And Li Po also died drunk

勝手に好きな音楽、映画、本を書き連ねる。

汽車の中の悲しめる青年

2018-06-26 09:19:31 | 日記
「ア・ハード・デイズ・ナイト」が「ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ! 」という悲しい題で出てた頃、LPのジャケットは日本独自のものでEPがオリジナルジャケットだった。やはりオリジナルの方がかっこいいよなと当時思っていたのに今となっては懐かしく「JAPAN BOX」など買ってしまう。ヒットした当時の少年ファンはどう言ってたのだろう。「ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ! 」のサビの部分はさあとか何の疑問にも思わないで会話していたのだろうか。そのずっと後だが有名なのがキング・クリムゾンの「ポセイドンのめざめ」中学生でもわかる誤訳題をそのまま使っている。だからロックイコールバカというイメージが取れなくなる。歌詞の誤訳など今ですら変わらず。海外テレビドラマも勝手に出演者の名前変えた時代だから。でもその中でもしゃれてるなと思ったのが「宇宙家族ロビンソン」のロボットをフライデーと名付けたこと。それが「ロビンソン・クルーソー」からきてるなんてたまたま読んだことあるかインテリでもないとわからないだろう。それらのテレビドラマは当然字幕でなど観たくなく、「宇宙大作戦」はミスターカトーでないとだめだし「スパイ大作戦」の指令は大平透でないとだめ。それは「スター・トレック」「ミッション・インポッシブル」とは違う世界。そんなことを書くと歳取った戯言になってしまうが。
それでふと思い出したのが、ブニュエルの「ロビンソン・クルーソー」持っているのにまだ観ていなかった。「ロビンソン・クルーソー」の離れ小島に一人で生活という話は知っていても本で読んだとかあまりいないのではと思う。本よりてっとり早くと映画観たけれどブニュエルらしさがなく、たぶん原作に忠実に作られているのかという印象。カトリック嫌いのはずが聖書の問答入れたり何かブニュエルらしくない。ブニュエルという名前がなければ途中で観るのをやめていた。本を読む気も失せたが中古をネットで買って取りあえず読んでみることにする。思うとブニュエルのボックスは買ったけれど全部観てなかったんだ。記憶はだんだんとあやふやになっていく。映画なら一度観たものならわかるはずだが、ボックスものはわからなくなることもある。前のベルイマン、今回のブニュエルもとても代表作とは呼べないたいしたことない映画ではあるが監督の名前だけで期待して観てしまって、そこそこなるほどと思ってしまうのは好きだからというひいきだけでなく、あっという間に観てしまったけれど時間の無駄だったと思わせる映画とはやはり違いがある。



わたしたちは、今は、鏡に映して見るようにおぼろげに見ている

2018-06-21 00:19:06 | 日記
ずっと書いていないので果たして文章書けるのだろうか。最近バド・シャンクを聴いている。昔は軽いと無視していたが、改めて聴いてもやはり軽い。マリガン、ベイカー、A・ペッパーは大好きなのだが、この程度といっては悪いがやはりだめ。かといってハードバップど真ん中というのも全く関心ないし、自分は本当にジャズ好きなのかと思ってしまう。その前はレスター・ヤング、ビリー・ホリディ、バド・パウエル、チャーリー・パーカーがヴァーブに残した音源を聴いていた。それぞれコンプリートヴァーブというのが出ているのだが、みんな晩年で演奏がぼろぼろなのが多く混ざっている。それぞれその中でもいい演奏は何枚かあって、別にコンプリート聴かなくてもそれを聴けばいいのであって一般のジャズファンはそうするだろう。パウエルは普通に演奏しているのだけど全くのれない。ホリディなど声が出なくなるのでわかりやすいし、レスター・ヤングのクラリネットなんかこれ何の楽器という音だったり。巨匠たちのひどい演奏を出し続けたヴァーブも売れるから出したのだろうし、ミュージシャンはとにかく金もらえればだったのだろう。金と麻薬と人種差別、これが黒人ミュージシャンのすべてだったのだろうから、それに比べたらウエストコーストの白人ミュージシャンは音楽が明るくなっても仕方ないか。
ベルイマンはLDから集めていた。一時期DVDで一挙に20枚以上出て、それでほとんど観ることができるようになったのだけど、いくつかとばされてDVDになっていないものがある。それらはたぶん本を読んでも観るに足らないものだけど、ファンはコンプリートという言葉が好きなので全部観たい。最近何気なくアマゾンでベルイマンを検索したら輸入盤で日本では出ていない初期の作品がブルーレイになったボックスものが、しかもこの程度ならという価格で出ていた。それでも字幕なしなら買わないのだけれど英語字幕がついているようなので、それならストーリー追えると買った。5本のうち3本は日本語字幕のビデオで持っていてあとの2本は全く出ていなかったものだったのでDVDのダブりはなし。それで初めて観た2本が「道化師の夜」と「女たちの夢」想像通りあえてDVDにする必要のない作品。この頃はみんな90分程度なので英語字幕でもそれほど疲れず、久しぶりにベルイマンを観たなという満足感を味わった。旧友に会った気分でまたベルイマン、ブニュエルのDVDを観返そうかと思ったが、木下恵介もまだ半分以上観ないのが残っているし、吉川訳「失われた時を求めて」も出たばかりで読んでしまいたい。ヴァーブのレスター・ヤング聴くのだった。たぶんもっと時間があったら、それらのどれもしないだろう。