれないな〜。


 「村上朝日堂」シリーズは村上氏のエッセイです。
 「今夜は寝る前になに読もうかな・・・」とちょっとばかり選択に迷う夜、手に取りやすい本なんですね。
 

 文章に力みがないのがいいんです。適度な脱力感がページを繰る手の後押しをしてくれる、って感じです。
 また、村上氏の身近な事柄を題材として取り上げていることが多いので、けっこう自分のことと置き換えて読めてしまったりするんですね。中身に血が通っている、というか、現実的でありながら内向的なところ、好感を持ってます。
 それに、村上氏の価値観、これにわりと共感を覚えているんです。非常にリベラルで、バランス感覚のとれた意見が多いと思っています。声高に主張するのではなく、「え〜と、あの〜」なんて頭を掻きながらも言いたいことはいつの間にかちゃんと言っている、なんとなくそんな感じです。


 時々ジャズについて書いてくれてるのが、また嬉しい。大上段に構えて語るのではなくて、ごくごくフツウに感想を添えてるところが好きです。それでいてちゃんと好みははっきりさせているし、表現がわかりやすいながらも、深い。いろいろたくさん聴いていても、通ぶってないとこがいいんですよね。見習いたいです、ホント。


 外は淡々としているように見えていても、実は内側ではいろんなことを感じ取っている、そういう雰囲気が伺えます。
 ぼく、けっこうあこがれているのかも。


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おめでとう金本知憲選手、新井貴浩選手

2008年04月12日 | お気に入りその他
 △バットを折りながら2000本目のヒットを打った瞬間の金本△

 
 今日は朝から何となくバタバタしていて、昼からはちょっと出かけてきました。ついでにCDショップへ寄って、マーヴィン・ゲイの『ホワッツ・ゴーイン・オン』とか、ミニー・リパートンのベスト・アルバム、ハービー・ハンコックの『スピーク・ライク・ア・チャイルド』、ブルース・スプリングスティーンのベスト・アルバムなどを買って帰ってきました。
 帰ってきてPCを立ち上げてみると、コメント欄にまりさんから嬉しいお知らせが。
 そう、今日のデーゲーム、横浜ベイスターズ戦で、わが阪神タイガースの金本知憲選手が、寺原隼人投手から史上37人目のプロ通算2000本安打を、新井貴浩選手が史上249人目のプロ通算1000本安打を達成しました。おめでとう!!(^^)
 しかも試合は6対3で勝利、チームはリーグ10勝一番乗りを果たしました〜


 タイガース関係のサイトで試合の流れを見てみると、初回1死一塁で新井選手が寺原投手からまず1000本安打となる二塁打を決め、続く金本選手の内野ゴロの間に1点先制。一時は1対3とリードを許したものの、赤星選手のタイムリー・ヒットで同点に持ち込み、7回には新井選手が勝ち越しの三塁打。続く金本選手がめでたく2000本安打を記録して貴重な追加点をあげました。
 9回には大ベテラン桧山選手が代打二塁打で決定的な6点目。投げては久保田、藤川の両投手がアウトをすべて三振で奪う熱投を見せてくれたようです。


 しかし金本ほどの大選手でも硬くなっていたのでしょうか。ヒットは19打席ぶりでした。それでも試合が盛り上がるところで大記録を決めて見せるところなど、まさに千両役者ですね〜


     


 ひとくちに2000本といっても、一年平均140本ヒットを打つとして、これを14年続けてもまだ足りないんですね。また金本選手は連続試合全イニング出場の世界記録も更新し続けています。「無事是名馬」となどと言いますが、まさに金本選手のためにあるような言葉です。


 広島時代の大先輩である山本浩二さんが語っておられましたが、金本選手が入団したばかりの頃は線も細く、実力的には「中の下」くらいだったそうです。それでも努力を続けた金本選手はやがて頭角を現すわけですが、驚くのは年々体が強くなっていったことだそうです。とにかくプロ意識に徹し、トレーニングを続けた結果が今の金本選手に繋がっているんですね。決して素質だけではなかったんです。


 とにかく、「PL学園より弱いんちゃうか」とまで言われた90年代の暗黒時代のダメトラに闘争心を植え付けて、今の戦う猛虎軍団の基盤となっているのは星野前監督と金本選手であることに間違いはないでしょう。
 彼の今の体の状態はまだまだ30歳そこそこだそうです。これからもチームの支柱として、タイガースを牽引していってもらいたいものですね。(でもついまでも「金本頼み」、というのもいただけませんが)


     
     勝って喜ぶ金本(右から2人目)と新井(右から3人目)


 先発投手陣が整備され、リリーフ陣の頭数もそろい、打線が固定された今のタイガースはとても安定していると言えますが、気がかりなのが今岡選手の不振。彼の復調なくしては優勝への道もまだまだ険しいであろう、と敢えて言っておきます。気合でスランプを乗り切って、再びあの勝負強いバッティングを見せてもらいたいものです。


 とにかく! 今日は金本・新井両選手のお祝いをしてから寝るとします。バンザ〜イ!!




新井の勝ち越し三塁打、そして金本の通算2000本安打。

2000安打達成の瞬間&金本・新井揃ってのヒーローインタビュー&試合のハイライト


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阪神タイガース、開幕3連勝!

2008年03月31日 | お気に入りその他
 
 いやあ、気分爽快です!
 横浜相手に怒涛の開幕3連勝。苦手の三浦投手が出遅れたことも幸いしたのでしょうが、堂々の勝ちっぷりです。打線は充実している横浜ですが、これを見事に封じ込めました。安藤は四苦八苦してましたけれどね。
 2戦目の岩田投手の起用には驚かされましたが、彼も見事に期待に応えてくれました。プロ初勝利おめでとう! また、昨年不振を極めた安藤、福原の両投手に勝ち星がついたのも大きいと思います。福原の完封はアッパレでした〜
 なにせ昨年、一昨年は、ヨレヨレの先発陣を何とか5回まで引っ張って、あとをいわゆるJFKで逃げ切るパターンしかなかったですからね。先発陣が6〜7回まで投げてくれれば、JFKの他にも渡辺、江草ら中継ぎ陣は豊富ですから、JFKの酷使は避けられるのではないでしょうか。


 打線も好スタートを切りましたね〜
 新井の加入、やはり大きいです。うしろに金本が控えてますから、よけい新井に対しては迂闊な攻めはできないでしょう。
 そして赤星・平野の1、2番コンビですよ。ふたりとも足がありますから、塁に出るだけで相手投手にプレッシャーを与えられる。この3連戦、まさにこのコンビがチャンスを作り、クリーン・アップ・トリオで走者を返す、という理想の攻めができていたと思います。
 個人的には今岡君の復調と鳥谷君の成長を願っています。鳥谷君などは昨年まで3年連続全試合に出場していますが、今ひとつ伸び悩んでいる感じがあります。このふたりが3割・20本塁打程度の成績を残してくれるなら、さらに打線の繋がりも良くなって、相手投手からすると気の抜けない打線に仕上がると思うのです。


 総合的な戦力もある程度整ってきたようです。
 レギュラー陣のほか、狩野、藤本、関本、坂、葛城、桜井らが控えてますし、これに林が帰ってくれば、かなりの厚みのある攻撃陣が出来上がるかな。まだレギュラー陣との差はあるにしても、一時に比べればかなり戦力も充実してきたと思います。
 投手陣も厚みがありますね〜
 小嶋や能見、ボーグルソン、日本ハムから移籍してきた金村曉、正田らが先発ローテーションからはみ出すくらい駒だけは揃いました。次の広島戦は下柳、アッチソン、杉山あたりが先発してくるのでしょう。杉山には早く一本立ちして欲しいです。2005年に記録した9勝、防御率2.94がフロックでないことを証明して欲しい。
 ブルペンを見ても桟原、橋本、江草、渡辺など、ある程度安心できる駒が揃いましたから、少しでもJFKを助けてあげて欲しいです。


 3連勝といえばヤクルトの戦いぶりにも驚かされました。エースと4番打者をさらっていった巨人相手の3連勝ですからね。見事なもんです。ヤクルト・ファンも大いに溜飲を下げたのではないでしょうか。


 あ、そうそう、そういえば藪恵壹投手もサンフランシスコ・ジャイアンツの開幕ロースター入りを果たしましたね。藪のメジャー復帰もめでたい話です。


 さて、4年前の開幕3連勝の時は、その後3連敗してしまいましたが、今年はどうでしょうか。ぼくは大いに期待を持っています。昨年の雪辱を果たし、ぜひ全国1千万人の阪神ファンの期待に応えて欲しいと思っています。


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メジャー・リーグ、日本で開幕

2008年03月25日 | お気に入りその他
          △野茂以来2人目の日本人開幕投手を務めた松坂

 
 パ・リーグ開幕、選抜高校野球開幕、そしてメジャー・リーグの開幕と、野球好きにはこたえられないシーズンがやってきましたね。
 今日は東京でのメジャー開幕戦。あの松坂大輔投手が開幕投手を務めるということで、ぼくも7時にはテレビの前に座って楽しみにしていました。


 開幕直前に長男が産まれた松坂投手、開幕戦での凱旋登板ということもあっていろんな意味で緊張していたのでしょうか、初回から大荒れのピッチングになりました。相手投手のブラントンが要所を締めて危なげのない投球を展開するのとは対照的に、松坂は6与四死球。しかし被安打はエリスに打たれた本塁打を含めてわずか2本、しかも3回以降は落ち着きを取り戻して危なげのない投球ぶりでした。


 普通なら6四死球も与えていればそのまま崩れていくのでしょうけれど、そこをわずか2失点で5回まで投げぬいた松坂の力量と運の強さには感嘆させられるものがありました。
 しかし2回までの松坂は、去年の悪い時がそのまま出たようで、一概に安心もできないと思いました。ただ、試合途中で軌道修正ができたことは、モノが違うことの証明にもなるだろうし、普段の調子が出た3回以降の投球が安定してできるようになると、昨年を上回る成績は充分残せると思います。


 試合は2点を先制したアスレティックスを6回にレッドソックスが捉え、3点をもぎとり逆転したかと思うと、その裏アスレティックスが2点本塁打で再び逆転。9回表にレッドソックスが同点本塁打を放って4対4の同点に追いついたところで、レッドソックスは岡島秀樹投手を投入。この時岡島に送られた大歓声は松坂に対するそれよりもひときわ高かった気がしました。
 その岡島投手が9回裏を無難に抑えたところでテレビ中継は時間切れ。せっかくの好ゲームに水を差されたようでとても残念です。最後まで見たかったなあ。


     
     岡島秀樹投手


 それにしても岡島投手、4対4の9回裏という大事なところで起用されるところなど、首脳陣からの信頼も相当厚いんでしょうね。
 試合はレッドソックスが勝利をものにし、岡島投手が見事勝利投手になりました。岡島君、おめでとう。


 また、トランペットや太鼓などの鳴り物がなかったのも良かったと思います。歓声は選手個々のプレーに送られるものだと思っているので、のべつまくなしの鳴り物入り応援にはゲンナリしているのです。


 セ・リーグの開幕戦もすぐそこまで迫っています。わが阪神タイガースの今年の戦いぶりが気になるところです。脂の乗り切る頃の面々がそろっている投手陣、各々が前年の20%増しの活躍をしてくれるだけでブルペンへの負担がかなり軽減され、余裕のある戦いを展開できると見ているのですが、さて実際はどうなることでしょうか。逆に言うと、いわゆる「JFK」オンリーの勝ちパターンから脱却しないと今年も息切れするのではないか、と危惧しております。


 10月までの半年間、今年もおおいに楽しませてもらいたいと思っています。



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ビートルズ全曲集

2007年12月20日 | お気に入りその他
 
 ぼくの部屋には、数十冊と、何百枚かの楽譜がありますが、ビートルズの楽譜は一冊だけです。
 でもこの一冊さえあればいいのです。
 かつてビートルズが公式にレコーディングした212曲が全1136ページに収められていて、しかも全パートが完全コピーされている、というスグレモノなんです。


 タイトルは「ザ・コンプリート・スコアズ ビートルズ」。ハル・レオナード社というところから出版されています。日本の輸入代理店がおそらくシンコー・ミュージックだと思います。


     


 好きな曲とか、演奏するかもしれない曲は、構成とコードだけをコピーするようにしていました。勉強になるし、耳の訓練にもなるからです。
 でも、ビートルズのこの本を見つけた時は欲しくて欲しくて、すぐ買ってしまいました。


 もう15年以上も前になるでしょうか、とあるデパートで行われていたビートルズ・フェアに行った時に見つけたんです。ビニールで包装されていたんですが、ムリを言って中を見させてもらい、どうやら完全コピー譜らしいことを確認してから即手に入れました。たしか6000円くらいだったと思います。文字通りその時の財布の中身をはたいて買ったんです。本の外箱にはU.S.$59.95とあります。


 ヴォーカル・パート、コーラス・パート、歌詞はもちろん、1stギター、2ndギター、ベース、ピアノ、キーボード類、ドラム、ホーン・セクション、各々のソロ・パートなどがすべて書き込まれているんです。アレンジの勉強にもなりますよね。でもこれは仕事用というより、完全に自分の趣味の世界なんです。


     


 それまでは耳コピーだけでレット・イット・ビーやヘイ・ジュード、レディ・マドンナなどのピアノ・パートを弾いて遊んでいたんですが、これさえあればカンペキです〜(^^)


 いつもはコード譜だけを見てヘッド・アレンジで弾いたりしてますが、そのやり方では即興には強くなっても、読譜力はつきません。だからこのビートルズ全曲集を見て遊びながら少しでも譜面を読もうとしているわけです。 


 今、「アビイ・ロード」の中の「ヒア・カムズ・ザ・サン」と、「ホワイト・アルバム」の中の「ブラックバード」のアコースティック・ギター・パートをちゃんと弾けるようになりたいな、なんて思っているんです。
 こうやって楽器に遊んでもらっていると、時間の経つのがあっという間です。年末のこのクソ忙しい時にぼくはいったいナニをやっているのでしょうか〜(^^;)


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わが青春のロック黄金狂時代

2007年12月13日 | お気に入りその他
 
わが青春のロック黄金狂時代
  ビートルズからボン・ジョヴィまで
■著・東郷かおる子


 我が家は朝日新聞を購読しているのですが、昨日は朝刊の社会面を見てビックリしました。あの、レッド・ツェッペリンの一夜限りの再結成ライヴが記事として掲載されていたのです。
 朝日に勤務している知人が、「これを掲載せずしてどうするか」とばかりに上層部とかけあって記事にしたそうなんですが、スポーツ紙の芸能面ならともかく、一般紙の社会面にロック・バンドの記事が載るなんて、ひと昔前までは考えられなかった快挙ですよね。


     
     朝日新聞 レッド・ツェッペリン再結成コンサートの記事
 

 などという感慨にひたりながら思い出したのが、少し前に、ろ〜ずさんや、黒マニキュアのママさんオンデン1970さんなどが紹介して下さっていた「わが青春のロック黄金狂時代」という本の存在です。いずれは買おうとは思っていたのですが、ツェッペリンの記事で勢いのついた昨日、さっそく買いに行ってまいりました。


 この本は角川SSC新書から発行されています。173ページで756円。著者は東郷かおる子さん。10代〜20代の頃に「ミュージック・ライフ(以下ML)」誌を愛読していたぼくにとっては、馴染みのある懐かしい名前です。そう、彼女は1979年から90年までML誌の編集長を務めていたんですね。


 編集者としての始まりがロック黄金期の始まりと重なっていたという東郷さんが、ML誌編集部に配属されてから関わってきたさまざまなロック・ミュージシャンとの邂逅を編年体方式で綴っています。
 出てくるのは、グランド・ファンク・レイルロード、レッド・ツェッペリン、クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル、サンタナ、エリック・クラプトン、クイーン、レインボウ、キッス、チープ・トリック、ロッド・スチュアート、エアロスミス、ヴァン・ヘイレン、デヴィッド・ボウイ、ジョン・レノン、マイケル・シェンカー、エリック・カルメン、ミック・ジャガー、ボン・ジョヴィなどなど、1970〜80年代にロックにどっぷり浸かっていた人たちならばヨダレの出そうなミュージシャンばかりです。彼らのバック・ステージでのエピソードが存分に語られています。


     
     東郷かおる子さん(左) 右はリッチー・ブラックモア


 東郷さんが体当たりでインタビューしたこれらミュージシャンの数々ですが、一貫して言えるのは、東郷さん自身がロックに浸る喜びを知っていて、彼らに対しても根底には愛情と敬意を持っている、ということです。ミュージシャンたちに注ぐ眼差しも、ちょっとミーハーがかかっているところが微笑ましいですね。
 しかし奇人変人の集まりとも言えるロック・ミュージシャンたちからは、その奇行で悩まされもします。でも、困りはしても批判がましい言葉は出てこなくて、それらをも含めてロックに関わっていられた喜びがにじみ出ていると思います。


 ロックが生まれ育った60年代、それがさらに発展した70年代、熟成してゆく80年代、それらを東郷さんは「面白かった時代」、「そりゃあスリル満点だった」などと書いています。バラエティに富んだバンドの数々が雨後の筍のように出現していた当時は、まさに目が離せなかった時代だったのでしょうね。そして、「今、人生の折り返し点に立ち、あの時代を素直に『面白かった、楽しかった』と笑顔で言える、かつてのロック少年は多分、幸せな人だ」とも述べています。東郷さんと同じく60〜80年代(後追いではありますが)のロックに馴染んだぼくにとっては、おおいに頷ける言葉です。


 難しい音楽論とは対極にある、楽しい本です。まるで以前のML誌の囲み記事が満載、といった風情で、1時間ほどで気軽に読み終えることができますよ。


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音楽バトン

2007年10月25日 | お気に入りその他
△「ミュージック・バトン」という楽器です。本当にこんな楽器があるんですね。

 
 今日は『音楽の或る生活』の「ひろ」さんのところから音楽バトンを頂いてまいりましたので、久しぶりにバトンをやってみたいと思います。


Q1.最近よく聴く曲は?

洋楽:
すぐに聴けるように今現在ステレオの周りに置いてあるCDは、キング・クリムゾンの「クリムゾン・キングの宮殿」、「ポセイドンのめざめ」、「太陽と戦慄」、「レッド」、E.L.Oの「アウト・オブ・ザ・ブルー」、オアシスの「モーニング・グローリー」、シカゴ「ナイト・アンド・デイ」、エマーソン・レイク&パーマー「恐怖の頭脳改革」などです。ちょっとクリムゾンに凝ってるかな、今は。

邦楽:
今はJ-POPはほとんど聴いてません。日本のジャズが多いです。コジカナツル、山中千尋、上原ひろみのCDもステレオ周りに置いてます。


Q2.テンションの上がる曲は?

洋楽:
ディープ・パープルの「紫の炎」、ドゥービー・ブラザーズの「チャイナ・グローヴ」、チェイスの「黒い炎」、ボン・ジョヴィ「リヴィン・オン・ア・プレイヤー」、ロッド・スチュアート「ホット・レッグス」などなどです。やっぱりハード・ロックが多くなりますね〜。あ、マーチなんかもテンションあがるかも。マーチ、結構好きなんですよ。「星条旗よ永遠なれ」や「双頭の鷲の旗の下で」、「エル・カピタン」、「威風堂々」とか。
邦楽:
大黒摩季「ら・ら・ら」、パフィーの「アジアの純真」、山根麻衣の「ベイビー・イッツ・ユー」、KUWATA BAND「スキップ・ビート」などなど。やっぱりノリの良い曲でテンション上がります〜


Q3.切ない気分になる曲は?

洋楽:
エリック・クラプトン「ホーリー・マザー」、ローリング・ストーンズ「悲しみのアンジー」、UFO「ラヴ・トゥ・ラヴ」、エリック・カルメン「オール・バイ・マイセルフ」など。バラードがどうしても多くなります。
邦楽:
中島みゆき「銀の龍の背にのって」、沢田研二「追憶」、喜納昌吉「すべての人の心に花を」、MISIA「エヴリシング」、かぐや姫「妹」、尾崎豊「I Love You」、オフコース「さよなら」、BORO「大阪で生まれた女」などです。なんか古い歌ばっかりですね(汗)


Q4.カラオケで絶対に歌う曲は?

ここんとこずーーーっとカラオケには行ってないんですが。。。今行って歌うとしたらチャゲ&飛鳥「太陽と埃の中で」、尾崎豊「I Love You」、菊地章子「星の流れに」(古!)、洋楽ではプレスリーの「好きにならずにいられない」、ビートルズ「イエスタデイ」なんか。最近の曲をあまり知らないのです・・・(再汗)


Q5.癒される曲は?

洋楽:
エリック・クラプトン「チェンジ・ザ・ワールド」、スリー・ドッグ・ナイト「トライ・ア・リトル・テンダーネス」、ポール・モーリアの「エーゲ海の真珠」、キース・ジャレットが演奏する「ゴッド・ブレス・ザ・チャイルド」、コジカナツルが演奏する「マイ・バック・ペイジ」などなど。

邦楽:
おおたか静流の歌う「花」、夏川りみやBIGINの「涙そうそう」、赤い鳥「翼をください」、やしきたかじん「あんた」、う〜ん、まだありそうな気がするんですけどね〜


Q6.思い出のある曲は?

チューリップの曲を聴くと、当時好きで好きでしかたがなかったふたつ年上の人と聴きに行ったチューリップのコンサートを思い出します。その夜は明け方まで彼女の家でしゃべってて、時計を見てたいへん慌てました。でも家へ帰って叱られた記憶はないのです。楽しかったことしか覚えてないんですよ。高校時代の思い出です。


Q7.ライブで聞きたい曲は?

洋楽:
70年代のディープ・パープルとか、60〜70年代のマイルス・デイヴィスとか。ダニー・ハサウェイとかオーティス・レディングみたいなR&Bもいいですね〜

邦楽:
高橋真梨子さんの歌。コジカナツルの演奏!


Q8.バトンを回す人5人・・・

どなたでもご自由にお持ちください(^^)。


 どの質問も答えようとするといくらでも答が出てくるので、絞るのに少々苦労しました。とりあえず思いついた順に記してみました。


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ビートルズ詩集

2007年10月13日 | お気に入りその他
 
 今日は一日中薄曇りで、ちょっと肌寒かったので、早くも薄手のセーターを着て過ごしました。それでも秋の空気はなんとなく清々しく感じられるものです。
 昼間、少し部屋を片付けようと思い立って、押入れの中を引っ張り出してみたのですが、その中に「ビートルズ詩集」(全2巻 角川文庫)があるのを見つけました。


 懐かしい〜。これ多分、中学生の時に買ったんだと思います。
 値段を見ると、1冊300円!。古本屋さんで買ったのかもしれないな〜。
 ビートルズを聴き始めたのが小学生の時。中学時代にその熱が高まり、レコードだけでなく、関連の本も何冊も買った記憶があるのですが、引越しの時にでも紛れたのでしょう、大半の本を失くしてしまいました。
 「ビートルズ詩集1&2」も失くしたと思っていた中の2冊だったので、思いがけず見つけることができて、少々ハッピーです。


     


 CDにおける歌詞の訳者は山本安見氏だったけれど、この本の訳者は片岡義男氏。156曲が原題のABC順に並べられています。でも、目次を見ると、タイトルもほとんど日本語訳されているので、とっさに原題を思い出すことができない曲もいくつかあります。例えば「きみと生きなければ」(ゴット・トゥ・ゲット・ユー・イントゥ・マイ・ライフ)、「命がけでにげろ」(ラン・フォー・ユア・ライフ)、「うまくゆくはず」(ウィ・キャン・ワーク・イット・アウト=恋を抱きしめよう)などです。


 片岡氏は「あとがき」で次のように語っています。
 「トータルな体験の世界からはなれて、レノン=マッカートニー曲の詞のみを日本語にうつしかえることに対する疑問はのこしたまま、日本語訳は無色で透明なものに仕上がるよう心がけた。そしてその心がけは、ほぼつらぬかれた」
 「(略)どの曲にもさぞや独特ないろどりがほどこされ、においが織りこまれているはずだと思ってしまうのだが、意外にそうではない。かたちづくられている世界は、どの曲においてもかなり広くて透明なのだ」
 「ビートルズの歌がこのようであるからには、意訳は無限に可能である」
 そして、レコードから言葉をとらえ、そのまま訳した、ということです。
 つまり、完璧な訳を目指したのではなくて、片岡氏流の意訳である、というわけですね。


 今まで曲、つまりメロディー中心に聴いてきたので、せっかく詩集が見つかったのをきっかけに、歌詞も味わいながら曲を楽しむのも悪くない、と思っているところです。


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ポール・マッカートニー 『back in the u.s.』

2007年06月18日 | お気に入りその他
 
 今日はポール・マッカートニーの65回目の誕生日ですね。



 4、5年前の暮れだったと思いますが、


 ポール・マッカートニーのライヴ映像が、深夜にテレビで放映されるというので、とっととスキーを切り上げて、その番組をとても楽しみに帰って来たことがあります。
 ポールが来日公演を行った年じゃなかったかなぁ。
 番組は、ポールのライヴDVDをほとんどそのまま流していました。カッコよかった〜。


 そして


 翌朝、開店時間とともに店に飛び込んで、そのDVD買いました!
 それが、この『back in the u.s.』です。


     


 「何度でも観たくなる」作品です。
 ドキュメンタリー・タッチで編集しているため、「ポールのライヴ」をリアルな雰囲気で味わうことができました。とくに観客席の様子にも重点を置いて撮影しているので、これが映像にはかりしれない迫力を与えています。
 「All My Loving」で涙ぐむ中年男性。「Jet」で大はしゃぎするミリタリー・ルックのロー・ティーンの女の子。「Let It Be」で感極まってしまった黒人青年。「Back In The U.S.S.R」で興奮する女性たちなどなど。


 舞台裏の様子もふんだんに見ることができ、これらがツアー・クルーのアット・ホームな雰囲気をとてもわかりやすく伝えてくれています。
 ツアー最終日、「The Long And Winding Road」のイントロが始まると同時にスタッフ達がハートのついたカードを一斉に掲げ、これを見たポールが思わず涙ぐんでしまう場面はちょっと感動ものです。胸が詰まって一瞬歌えなくなったポールを見たぼくは、恥ずかしいことに貰い泣き(ちょっとだけね)してしまう始末でした。


     


 サウンド・チェック用に演奏される曲も興味深いものがあります。
 「Hey Jude」のハード・ロック・ヴァージョンがあったり、メンバーの夫人やガールフレンドたちが思わず踊りだしてしまう「Matchbox」、「Coming Up」などは、本番さながらの迫力ですね。


 客席でジャック・ニコルソンやトム・クルーズ、ジョン・キューザック、マイケル・ダグラスなどの面々が、ステージをとても楽しんでいる姿を見ることもできます。


 肝心の演奏シーンですが、一番印象に残っているのが、バンドのチームワークの良さと、パワフルかつ非常に洗練されている、技術的レベルの高さです。
 といって、ポールに必要以上に規制されているわけではなくて、みんながとてもリラックスしつつ、自分のパートを完璧にこなしている、という感じでした。
 「Maybe I'm Amazed」で、ドラマーのエイブ・ラボリエルのあまりのエキサイトぶりに、いつもはクールなキーボーディストのポール・ウィックスのテンションまでどんどん高まっていくさまは、見ていて微笑ましいですね。
 「The End」のトリプル・ギター・バトルも強烈にホットです。


     


 このツアーのバンドメンバーを紹介しておきましょう。
 ☆ポール・マッカートニー(vocal, bass, guitar,piano)
 ☆ポール・"ウィックス"・ウィッケンス(keyboards)
 ☆ラスティ・アンダーソン(guitar)
 ☆ブライアン・レイ(guitar,bass)
 ☆エイブ・ラボリエル Jr.(drums)


 とにかくバンド、観客、スタッフすべてが心からショウを楽しんでいます。それも郷愁ではありません。ビートルズをリアルタイムで知らない30代以下の世代が非常に多く、これは年々「ビートルズ・ファン」が増えていることの裏づけにもなるでしょう。親子でファン、という家族も珍しくはないですからね。


 見ているこちらまでがいつの間にか興奮している、とても楽しい一枚でした。
 ところで、ドラマーのエイブ・ラボリエルJr.って、やはり、あの名ベーシストのエイブ・ラボリエルの息子なんでしょうか。


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2007年06月13日 | お気に入りその他
 
 ウッド・ベースには、指で弾く方法と、弓で弾く方法があります。
 その弓がこの写真です。イタリア語で「アルコ」と言います。
 これは、買ってからもう10年以上になるのかな。
 練習をサボるとてきめんに音に現れます。コワイ。


 弓と一口に言ってもピンからキリまであります。
 ぼくが持っているのはキリの方。10万円台の安い物です。
 ほんとうはもっと良い物を使いたいんだけど、
 10年以上使ってたら愛着があって。


 ピンの方は、
 ぼくが触らせて貰ったもので250万円以上、というのがありました。
 神戸市の、とある弦楽器専門店に置かれていたものです。
 ぼくのウッド・ベースよりはるかに高い!
 というより車1台分に匹敵する金額じゃないですか。
 たしかフランス製で、とても厳重に保管されていました。


 いくら何でも弓にそこまでお金はかけられないです。(欲しいけど^^;)
 でも自分の弓も時には手入れもしますし、毛も張り替えます。
 そうやって大事に扱ってやり、マジメに練習もすれば、
 それなりには応えてくれるんですよ。


 弓で弾き始めた頃はろくに音にもならなくて、
 「キィーーーー」という、
 鳥が首を絞められたようなカン高い騒音にしかなりませんでした。
 よくあれで近所から苦情がこなかったな〜。
 ぼくがあんな音聴かされたら、すぐクレームつけに行くと思います(笑)。
 今でもたいして弾ける方ではありませんが、
 それでもメロディーを弓で弾いていると楽しかったりします。


 上手くなりたいけれど、弓での練習、サボリがちなんです。
 イカンなあ、自分。
 少年(強調)老い易く、って言いますからね。
 もっとしっかり弓を使ってやらねば。


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さよならバードランド

2007年04月05日 | お気に入りその他
 
 1950〜60年代にかけて、ニューヨークのジャズ・シーンで中堅どころのベーシストとして活躍したビル・クロウ氏による、自伝的交遊録です。
 ジャズに詳しい村上春樹氏の訳(新潮文庫)によるだけあって、温かみのあるテンポよい文章で綴られています。500ページ以上もある本ですが、楽しく一気に読み終えてしまうことができました。


 ビルはスタン・ゲッツ、ジェリー・マリガンらのレギュラー・ベーシストを務めた中堅どころのベーシストです。決してスター・プレーヤーではありませんが、頼りになる名バイ・プレーヤーでした。
 彼は60年代後半からは次第にジャズの現場から遠ざかることになりますが、その後はニューヨークのミュージシャン・ユニオンの代表として演奏家の権利保護のために活躍するかたわら、ジャズ評論にも手を染め、そのユーモアとウィットに富んだ文章で幅広い読者の人気を得ました。


 この本には、ゲッツ、マリガンをはじめとして、テリー・ギブス、マリアン・マクパートランド、ズート・シムズ、デューク・エリントン、ベニー・グッドマン、チャーリー・パーカー、サイモン&ガーファンクルなど数多くの名ジャズ・ミュージシャンとの交遊が描かれています。この本には彼らたちいろんな仲間と演奏できることや、ジャズという音楽を通じてひとつの時代を築き上げることの喜びに満ちていて、読んでいるこちらもとても楽しくなるのです。


 読んでいて感じるのは、ビルの人間に向ける目の温かさです。ジャズにありがちな破滅的な話はほとんど出てきませんが、その温かい目で、ジャズ界に生きる人々の暮らしを、時にはしんみりと、時には笑えるエピソードを交えながら、いきいきと魅力的に描いています。
 訳者の村上氏自身が深いジャズ・ファンなだけに、その文章はできるだけ原著の雰囲気に忠実であろうとし、かつ愛情をこめて翻訳しているのが伺えます。


 とくにジャズが好きでなくても読み通せる本だと思います。
 楽しく読めるうえに読後感もさわやかで、読み終えてから思わずジャズを聴きたくなります。
 この本が評判となったおかげで、ビルは70歳近くなってから本と同じタイトルの、初のリーダー・アルバムを発表することができました。

     
     ビル・クロウ・カルテット「さよならバードランド」



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