And Li Po also died drunk

勝手に好きな音楽、映画、本を書き連ねる。

アポリネールを思いながら

2019-04-27 07:19:37 | 日記
どうかなと観た「そして誰もいなくなった」原作版でほっとした。今時ハリウッドバージョン観せられたら馬鹿にするなと腹立ててたところ。残虐なインディアンに正義の怒りが爆発する西部劇も今となっては笑いもの。野蛮な黒人が出てくる「國民の創生」なんて今どう思う。そういえばテン・リトル・インディアンズも最初ニガーでインディアンになってそれもだめで兵士になった。今は差別にうるさいというより昔は差別が当たり前だったのか。聖書でも体の不自由なことを表す言葉が直されている。もう本棚にはとっくにない「そして誰もいなくなった」を買って読み直そうかと思った。と注文したもののやっと読み始めた「魅せられたる魂」がなかなか面白そうで中断するのももったいない。推理小説はすぐ片付けられるのだけどそれは昔の話で、今読むと中身を知ってるからなおさら遅くなりそう。
注文していたアイザック・スターンの箱物、協奏曲後半も届いた。スターンは協奏曲だけだけど、ハイフェッツ、オイストラフ、ミルシテインとそこそこ揃った。どれも素晴らしいのでそのときの気分で聴き分けることにしよう。ハイフェッツのコンプリートも15枚目くらいで止まっている。好きだし素晴らしいと思うのだが、やはりヴァイオリンはさほど好きではない。ジャズもギターはほぼ聴かないので弦楽器は得意でないということかと自分を分析する。ルービンシュタインのコンプリートは100枚以上あったけれど着実に全部聴いたし、グールドもそこまでの量なかったが聴き終えた。カラヤン、トスカニーニ、ブーレーズも箱買ったけれど、何枚か聴いてそのまま。昔はLP1枚買うのがやっとだったのに今では10年分をすぐ聴ける。いいけれど間違いなくありがたみは薄れている。
レーザーディスクの頃高かった黒澤明。DVDになって今ではただ邪魔くさいだけだけれど捨て値で処分するのもどうかと置いたまま。「七人の侍」はLDでは3枚組5面なのがブルーレイでは1枚で観られる。巻き戻さなくていいと便利に思ったLDも今では映像悪く、たまにノイズが入ったりとかで当然今では使い物にならない。たまにLDでしか手に入らないものもあるが、それもプレーヤーが壊れるまでの命。同じ大きさでもレコードならCDより音のいいものあるとかで使えるけど、せいぜい解説が大きくて読みやすい程度。逆にブルーレイもDVDなら2枚なのが1枚で観られるというのなら買うけど、同じ1枚なら当然安い方を買う。今や円盤も終わり、ハードディスクやメモリーカードで映画を観る時代。なんと時間の過ぎ去るのが早いことか。




山口県にトンネルを沖縄県にアメリカ基地を

2019-04-12 14:32:08 | 日記
この間テレビ版「MASH」のDVDをアマゾンで手に入れた。吹き替え版が出ないので仕方なく安い輸入盤買ってみたけれど、英語の字幕もついていたのでなんとなく内容もわかった。レーダーが空を見上げてヘリコプターが降りてくるオープニングシーン、音楽とともに心揺り動かされる。ネットで調べるとシーズン4からはレギュラーメンバーが抜けていきだんだんとアラン・アルダが中心になっていって話もシリアスになったようだ。その頃は知らないのでたぶん日本で放映されたのは長くても3までだったのではないだろうか。「特攻ギャリソンゴリラ」とかも同じでDVDはおろかビデオにもなっていないのはなぜだろう。今はこういう心にしみるドラマは少ない。映画もアメリカンニューシネマのように反抗する若者たちというのは皆無でただドタバタ、へたすると体制寄りのにおいのするようなものまである。怒れる若者たちなど縄文時代の土器みたいなもの。それは年取ったから思うのではなく、飢えた子供たちに文学は有効かと友人たちと話していた若い頃から変わらない。今は皆が平和ぼけしていて、政府が右に傾いても平和はこれからも続くだろうと反対もしない。もはや戦後ではなく戦前だというのに気づかない。でもこの人のいない時代に若者を軍隊にとるとどうなるかというのも興味ある。あの人たちは間違っても山口県や福岡県にアメリカ基地を作らないだろう。沖縄だからいいのだ。
CSで「そして誰もいなくなった」のドラマが2週にわたり放映された。まだ最後を観ていないけれど、もうハッピーエンドバージョンは観たくない。映画版はみなハッピーエンドバージョンで今回もアメリカ人得意のマッチ売りの少女やありとキリギリスもハッピーエンドにしてしまうやり方か。戯曲版でクリスティはそう書いてるといっても当然そういう要請があって書き直したのだろうから。先の童話もハッピーエンドにすると話が成り立たないなど関係ない。戦中日本映画のお子さんお国のために死ねてよかったと祝杯挙げるのもハッピーエンド?
予想していたとおりブラームスも一通り買うとベルグルンドだけでよかったと思う。だが聴いてみないとわからない。ブラームスは好きなので買ってもいいかと思う。それでたまったCDみてどこに置こうと思う。アイザック・スターンのボックスも安く中古で出たので買ってみた。ハイフェッツやオイストラフに比べるとと思っていたが、なかなかいい。けれど評論家には飽きがきたのだろう、名盤の順位には挙がらない。評論家はいう、左手に衰えが。お前衰えわかるくらいヴァイオリン弾けるのか。吉川訳の「見いだされた時」ももう読み終わる。今年その後半出たら、4つめの「失われた時を求めて」制覇。高遠訳はまだ半分くらいだけど、その間にロマン・ロランの「魅せられたる魂」いこうと思うのだが本が古く活字が小さいので読破できるかどうか。