MELANCOLICO∠メランコリコ!

ゆめと心理と占いのはなし
Por donde, amor, he de ir?
 Rosalia de Castro

夢はつまり 想い出のあとさき

2013-08-26 03:58:09 | 日記

さっきiPhoneで気温をチェックしたら22度だった。一度もエアコンのリモコンに手が行かなかったはずだ。夏も終わり・・・? あわただしい夏だったなぁってセンチメンタルになっていたら、井上陽水の「少年時代」が流れてきた。歌詞をよく聴いていくと意味のわからないところが多い歌だけど、一つ一つの言葉が喚起してくるイメージは美しく、とりとめがない。

この曲を聴くと小学生時代の夏休みがよみがえってくる。ぼくの小学校時代にヒットした曲ではないけど、さかのぼってリンクしてくる。子供のころ、夏はつまり「夏休み」。お盆が過ぎると、宿題で気持ちが焦りだしてくるんだけど、暑い午後、むっとした空気が残る夕暮れどき、闇に包まれる夜の縁側の花火・・・、夏が終わっていく切なさに子供ながら無口になっていた。

外国から帰ってきて、再び仕事を始めたころ、この曲がヒットした。仕事をくれていた人がカラオケが好きで、深夜によく誘われ、この歌を歌ってくれた。だからこの曲が聞こえると陽水よりその彼を思い出すんだけど、一度、酔い潰れた彼を深夜のタクシーで家まで送っていったら、何度ドアフォンを鳴らしても、奥さんは出てきてくれず、仕方なくドアの前に寝かせて置いてきたことがあった。家庭は崩壊していたらしい。

この歌詞の「夢はつまり、想い出のあとさき」ってところが、そのころからずっと引っかかっていた。あとさきの意味は「前後の事情」とか「過去と将来」といった意味だとgoo辞書にあったけど、眠ってみる夢とは、ある経験への期待や不安、そして、経験して得たもの、そしてそのあとに変化した自身の気持ちが、イメージ化され、忘れていたほかの想い出も一緒に引きずり出してきて、不可思議なストーリーを紡ぎだすもの・・・。

あの高音がきれいに伸びる陽水の声が聴く者のこころをつかみ、鳥肌だたせる。「夢が覚め、夜の中・・・  目が覚めて、夢のあと・・・♪」。 少年時代、この曲を歌うとあの白いランニングシャツを着たやせっぽちの自分に会えるような気がするのはぼくだけか・・・


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