イレグイ号クロニクル Ⅱ

魚釣りの記録と読書の記録を綴ります。

住金一文字釣行

2023年12月10日 | 2023釣り
場所:住金一文字
条件:中潮10:12干潮
釣果:チヌ3匹 こっぱグレ1匹

この週末は季節外れの良い天気だ。今年もあとわずかなのでというのが理由ではないが、釣りに行ける日には釣りに行くのだ。
anotherNさん改め、Nさんにお願いをして前々から行きたかった住金一文字へ行ってきた。今は社名が変わって日本製鉄だが昔からの習で場所は住金一文字としておく。

Nさんとそのご友人のNさんは前々から二人して船に乗ってどこかへ釣りに行っていた。一体どこへ行っているのだろうとずっと疑問に思っていたのだが、住金一文字へ飲ませ釣りに行ったとき、その船が防波堤の際に泊められているのを見つけた。あんなところで一体何をしているのですかと聞いてみると、フカセ釣りをしているとのことであった。
これは聞き逃すわけにはいかない。磯のフカセ釣りには縁遠くなってしまったがまったく未練がなくなってしまったわけではない。しかし、遠くまでたくさんの荷物を積んで行く道程にも、先を争うように場所の取り合いをするのにも辟易してしまっていた。もちろん費用がかかりすぎるというということもある。
それが、目の前の海でできるというのである。荷物もここまでならバイクで運べる。偶然だがソフトクーラーボックスがピッタリだ。



何度かお願いをしていたが僕が加太への釣行を優先してしまったりNさんの方に用事ができたりでいつもタイミングが合わなかった。
今日の釣行も昨日の土曜日はどうですかと尋ねたのだが行くのは日曜日ですということだったので加太への釣行の翌日となった。
お二人は出発時刻が遅くて、その分帰ってくるのも遅いので翌日会社に行かねばならない身としては辛いのだが、そこは仕方がないと割り切って同行させてもらえることになったのである。

集合時刻は午前9時。その分、起床の時刻は遅いので体力的には助かる。とは言っても目が覚めるのはいつものようにかなり早い。朝刊を取りに表に出てみると、今日も金星と月がはっきり見える。



しかし、今日の金星は月の上に移動している。惑星と言うだけに金星の位置も刻々と変化しているのだろうが、月の移動速度も相当なものだと星の運行の複雑さと不思議さを感じることができるのも二日連続の釣行のおかげだろう。

エサ屋に寄って港に到着したのは午前8時半。集合時間までには30分。昨日の釣りで使った資材を収納したり今日持って行く膝当ての準備をしたりしてNさんたちの到着を待つ。
そして午前9時少し前に出港。



僕にとっては前人未到の地だ。そこに初めて降り立つと、想像していたところとはまったく違っていた。今日釣りをする南側はスリット構造なのだろうなと思っていたが、その裏側には思っていたよりもはるかに広大なスペースがあった。

 

そしてそのスリットは思っていた以上に足場が狭かった。Nさんに案内してもらいながら歩いてみると、少し足がすくむ。



今日1日釣りを続けることができるだろうかという不安と、必ず何か落とすだろうなという諦めが生まれてくる。まあ、これはしばらくすると慣れてはくるものだ。僕の平衡感覚もまだまだ使えそうだ。

釣りを始めたのはNさんが勧めてくれたスリットの東の外れだ。すぐ横にはパイルが立っている。自然の構造ではないけれども、魚にとっては人工物でもなんでも関係がなく、住みやすい場所には集まってくる。この場所を設計した人たちもそういった意図があったのだろう。その上前をはねようというのが僕たちである。

撒餌をはじめてしばらく経つと魚の姿が見えてきた。しかし本命ではなくてフグばかりだ。ここはフグに悩まされると聞いていたがその通りになった。鉤が取られまくる。ウキが動かないのに鉤がなくなってしまっている。そんな中、さっそくアタリがあった。合わせてみるとそこそこ大きな魚だ。スリットに向かって潜っていくのでこれは間違いなくグレだと思ったが途中でバレてしまった。釣れる魚は大して大きくはないだろうと1.5号のハリスにしていたのが悪かった。その後はまた鉤が取られ続ける時間が続く。しびれを切らして鉤の号数を8号までに上げるとやっと鉤が取られるのが治まった。

そんなことをしているうちにNさんたちはすでに釣果を得ているようだ。こっちに来た方がいいですよということで場所を移動した。ここはエサ取りはないが本命も来ない。本命が来ないのは僕だけで、Nさんの友人のNさんは着実に魚を掛けている。

僕にアタリがあったのは多分1時間くらい後だろうか。かなり大きい。これもスリットに向かって潜ってゆく。この時には1.75号にハリスを変えていたので少しは余裕があるかと思ったが今度はハリスと道糸の結び目がほどけてしまっていた。いちばんやってはいけない失敗を犯してしまった。

しかしこのくらいから時合だったのだろうか。潮の流れが変わりかけたころだった。ゆっくりウキが潜っていくようなアタリが出た。今度も大きいが先ほどではない、これは取れそうだと上がってきたのは40センチのチヌだった。グレではないがとりあえずはボウズはなくなった。
この時点でちょうど正午。
それほど長くやってないのにもうお昼かと思ってしまう。いつもと感覚が違うのだ。それまでも、沖から戻ってくる船を見ながら、えらく早く帰ってくるなと思ったらすでに午前11時で、そういえば普通なら僕も帰投している時間だと思い直していた。
そしてお昼を過ぎた頃から潮がよく流れるようになってきた。頻繁ではないもののアタリが出てくる。本命のグレは来ないがウキがゆっくりシモっていくとチヌが掛かってくる。
今日最後の獲物は木っ端グレだった。すでにチヌが3匹、それに加えてNさんたちからグレやサンバソウをもらっていたのでこれだけあれば十分と思い放流して終了。

今日は初めての参戦だったのでいつまで釣りをするのかや、どんな場所かがわからずに手探り状態だった。撒きエサは節約しすぎて結局余ってしまい、着ていった服はあまりにも重装備で高かった気温も相まって暑くて動きにくかった。まあ、これは2年間も着ていなかったので風を通しておくという意味もあったのでそういったことは織り込み済みであった。
イスも必要だと感じたし、竿を置くシステムも必要だ。



あれだけ広大な場所があるのだから、昼食も自炊ができそうである。
次の釣行はいつになるかわからないが夢がある釣り場である。

このブログは釣行日の翌々日(12月12日)に書いているのだが、注文していた包丁が届いた。



正真正銘の堺の包丁だ。鍛えた人は伝統工芸士の称号を持つ鍛冶屋さんだそうだ。
元々、定年退職の記念には包丁を買おうと思っていて、そんなことを事務所で話をしていたら、同僚のひとりが、私の家の隣が包丁屋さんなのですよということで注文してもらった。
堺の包丁のサプライチェーンはかなり細分化されていて、鍛造や研ぎ、柄付けは全部専門の業者がやっているらしい。お隣さんはどの部分を担っているのかはわからないが、包丁には銘が入っていなくて、自分のところで最終調整をやっているということだったので多分、柄付けをして卸屋さんに収める業者さんなのだろう。銘が入っていない分だけお安くはしてもらえているらしい。ブランドというのれん代の無駄を省いた出来上がりというのも自分らしくていいなと思うのである。

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