言語空間+備忘録

メモ (備忘録) をつけながら、私なりの言論を形成すること (言語空間) を目指しています。

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輸送用機器操縦用ロボットの価値

2010-12-06 | 日記
兵頭二十八 『「自衛隊」無人化計画』 ( p.99 )

 日本が直面している一番深刻で大きな脅威は、北京を指令塔とする間接侵略工作です。それに次ぐのが、中国人民解放軍が保有して一九七〇年代からの日本の大都市を照準し続けている、何十基もの中距離核ミサイルです。
 その一発の弾頭威力は、小さく見積もると六〇キロトン、大きく見積もれば二メガトンだそうです。いずれも水爆もしくは強化原爆です。
 最新の「東風21」ミサイルだと二〇〇キロトンぐらいだそうです。一基で長崎型の九発分くらいの破壊力を秘めていることになります。
 都市が水爆攻撃を受けたときに行政がしなければならないことの筆頭は、火傷患者の救済です。手当てをすれば助かるが、手当てをしなければ死ぬというレベルの火傷患者が、いちどに何万人も発生するのです。
 二十一世紀の先進国で、これほど多数の患者たちを見殺しにしてしまうようなことがあったら、歴史は、その政府の非人道的なまでの無能、無策を糾弾しないではおかないでしょう。
 一度に何十万人の罹災者 (りさいしゃ) を放射能汚染地域から運び出すという救助作業を想像してみただけでも、近年のように日本の自衛隊の定員を減らし続けていることが、いかに犯罪的な愚策となるか、予察できるのではないでしょうか。
 被曝 (ひばく) 直後の地域へ救援隊が進入するのは、難しい決断です。まだ自然に弱まっていない二次放射線 (主にガンマ線) による、二次被害が予測されるからです。
 二次放射線は、爆発時の一次放射線 (中性子など) を受けとめた地面や建物、ガレキから、上向き、横向きに飛び出し続けています。ガレキだらけのそんな焼け跡へ車両や歩兵が苦労して入り込めたとしても、数十分から数時間の活動のうちに、隊員が致死量のガンマ線を浴びてしまうおそれがあります。
 軍用トラックのロードクリアランス (床下と地面の間の離隔距離) や、薄い鉄板ていどでは、地面や建物から放散しているガンマ線を防ぐことはほとんどできないようです。
 このような情況で必要になるのが、ロボット運転兵でしょう。トラックや装甲車やヘリコプター、あるいは工兵作業機類を、生身の人間の代わりに放射能汚染地帯で操縦し、罹災者を安全地帯まで搬出してくることができるロボットが、大量に必要です。
 罹災生存者のうち、独歩可能な者が、独歩不可能な人を、これらのリモコン車両/ヘリコプターに搭乗させる手伝いをすることになるでしょう。
 そうした運転ミッションに必要な操縦代行ロボットは、二足で歩行できる必要など、まったくありません。椅子に座りっぱなしで、かまわないわけです。
 そのかわり、両足は人間同様にペダルを踏むことができ、両手も人間同様にハンドルやレバーを操作することができ、首には三六〇度の視野のある暗視可能な赤外線モニター・カメラが搭載されていなくてはなりますまい。
 それらのセンサー類とアクチュエーターを無線機に結合し、通信衛星もしくは無人中継機を経由して、自衛隊員や消防隊員が、遠隔地から、ノートPCでモニターしながら、運用することになります。
 おそらく当分のあいだは、ロボット一体を、最低一人の自衛官がリモコンするしかないでしょう。
 ですから、軍用ロボットが、自衛隊を「無人化」することはあり得ません。予測される戦争災害に比して過少に陥っているマン・パワーの、あくまでマルチプライヤー (倍増要素) やオーグメンター (増強要素) やアクセレレーター (迅速化要素) として、ロボットは役に立つのです。

(中略)

 自動車、鉄道列車、土工機械、船舶、航空機、その他多くの機械が、着座した姿勢の人間の手足によって直接にオペレートされるように設計されています。
 ということは、ハードルが高い「二足歩行」などを焦って狙おうと思わず、最初から座った格好で、手足だけが人間並みによく動く、着席型ロボットを早く完成させてしまうことによって、それら多種の既存の機械を、ただちにリモート操縦または無人運転できることになって、次世代ロボット市場もいち早く成熟することでしょう。
 着席手足ロボットは、各種の有人操縦機器類が将来、完全に無人化/ロボット化される前の、既存のシステムを活用した「移行期」段階の需要を満たすことになるはずです。


 着席型ロボット (輸送用機器操縦用ロボット) を開発する利点が説かれています。



 著者によれば、「二足歩行」など狙う必要はない。もっと簡単に作れる「着席」型ロボットを開発することが有益である、ということになります。

 私としては、それなら始めから「自動運転機能」を有する輸送用機器 (自動車、鉄道列車、船舶、航空機など) を開発すればよいのではないかと思います。

 いかに着席型とはいえ、わざわざ「人間型」ロボットを開発する必要はありません。

 現に、航空機の分野では、離着陸以外の操縦は (ほぼ) 完全に自動化されています。そこには、パイロット型のロボットなどいません。たんに、航空機自体に自動操縦機能が備わっているだけです。



 そもそも、

   「人間が」操作するために用意されているハンドルやレバーを、
   「機械 (ロボット)」に操作させる必要はない

と思います。ロボットに操縦させるなら、そんな面倒なことをせずとも、

   「ハンドルやレバーを使わず直接に」機械を操作・操縦すればよい

のです。その意味で、著者の説く着席型ロボット (操縦用ロボット) は「開発する必要がない」といえるのではないかと思います。



 もっとも、著者の説くような着席型ロボットが、まったく必要ないかといえば、そうとも言い切れない面もあります。着席型ロボットの最大の利点は、その「汎用性」にあります。コンピュータが他の機械と決定的に異なっているのは、何にでも使えるという「汎用性」ですが、着席型ロボットにも、同様の「汎用性」が期待できます。

 その意味で、たしかに着席型ロボット (操縦用ロボット) を開発する利点はあると考えられます。

 また、着席型ロボットが進化すれば、(民生用の) 介護補助ロボットなどになります。

 ここまで見据えたうえで考えるなら、着席型ロボット (輸送用機器操縦用ロボット) 開発は有益である、といってよいのではないかと思います。
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