And Li Po also died drunk

勝手に好きな音楽、映画、本を書き連ねる。

太陽のせいでもなく

2017-11-01 08:34:16 | 日記
これもまた何のきっかけかリストの「巡礼の年」を聴きたくなって、オークションを見たらベルマン盤が大量に出ている。なるほど村上春樹の小説読んでCD買ったのはいいけれど、つまらなくてすぐ売った。わかりやすい。村上の小説と同じで使い捨てだ。リストは昔から嫌いだし、ベルマンは超絶技巧練習曲が話題になったからレコード買ったけれど売ってしまった。あの頃はベルマンはモーツァルトやショパンなど弾かせてもらえなかった空気があった。たとえていうならモデルは馬鹿で床営業してるんでしょと似た決めつけられかたと言っていいのだろうか。70年代に華々しく登場してグラムフォンとも契約し、カラヤンとも録音したけれどいつの間にか消え去った。もっと自由な時代に生きていたらと思うのだけれど、他にも苦しめられたソ連の演奏家はいっぱいいる。強烈なニューヨークデビューを果たし、そのまま巨匠であり続けたリヒテルなど格が違うというべきか。ベルマンの他のレコードにもすべて超絶のというキャッチがつけられていたけれど、さすがにチャイコフスキーのピアノ協奏曲を2倍のスピードでは弾けなかった。そんな中で札幌のコンサートをレコードで残したというのは日本に対する思いを感じる。
吉川訳失われた時を求めて「囚われの女」を読み終わって、次が問題の「消え去る女」どちらを使うか。最後にズタズタに削除したほうを使って小説として意味なくすくらいなら、今までの意味が通るのを使ったほうが読む側としていいと思うのだが、削除版は高遠訳しかでていないので違う訳もあっていい。プルーストが最後削除したといってももっと長生きしていれば、それだってどうなるかわからなかったのであるから最終版イコール正しいとはいえないはずだ。高遠訳はしばらく続きがでてない。プルーストばかりではなく、他も手をつけないと目は弱くなる、集中力はなくなってくるでだんだん読めなくなってくるのは間違いないので、このままだと本が床に積み上げられたインテリアになってしまう。
日系アメリカ人部隊に興味もって映画ないかと探したらあった。「二世部隊」とんでもなくお気軽な映画だけれど、これが戦後間もない頃に作られたというのに意味があるのではないか。最近ヴィスコンティとかでもブルーレイにしている。形を変え何度でも売ろうとするのは仕方のないこと。ちょっとでも新しくなったら買うファンがいるから。LDからDVDになったときははっきり違いがあったから買い直したけど、DVDとブルーレイでは比べれば違いわかるかもしれない程度なら別に買い直す理由はない。ものすごいテレビのある人ならそれは違いわかるだろうから、そういう人はもちろん金も持っていて何度でも買い直してと思う。それより監督別で2,3本ずつ何で出ないのだろうという作品があって、そういうのをだしてほしい。フェリーニの「アマルコルド」はやっとDVDになるけど、ヴィスコンティなら「異邦人」ビリー・ワイルダーなら「バディ・バディ」ベルイマン、ブニュエルもだいたい出たのだけれど、何本か残っているのがある。溝口健二もそう。「異邦人」はヴィスコンティ上映会で昔観たことがあり、つまらない映画だと思ったけれどソフト化が一切されないというのもおかしい。


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